南茅部町(みなみかやべちょう)は、北海道渡島支庁中部にあった町。
町名の由来はアイヌ語の「カヤウンベシュ」(帆のがけの意)から。
2004年(平成16年)12月1日に函館市に編入された。
北海道唯一の国宝である中空土偶が出土され、数多くの遺跡があり、現在も発掘調査が行われている。
地理
渡島管内中部、亀田半島北東部に位置する。北部は噴火湾に面し、南部は山岳。
平地の少ない険しい地形。
- 山: 台場山 (528)、泣面山 (835)
- 河川:川汲川、大船川、八木川
- 湖沼:
- 岬: 黒羽尻岬・黒鷲岬・獅子鼻岬・弁天岬
隣接していた自治体
- 渡島支庁: 函館市、茅部郡鹿部町、亀田郡恵山町、椴法華村
沿革
- 1919年 椴法華村が尾札部村より分村。
- 1959年
- 5月1日 茅部郡尾札部村(おさつべ)、臼尻村(うすじり)が合併、南茅部村。
- 9月1日 町制施行、南茅部町。
- 2004年12月1日 函館市に編入。
姉妹都市・提携都市
行政
歴代町長
経済
漁業が盛ん。特産品はマコンブ(真昆布)。
この地域で生産される昆布は「白口浜真昆布」と言われ、日本一の最高級昆布として天皇家に献上されている。
現在はスーパーや土産店でも販売されているが、価格が日高昆布や利尻昆布とは格段の違いがある。
また、以前は真昆布漁の邪魔者とされていたガゴメコンブ(がごめ昆布)が、これから抽出されるフコイダンをはじめとする豊富な栄養成分が商品化されるようになり、健康ブームも相まってがごめ昆布の養殖も近年行われている。
なお、がごめ昆布はこの水域からしか取れないと言われている。
また、近年はダルスを特産品として売り出している。
漁業
- 大船漁港
- 臼尻漁港
- 安浦漁港
- 川汲漁港
- 尾札部漁港
- 木直漁港
- 古部漁港
教育
- 道立高等学校
- 中学校
- 小学校
- 臼尻、大船(磯谷小が編入)、磨光(木直小、古部小が編入)
交通
鉄道
町内を鉄道路線は通っていない。鉄道を利用する場合の最寄り駅は、JR北海道函館本線函館駅。
バス
道路
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 川汲公園(かっくみこうえん)
- 川汲温泉(かっくみおんせん)
- 大船温泉(上の湯、下の湯)
- 大船遺跡
- 函館市縄文文化交流センター
- 臼尻劇場 - 閉鎖された映画館
- 著保内野遺跡
- 垣ノ島遺跡
- 万畳敷高原
出身の有名人
- のむらしんぼ - 漫画家
- 杉谷満 - 元プロボクサー
関連文献
- 南茅部町史編集室 編『南茅部町史 上巻』南茅部町、1987。全国書誌番号:88025367。https://adeac.jp/hakodate-city/catalog/mp000010-100080。
- 南茅部町史編集室 編『南茅部町史 下巻』南茅部町、1987。全国書誌番号:88025367。https://adeac.jp/hakodate-city/catalog/mp000010-100090。
関連項目
- 北海道の廃止市町村一覧
- 小説、映画『海猫』 - 南茅部を舞台にしている
- 映画『Little DJ〜小さな恋の物語』 - ロケ地に函館市立南茅部病院を使用、また劇中の舞台も「茅部」としている
外部リンク
- 南茅部町(2004/11/18アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
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