![スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd](/modules/owlapps_apps/img/nopic.jpg)
『スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd』(スーパーロボットたいせん スクランブルコマンダー ザ セカンド)は、バンプレストから発売されたPlayStation 2専用ゲームソフト。通称は『SC2』『スクコマ2』。
キャッチコピーは「全てがリアルに!! 「新」直感戦略シミュレーション登場!!」。
SDで表現されたロボットたちが競演するクロスオーバー作品「スーパーロボット大戦シリーズ」の一つ。シリーズ内シリーズであるScramble Commanderシリーズの2作目にあたるが、『スーパーロボット大戦Scramble Commander』(以下、前作)とはつながりが無い独立した作品である。
前作では従来のシリーズと違い、システムがシミュレーションRPGでなくリアルタイムストラテジーであり、ロボットはSDではなくリアルサイズの3DCGによって描かれているなど大きな変更がなされていたが、本作でもそれを踏襲している。タイトルロゴも「スーパーロボット大戦」よりも「Scramble Commander」の部分を強調したデザインになっており、従来のシリーズとは異なるジャンルのゲームであることを前作以上に強調している。
システムは前作に比べ、小隊の人数が最大で8機になり、空中の概念が追加されるなど操作は複雑になったが、スタート時に難易度が選択できるほか、小隊内の1機を直接操作できるモードを追加するなど初心者に配慮した作りとなっている。また、「精神コマンド」や「気力」といった従来のシリーズ同様のシステムが追加された。その他、一部機体には「変形」や「合体」のシステムが実装された。
地球新暦74年。太平洋上に位置する南アタリア島近海の小島に未確認機が不時着。南アタリア島に本部を置く「A3」(Anti Alien Assembly;対異邦人議会)の防空隊に所属するケイジ・タチバナ少尉は、A3直属の特機部隊・獣戦機隊と共に現地に赴く。ケイジはそこで放置状態の人型機動兵器1機を発見する。そのとき、連邦軍の一派ティターンズが運用しているモビルスーツ・ハイザックの小隊が出現する。ケイジは上官に当たる獣戦機隊・藤原忍の命令で放置された人型機動兵器に乗り込み、獣戦機隊の特機ダンクーガと共にハイザック小隊を撃破する。
その後、ケイジが発見した機体「羽々斬」は、この世界の軍事バランスに重大な影響を与えるとされている「特機(特殊機動兵器)」であることが判明する。
A3は発足以降、特機を擁する研究機関と協力して侵略勢力と戦ってきた。それと並行して、10年前南アタリア島に落下した異星人のものと思われる巨大宇宙戦艦「マクロス」の調査・改修を進めてきた。人類勢力同士の争いには干渉せず中立の立場をとるA3であったが、オーバーテクノロジーの宝庫であるマクロスを事実上独占するA3に対し、他の有力な人類勢力、特に連邦軍のタカ派は敵意を隠そうとせず、度々南アタリア島に派兵するほどであった。
15年前の異次元勢力MUの出現以降、地球圏は様々な侵略勢力、また人類勢力同士の争いが続いていたが、製作元不明の特機「羽々斬」の発見を契機に、争いはさらに激しくなっていく。
その最中、ティターンズと戦っていたエゥーゴ・カラバがA3に対し同盟を持ちかける。人類勢力同士の争いには敢えて干渉せず中立の立場をとってきたA3であったが、かつて手痛い敗北を喫したオーパーツ「エイフォス(鳥の人)」を、人類勢力の一つアクシズが隠し持っているとの情報を告げられ、エイフォス討伐のため方針を転換しエゥーゴとの同盟を締結する。
その後、異世界バイストンウェルを追放されたオーラマシンの大群が地上に現れたことにより、世界情勢はさらに混迷を深めていく。
南アタリア島に帰還していた特機チームのもとに、日本の新興開発地区U2エリアに未確認の敵性機動兵器が出現したとの情報が届く。ところが、日本政府(日本中央管理局)はA3に救援要請を出さず、自前の国防軍のみで対処する決定を下してしまう。敵性機動兵器の進行先に父の滞在する別荘があることに気づいた獣戦機隊の式部雅人は、待機命令に背いて出撃しようとする。これを契機に特機チームは無断でU2エリアへ出撃してしまう。
現地に到着した特機チームは思わぬ苦戦を強いられる。結果的に雅人の父は死亡。さらに敵機が中心市街地で自爆。U2エリアは壊滅してしまう。
無断で出撃したうえ、敵の侵攻を阻止できず、被害は甚大。A3特機チームは非難の対象となり、さらに特機法に基づく「メナージュ・ゼロ」(機体の破壊を含む厳罰)指令を下されてしまう。
A3本部は特機チームを守るため、元A3混成部隊がA3から逃亡した、という(事実とは異なる)公式発表を行ない、特機チームをA3から切り離す。
これ以降、特機チームを中心とする元A3混成部隊は「Aフォース」を名乗り、連邦軍やZ.A.F.T.の追撃から逃れつつ、侵略勢力と戦うことになる。
Aフォースは日本でミケーネ帝国の大規模侵攻作戦を阻止すべく戦い、敵の指揮官・暗黒大将軍を倒す。その直後、ミケーネ帝国の本拠地・バードス島の地下で並行世界とつながる回廊が閉じたことを示す反応が観測され、ミケーネ帝国の侵攻は終わりを迎える。
特機チームがA3からいなくなったため、南アタリア島の防衛が手薄になったと見た連邦軍は、本格的な侵攻作戦に動き出す。
その兆候を捉えたスカル小隊は、A3本部への連絡のため南アタリア島近海へ向かう。ところが、本部との連絡中に連邦軍の侵攻作戦が始まってしまい、スカル小隊は急遽南アタリア島へ向かい、連邦軍のモビルスーツ隊と大型デストロイドを撃破する。しかしその直後、未確認の特機「アスカロン」部隊の出現により撤退を余儀なくされる。
Aフォースはひびき洸の母・レムリアの尊い犠牲により、妖魔帝国の首魁・バラオを倒すことに成功する。
しかしその後、帰還したスカル小隊から南アタリア島が連邦軍の手に落ちたことを知らされる。スカル小隊が持ち帰ったデータから、南アタリア島侵攻とU2エリアの事件に、連邦軍タカ派を裏で操る「死の商人」が関与している疑いが濃厚になっていく。さらに、U2エリアの事件でA3に救援要請を出さなかった日本中央管理局も結託している疑いが浮上する。
Aフォースは、日本中央管理局に出頭後音信不通になっている博士たちを救出するため日本に向かう。
日本中央管理局の地下空間で、Aフォースの前にU2エリア事件の黒幕の一人・道那珂小百合に憑依していた「ムゲ」と名乗る人物が現れる。並行世界からやって来たと語るムゲは獣戦機隊に対する敵意・怨念を露わにし、Aフォースの目の前で特機アスカロンのパイロットに憑依し襲いかかる。しかし、特定のパイロット(適合者)でなければ真価を発揮することのできないアスカロンは途端にパワーダウンする。Aフォースはその隙を突いてムゲ、そして特機アスカロンを撃破し、博士たちの救出に成功する。
博士たちと共に救出された小百合にはムゲに憑依されていた間の記憶は残っていなかったが、当時の交信記録から連邦軍とつながりのある「ユキムラ」という人物の存在が明らかとなる。
南アタリア島を手中に収めた連邦軍は増長し、敵対する人類勢力の一つプラントに協力的な住民が多いヨーロッパで、非道な無差別攻撃を開始する。阻止のため現地に向かったAフォースは、連邦軍の新型機動兵器デストロイを撃破する。さらにエレ王女のゴラオンの特攻により、ビショット軍の旗艦ゲア・ガリングが撃沈される。
その直後、プラントの最高指導者デュランダル議長は地球圏全域に向けての特別放送で、連邦軍タカ派を裏で操る死の商人「ロゴス」の存在と、ヨーロッパの惨劇がロゴスによって引き起こされたものであることを暴露する。この後、連邦軍は大混乱に陥り、ロゴスメンバーの保護のため一部の連邦軍艦隊が移動したことにより南アタリア島の守備が手薄になる。
Aフォースはこの機に乗じて南アタリア島奪還作戦を開始、A3本部を奪還するとともに、バイストンウェルの戦乱の元凶であったドレイクとショットを倒す。
しかし、マクロスに乗り込んでいたユキムラの企みにより、Aフォースの目の前でマクロスは浮上してしまう。
Aフォースも宇宙に上がり、マクロスの奪還に成功する。この間、マクロスの落下以来人類が恐れ続けていた「巨大異星人軍」(の先遣隊)がついに到来する。
Aフォースは、宇宙で連邦軍タカ派の残存部隊やアクシズ軍と戦い、彼らを退けることに成功する。
その後、地球に降下したAフォースはメナージュ・ゼロ指令も解除され、Aフォースの名は残したまま、A3所属の部隊として復帰を果たす。
プロトカルチャーの遺産を求め、浮上した古代都市へ侵攻したキャンベル星軍と、コン・バトラーV率いるAフォース隊が激突、キャンベル星軍の機動要塞を撃破し、キャンベル星軍との戦いが終結する。
いくつかの戦いが終わりを迎えるなか、プラントのデュランダル議長が地球圏全域に向けて「デスティニープラン」の発表と即時実施を宣言する。しかしそれは、自由意志を無視した人類コーディネイター化計画であり、オーブ連合などが反対を表明すると、議長は連邦軍から接収した月面の超破壊兵器「レクイエム」を使用し反対するものを攻撃し始める。
Aフォースはデスティニープランを阻止するため、レクイエムを使用不能にする作戦を決行する。
この戦いの結果、デュランダル議長は倒れ、人類勢力同士の戦いがついに終結した。
その後、地球連邦、プラント、A3などの主要な人類勢力が集まり、新たな「統合政府」が樹立される。
Aフォースは統合政府の下に再編され、元Z.A.F.T.兵のシンやルナマリアが参入し、擬態獣の掃討戦などを担うことになる。
対MU戦略特務機関TERRA主導の絶対障壁消滅作戦が実行される。その結果絶対障壁の消滅には成功したものの、直後から世界各地にMUの空中都市が多数出現する事態に陥る。
さらに、呼応するかのように擬態獣が大発生してしまう。
その直後、MUの特使を名乗る九鬼から総攻撃の予告を含む降伏勧告が届く。
AフォースはMU主力部隊と超擬態獣を相手に同時作戦を敢行し、激闘の末勝利を収める。
MU・擬態獣との戦いを終結させたAフォース。しかし、巨大異星人軍の大艦隊がついに襲来する。
一度はゼントラーディ軍との間で和平が成立するも、プロトカルチャーの遺物から発見した「歌」が完成する前に、敵対するメルトランディ軍の大艦隊が襲来、戦闘が始まってしまう。圧倒的な戦力差にAフォースは忽ち追いつめられてしまう。その時、戦場にミンメイの歌が響く。その歌を聴いたゼントラーディ軍の一部が反転しボドル旗艦に対して攻撃を開始する。
この機に乗じてAフォースは一条少尉率いる部隊がボドル旗艦へ突入、ボドルザーを倒す。
全ての戦いが終わったかに見えたその時、TERRAの支援組織バーベム財団の当主バーベム卿が密かに進めていた「世界の調律」がついに始まってしまう。
しかし、世界を調律しようとする真聖ラーゼフォンの前に、ユキムラが乗る最後のネメシス「アゾエーブ」が出現、時空間崩壊波を放つ。Aフォースは全力で抵抗するが力及ばず、自分達の世界の消滅だけでなく、全ての平行世界も消滅してしまう。真聖ラーゼフォンの力で辛うじて保たれた小さな混沌空間の中で、真の最終決戦が始まる。
アゾエーブにとどめを刺したかに見えたその直前、時空間崩壊波を放つオリジン・ユニットが復元してしまう。その時ケイジの乗る天羽々斬がアゾエーブに突進、天羽々斬の剣がオリジン・ユニットを貫くも、アゾエーブと共に天羽々斬は消滅してしまう……。
――その後、戦いの日々は過去のものとなり、かつてのAフォースメンバーはそれぞれの生活を送っていた。
アゾエーブが倒れた後、真聖ラーゼフォンは世界を調律せず、傷だけを塞いで世界を復元したらしい。
未だ精神だけの状態で漂っていたケイジの前に綾人の姿を借りた「時の観測者」が現れる。時の観測者は、望めばどんな世界へも行ける、とケイジに告げる。
それに対してケイジは、バレンティナをはじめとする仲間たちのいる世界へ戻りたいと答える。
元の世界へと還っていくケイジの耳には、まだ見ぬ明日の歌が聞こえていた。
★マークはシリーズ初参戦作品。
シリーズ初登場は『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』、『マクロスゼロ』、『神魂合体ゴーダンナー!!』の3作品。また登場作品には明記されていないが、『神魂合体ゴーダンナー!!』は続編の『神魂合体ゴーダンナー!! SECOND SEASON』の内容も含んでいる。
『機動戦士Ζガンダム』はシリーズ全体で初めて劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation』のキャラクターデザインおよび声優を採用しており、劇場版公開以降の各種ガンダム関連のゲーム同様、同一作品内の世代交代を図っている。
前作では各作品の主役級ユニットのみが登場していたが、本作ではこれらに加え、準主役、脇役のユニットも多く使用できるようになった。
オリジナルキャラクターデザインは菊池晃が担当。また、『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』のクォヴレー・ゴードン役に引き続き、泰勇気がオリジナル主人公の声優を担当した。
ネメシスシリーズの試作機。腰部ウィングが破損した状態で放棄されていたところを基地を調査中のケイジによって発見され、以降彼が搭乗する。腰部ウィングが修復されるまでは飛行が不可能であったが、修復されて以降は飛行可能となった。近接格闘・白兵戦に特化した機体であり、接近戦において高い能力を誇る。 常人が搭乗すれば身体に激しい不調をきたし、死亡する危険性すらあるとされるのは、動力源として搭載されたセレスチアル・リアクターが原因である。感情をエネルギーに変換するシステムであるオリジン・ユニットの不完全なコピーであるこの動力炉は、適合者でなければ拒否反応が出てしまう。感情をエネルギー変換することに変わりはないのだが、次期特機の動力源としては不適切であると判断されたらしく、ネメシスシリーズは不採用に終わった。
名称の由来は、かつてスサノオがヤマタノオロチを倒す際に使った剣「天羽々斬(あめのはばきり)」から。
メインカラーはイエロー。
羽々斬の強化改良型。メインカラーは引き続きイエロー。
背部に六角環型のエネルギーチャンバーが装着されたことにより余剰エネルギーの循環・再利用が可能となり、セレスチアル・リアクターからパイロットへの負担が軽減された(また、磁場形成により飛行ユニットも兼ねる)。 メイン武器は両腕に装備された「屠竜之金剛剣」で、より素早い連撃が可能となっている。機動性・出力・防御力も向上しており、近接格闘においては破格の戦闘能力を発揮する。必殺技も2種類に増えている。
ベース機の開発者であるソガ教授も『アスカロンとは違う方向性で完成度は上がっている』と評し、(不本意ながらも)本機の出来栄えを認めていた。
ネメシスシリーズの量産機。羽々斬の完成形であり、同じく接近戦を得意とし攻撃力も高い。両腕の「エンダーズ・ブレード」がメイン武器。量産されており、たびたび主人公たちの前に姿を現した。7番機はユキムラ専用機であるためカスタマイズされているが、後に乗り捨てられ擬態獣に寄生される。なお羽々斬よりも大型。
名称の由来は、聖ゲオルギウスが竜退治に使ったとされる伝説上の剣から。
メインカラーはシルバー。
ネメシスシリーズの最終完成機。無限のエネルギーと多元宇宙の構造を破壊する力を持ち、その力は真聖ラーゼフォンをも凌駕するという。搭乗者は破壊神と化したユキムラ。真聖ラーゼフォンを凌ぐ大型機であるが機動性は高く、華奢ながら防御力も高い。「オリジン・ユニット」を動力源とし、ワープ能力も備える。メイン武器は両腕の「デモニアック・タロン」。劇中では必殺技である「破滅の波導」により、全ての並行世界を一時的に滅ぼすという最悪の事態を引き起こしている。最終決戦でもAフォースの面々を終始圧倒し、「破滅の波導」の2射目で全てを滅ぼそうとする。だが、この機体の抱える唯一の弱点、人の手によって作られた兵器という一点より破壊から逃れられず、死を顧みず特攻してきたケイジの天羽々斬と相討ちになり、シュウイチロウ、そしてケイジ共々完全に消滅した。
メインカラーは黒。
ゲーム発売前に公式ブログの執筆者や各ゲーム系媒体の記者にゲームをプレイさせ、その体験談を公式サイトで公開した。公式ブログの執筆者からは、緑川光、置鮎龍太郎、水木一郎、各ゲーム系媒体からは週刊ファミ通編集部、ジーパラドットコム、ゲーマガ編集部、双葉社 攻略本制作班、電撃PlayStation編集部が参加している。
第1弾CMは水木一郎が本作をプレイする様子を撮影したもの。第2弾のゲーム画面を使用したCMのオリジナルCMソングも水木一郎が歌唱している。
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou