![ロックン・ロール・ミュージック ロックン・ロール・ミュージック](/modules/owlapps_apps/img/nopic.jpg)
『ロックン・ロール・ミュージック』(Rock 'n' Roll Music)は、ビートルズのコンピレーション・アルバム(アナログLP2枚組)である。アメリカでは1976年6月4日にキャピトル・レコード(規格品番 : SKBO-11537)から、イギリスでは4日後の6月11日にパーロフォン(規格品番 : PCSP-719)から発売された。ビートルズの楽曲からロックンロール・ナンバーを集めた作品となっている。全英アルバムチャートでは最高位11位、Billboard 200では最高位4位を記録した。
現在はビートルズのカタログから存在が抹消されている。
『ロックン・ロール・ミュージック』は、ビートルズのロックンロールのルーツおよびそのジャンルへの貢献を捉えることを目的に発売された。本作には「ドライヴ・マイ・カー」、「レボリューション」、「ゲット・バック」のほか、他アーティストのカバー曲も含まれている。ビートルズの伝記作家であるケネス・ウォマックは、「注目に値する点」としてシングル『ヘルプ!』のB面曲として発売され、本作でアルバム初収録となった「アイム・ダウン」を挙げている。
発売から4年後の1980年10月には、『ロックン・ロール・ミュージック Vol.1』、『ロックン・ロール・ミュージック Vol.2』の2作に分けて発売された。これらのジャケットは1964年にビートルズがアメリカ初上陸した際の情景をモチーフにしたイラストに変更されている。
アートワークは、光沢のある銀色の背景にエンボス加工されたビートルズのメンバーが描かれたもので、インナー・スリーブにはコカ・コーラのビン、マリリン・モンロー、ハンバーガーやアメリカ車など、ビートルズが活動していた1960年代の前世代にあたる1950年代のアメリカをモチーフにしたデザインが施されていた。このアートワークについて、リンゴ・スターは『ローリング・ストーン』誌で「ビートルズを安っぽくさせている」と怒りを表明し、ジョン・レノンは「ボツにされたモンキーズのアルバム・カバーのようだ」と不満を表し、レノン自身がハンブルク時代に知り合ったアストリッド・キルヒャーとユルゲン・ボルマーの写真を使用したデザインを自らさせて欲しいと嘆願するも、キャピトルはこれを拒否した。
発売された当時、ポール・マッカートニー率いるウイングスによる米国ツアー「Wings over America」ツアーの影響などから、ビートルズのリバイバル・ブームが発生していた。
イギリスのミュージック・ウィーク誌では最高位11位を記録し、アメリカのBillboard 200誌では、2週連続で最高位2位を記録した。この時、第1位を記録したのがウイングスの『スピード・オブ・サウンド』。
なお、ビートルズのアルバムとポールのアルバムがランキングのTOP2を争うのは、1970年6月6日付のチャート以来2度目となった。
本作からのリカット・シングルとして、イギリスとアメリカで2作のシングル盤がリリースされた。
イギリスでは、1976年5月25日に「バック・イン・ザ・U.S.S.R.」をB面に「ツイスト・アンド・シャウト」を収録してシングル盤としてリリース。同盤は全英シングルチャートで最高位19位を記録した。
アメリカでは、1976年5月31日に「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」をB面に「ヘルター・スケルター」を収録してシングル盤としてリリース。当初、A面とB面は逆となっていたが、「ヘルター・スケルター」を人類の最終戦争と解釈した犯罪者チャールズ・マンソンの影響により、入れ替えられた。このシングル盤は、Billboard Hot 100で最高位7位を記録した。
特記がない限り、作詞作曲はレノン=マッカートニー。
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