さいたま市図書館(さいたましとしょかん)は、埼玉県さいたま市が運営する公立図書館。本館である中央図書館は浦和区の浦和駅前にある。市内に25の常設図書館を有し、のべ約358万点の資料を収蔵している。蔵書数は市町村図書館の中では横浜市立図書館、大阪市立図書館に次いで国内第3位である。
図書館法第10条、さいたま市図書館条例に基づき設置、運営されている。2001年のさいたま市発足により、浦和市立図書館・大宮市立図書館・与野市立図書館が統合され、さいたま市図書館として再編された。2005年には岩槻市編入により、岩槻市立図書館も統合された。本館機能は2007年にストリームビル(浦和パルコを併設)内に設置された中央図書館にある。さいたま市図書館は一人当たりの図書館貸出数が政令指定都市の中で最も多い。なお、政令指定都市に限らなければ国内6位であり、同じ埼玉県内でもふじみ野市のほうが多い。
さいたま市図書館は、浦和市・大宮市・与野市が合併してさいたま市が設置された際に、合併前の3市の市立図書館が統合して設立されたものである。その後、岩槻市の編入に伴い、岩槻市立図書館も編入となった。なお、大宮市立図書館の開館は1924年(当時は大宮町立図書館)、与野市・岩槻市の市立図書館の開館は1971年、浦和市立図書館の開館は1974年である。
浦和市立図書館の開館が遅かったのは、大正時代から埼玉県立図書館が浦和市内に所在したからである。1960年に埼玉県立浦和図書館の館舎が新築した際も、浦和市が建築費用の一部を負担した。現在は逆に、埼玉県立浦和図書館が廃止となっている。その理由は老朽化に加え、周辺にさいたま市図書館が4館あることが起因している。廃止反対の声もあったため、代替として県立熊谷図書館の浦和分室が埼玉県立文書館内に設置されている。
歴史をさかのぼれば、1914年の私立浦和簡易図書館の開館にまで行きつく。1924年には、浦和町にこの図書館が移管されて、小学校に併設される形の「市立少年図書館」となった。与野も同年、岩槻は1928年に町立図書館を設置するなど、1924年から1942年まで現在のさいたま市域に旧市町村立の図書館が設置された。戦争の激化によって大宮市立図書館以外の図書館は閉館へと至ったが、戦後の1952年に大宮市立図書館が再開され、その後与野・岩槻・浦和の順で、戦前との継続性を絶つ形で市立図書館を設立(事実上の再建)した。
大宮西部図書館を発着点とする移動図書館車「あじさい号」が、計18のサービスステーションを2週間1回の頻度で巡回できるような日程で運行されている(雨天の場合は巡回が中止される)。
館外貸出・返却・予約
図書館の入館や利用は誰でも可能であるが、館外貸出には利用者カードの作成が必要で、さいたま市に在住・在学・在勤者のみが可能となっている。また、上尾市、伊奈町、戸田市、蕨市、川口市、蓮田市、川越市、春日部市、白岡市との図書館相互利用が行われており、その地域に在住の場合は利用者カードを作成することで、図書の貸出ができるようになる。有料で郵送貸出サービスも取り扱っている。
返却は、各図書館の返却カウンター・ポストのほか、東浦和駅前、宮原駅前、西浦和駅市民の窓口敷地内にも返却ポストで行える。移動図書館でも返却可能である。
インターネット上のマイページでは、貸出状況の確認のほか、予約状況の確認、読書ノートの利用ができる。資料の予約は、一人10点まで可能である。
その他のサービス
(出典:)
上尾市・川口市・戸田市・蕨市・川越市・春日部市・蓮田市・白岡市・伊奈町の在住者であれば、さいたま市民と同様に図書館のサービスを利用できる。ただし、市外の住民はさいたま市所蔵以外の資料貸出、新刊などのリクエストはできない。
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