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Y


Y


Yは、ラテン文字(アルファベット)の25番目の文字。小文字は y 。U, V, W とともにギリシア文字の Υ(ウプシロン)に由来し、キリル文字の У は同系の文字である。Υ の別形に由来する F とも同系といえる。

漢字の「丫」と似ているが、別の文字である(「南丫島」を「南Y島」と書くのは誤植)。

字形

縦棒の上部が左右に分岐した形である。小文字は縦棒の下部が右に分岐した線と直線になって、ベースラインを下に越える。筆記体では大文字もこの小文字書体に基づき、左の線を縦に書いた後で緩やかに湾曲して右上に伸び、縦棒をまっすぐ下に書いて左に曲げ、折り返して縦棒を右上に突き抜け、次の字に続ける。初筆は、左下からの線を緩やかに湾曲させて縦棒に連ねることが多い。フラクトゥールは Y   y {\displaystyle {\mathfrak {Y\ y}}}

呼称

  • 音素名称
    • ラテン語・フィンランド語:ユー /yː/
    • 英語: wye(ワイ)/waɪ/
    • トルコ語:イェ
    • インドネシア語:イェー
  • ギリシア語「単なるウ/単なるユ/単なるイ」
    • ドイツ語: ypsilon(ユプスィロン)/'ʏpsilɔn/
    • チェコ語・スロバキア語:イプスィロン
    • ポルトガル語: ípsilon(イープスィロン)
    • ハンガリー語: ipszilon(イプスィロン)
    • エスペラント: ipsilono(イプスィローノ)
  • ギリシア語の「イ」
    • スペイン語: i griega(イグリエガ)/iˈɣɾjeɣa/
    • イタリア語: i greca, i greco(イグレーカ/イグレーコ)
    • ベトナム語・オランダ語・ルーマニア語・フランス語・ポーランド語:イグレク /iˈgʁɛk/, /iˈgrek/

音素

国際音声記号としては、小文字 [y] は円唇前舌狭母音(フランス語u 、ドイツ語ü、中国語yuまたはü)。スモールキャピタル(小さい大文字) [ʏ] はその少し広い発音である円唇前舌広め狭母音を表す。音素文字として、硬口蓋接近音 [j] の代用表記にも使われる。180度回転させた小文字 [ʎ] は、硬口蓋側音(「リ」のように聞こえる音)であるが、ギリシャ文字 λ (ラムダ小文字)の変形に由来する。

各言語においてこの文字が表す音価は、

  • フランス語では原則として半母音(硬口蓋接近音)/j/ で、母音にはさまれた場合は時に 有声硬口蓋摩擦音 /ʝ/ で発音されることがある。つづりの読み方に関しては、"i" 2 文字のように読むと説明されることもある(例:royal 国王の → roi-ial [rwajal])。
  • 英語では、
    • 半母音(硬口蓋接近音)/j/ を表す。yacht, yard など。
    • 他の場合は i と同じ。強勢のある長母音としては /aɪ/ を表す。tyre, type, cycle など。語末の多くでは /i/ を表す。any, sony, snowy など多数。
  • インドネシア語、トルコ語、マレー語、スワヒリ語では半母音(硬口蓋接近音)/j/ を表す。
  • スペイン語では、母音が後続する場合、原則として有声硬口蓋摩擦音 /ʝ/ を表す。但し方言によっては /ʒ/ などになる。後者はアルゼンチン、ウルグアイの方言だが、他の地域でも後者の発音になる傾向があり、一種の流行とも言われている。また語末では他の強母音に続き、上昇二重母音を形成する。
  • イタリア語では i に等しい。
  • ドイツ語では j に等しい場合もあるが、普通は ü に等しい。すなわち、唇を丸めて「イ」と言う円唇前舌狭母音 /y/ ないし /ʏ/(IPA) = /Y/(X-SAMPA) である。デンマーク語、ノルウェー語、スウェーデン語でもこれに近い発音である。
  • ラテン文字を使うスラヴ語(ポーランド語など)、またはキリル文字のラテン転写で、ы に相当する音を表すのに用いる。
  • ベトナム語では、やや長い /i/ である。ひとつの音節内で他の母音とともに用いられたときは、主母音となることが多い。
  • エスペラントでは外来語のみに使い、読み方が不明なときは文末なら /i/ 、それ以外は /j/ と発音することが推奨されている。
  • 日本語のローマ字綴りではや行および開拗音の表記に使用する。
  • 朝鮮語のローマ字綴りでは、母音の内j系の二重母音であるㅑ、ㅒ、ㅕ、ㅖ、ㅛ、ㅠは ya,yae,yeo,ye,yo,yu と y を含む綴りとなる。
  • 中国語の漢語拼音では、介音 /i/ を含む韻母の表記に使われる。ただし、声母(頭子音)が付く場合、y は i に変わる。「一」「伊」など主母音、尾音無しで介音 /i/ のみの場合、発音は /i/ であり、半母音 /j/ が発音されるわけではないが、yi と表記する。

歴史

ギリシャ文字の Υ(ウプシロン)がラテン文字で V(ウー)となった後で、より後代の Υ(ウプシロン)の発音を書き表すために、あらためて Υ(ウプシロン)を Y(ユー)として取り込んだものである。

Yの意味

  • イットリウムの元素記号。
  • 数学では、第二の未知数(変数)に使われる(主に小文字)。
  • 座標軸では、前後(奥行)を表す。
  • コンピュータなどで肯定 (Yes) を表す。N (No) の逆。
  • 年 (Year, Y2K etc.)
  • ¥は円 (Yen)あるいは元 (Yuán)。
  • 黄色 (Yellow)
  • 鉄道のサインシステムにおいて、函館市電2系統 (Yachigashira)、東京メトロ有楽町線 (Yūrakuchō)、名古屋ガイドウェイバス志段味線(ゆとりーとライン)(Yutorito Line)、Osaka Metro四つ橋線 (Yotsubashi)、近鉄生駒鋼索線、JR呉線 (Yellow)、広島電鉄横川線 (Yokogawa)、JR予讃線(高松駅〜松山駅)(Yosan) の路線記号として用いられる。
  • 横長
  • 首都高速八重洲線の頭文字のY
  • SI接頭語
    • ヨタ (1024) (Y)
    • ヨクト (10-24) (y)
  • 三十四を意味する数字。三十六進法など、三十五進法以上(参照: 位取り記数法#Nが十を超過)において三十四(十進法の34)を一桁で表すために用いられる。ただし、アルファベットの I と数字の 1 、およびアルファベットの O と数字の 0 が混同し易いために、アルファベットの I と O を用いないことがあり、この場合、J が十八、K が十九、…、N が二十二、P が二十三、…、Y が三十二を意味する。
  • 航空機のエコノミークラス
  • スペイン語で「 - と」の意味の、英語の"and"に相当する単語 (y、&)
  • Y染色体
  • マクロ経済学で所得。
  • 地名
    • 米国アラスカ州の町、ワイ (アラスカ州) (Y)。why のように発音する。
    • フランス・ソンム県のコミューン、イ (ソンム県) (Y)。と発音する。
  • FAU タイプに分類されるゼオライト。
  • Yパラメータ、Y行列。二端子対回路(電気回路)における表現手法。
  • Y! - Yahoo! の略称。(例:Y!ケータイ)
  • ポケットモンスター Y - ゲーム『ポケットモンスター』シリーズの1作品。
  • ワイ - ゲームから派生した漫画『ポケットモンスターSPECIAL』に登場する架空の人物。→ポケットモンスターSPECIALの登場人物#カロス地方を参照。
  • 音楽
    • Y (歌手) - 大韓民国の歌手、音楽グループ:Golden Childのメインボーカリスト。
    • Y (大澤誉志幸のアルバム) - 大澤誉志幸のアルバム。
    • Y (内田雄馬のアルバム) - 内田雄馬のアルバム。

符号位置

他の表現法

脚注

関連項目

  • Ý ý - アキュート・アクセント
  • Ÿ ÿ - トレマ
  • - グレイヴ・アクセント
  • Ŷ ŷ - サーカムフレックス
  • - チルダ
  • - ドット符号
  • Ȳ ȳ - マクロン
  • Ɏ ɏ - ストローク符号
  • IJ ij - 合字

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: Y by Wikipedia (Historical)