大和田駅(おおわだえき)は、大阪府門真市常称寺町にある、京阪電気鉄道京阪本線の駅。駅番号はKH15。
約1600年前、淀川の分流であった古川の洪水から集落を守るため、仁徳天皇の命によって築かれた茨田堤(まんだのつつみ)があり「日本最古の治水工事」とも言われ大阪府の史跡に指定されている茨田堤跡がある。京阪線が開通時は併用軌道であった。1931年(昭和6年)7月に新設軌道に改修され翌1932年(昭和7年)に大和田駅は開設された。
1952年(昭和27年)に列車増発の為に待避線が建設された。高架化工事が始まるまでの線路配線は京都行きは外側が本線、内側が待避線・大阪行きは内側が本線、外側が待避線という変則的な配線(現在の香里園駅と同じ配線)で、当駅での折り返し列車の設定がされるなど拠点駅となっていた。
1963年(昭和38年)4月・橋上駅舎の建設の基礎工事中に地下2mより20.5cm~26.5cmの小型銅鐸3ヶが出土、銅鐸が平地で出土した例はほとんど無く、詳しく調査され「大和田遺跡」として文化財登録がされる。現在、出土した銅鐸は東京国立博物館に保管されている。
1972年(昭和47年)に土居駅~寝屋川信号所までの高架複々線化工事の着工進展に伴い、1974年9月京都行きホームが北側(淀川より)に移設・続けて同年12月大阪行きホームも移設して「中央に通過線を持つ4線相対式ホーム2面の駅」になり旧駅跡では高架工事が本格化。1978年、複々線高架駅化された。
高架工事竣工後は、高架下にショッピングゾーン・エル大和田や駐輪場が造られフレスト大和田店が開業。2009年には駅にバリアフリー対策として車イス対応のエレベーター、オムツ交換台を備え車イス使用者・オストメイトにも対応した多目的トイレも設置された。
通過線2本を挟んだ相対式2面2線のホームを持つ高架駅である。改札・コンコースは2階、ホームは3階にある。改札口は1ヶ所のみ。改札内にコンビニ(アンスリー)があり、2018年9月にネスカフェスタンドが併設されイートインスペースが設けられた。
高架複々線化が完成するまでは、上下本線のほかに上下副本線(待避線)・引上線を持つ、追い抜き・折返し可能の橋上駅であった。実際、1963年の淀屋橋駅開業前後までは一部時間帯で当駅折り返し列車も存在した(折返線撤去時に萱島まで延長)。なお、高架化に伴う仮駅時代は、待避線のみに相対式ホームがある「新幹線型」の配線であった。
改札を出て正面には、高架下の空間を利用した「エル大和田」(宝石店、飲食店、薬局、書店、携帯電話ショップ、100円ショップなど)がある。
改札を出て右手の出口(南口)は京阪バスのバスターミナル(規模はバス3台の乗り場あり)になっており、左手の出口(北口)周辺は商店街やタクシー乗り場などがある。駐輪場は大阪方面、京都方面の各高架下にある。以前は無料であったが2002年頃から実施されたタクシー乗り場拡張工事時より有料化された。現タクシー乗り場の大半は駐輪場であった。駐輪場から駅までは少し距離があるということもあり、無料であった頃から上記の北口付近は駅利用者が放置する自転車が非常に多い。
2009年1月、バリアフリー対策として、各階を結ぶエレベーターが設置・オストメイト対応の多目的トイレ設置された(ほかにも改札・コンコースの2階とホームの3階を結ぶエスカレーターは以前から設置されている)。また、1番出口にもスロープが設置された。
ホーム全体が緩やかなカーブの中に設置されていて、淀屋橋方面に向かって線路がS字を描いている形状となっており、準急以上の優等列車がA線のコーナーを100 km/h前後で通過する。大阪方面ホームの淀屋橋寄りは京阪電車の有名撮影地となっているため、臨時列車などが走行する時は多数の鉄道ファンが訪れる。近隣の他の駅と異なり、大阪方面ホーム・京都方面ホームともその位置には屋根がなく、また列車も停車しない(8両編成の列車も、屋根のある位置だけに停車する)。
2019年(令和元年)度の特定日における1日の乗降人員は22,252人である。
各年度の特定日における1日乗車・乗降人員数は下表の通り。
駅前ロータリーに「京阪大和田駅」停留所があり、京阪バスの路線が発着する。
京阪は1952年に、当駅から分岐して森ノ宮駅との間を結ぶ10.8kmの新線の特許を申請した。これは大阪市営地下鉄4号線との間での需要を見込んだもので、後には相互乗り入れも画策されたが実現しなかった。詳細は近鉄けいはんな線#歴史を参照。
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