釘宮 理恵(くぎみや りえ、1979年5月30日 - )は、日本の女性声優、歌手。所属事務所はアイムエンタープライズ。大阪府生まれの熊本県熊本市育ち。
子供の頃から人前で話すことが苦手であり、人見知りだったが、幼い頃から物語、ファンタジーが好きであり、小学生の頃から表彰されており、年間何100冊も図書館で本を借りて読んでいた。当時は小説を読んでおり、図書館などの司書を目標にしていた。
高校時代は放送部と生徒会に所属していた。放送部の活動では、学校行事でアナウンスを担当していたが、ある時同級生から「司会が上手だったね」とほめられ、マイクの前で話す仕事を意識し始めた。声優になろうと決めたのは高校1年生の時であり、初めて声優雑誌を買ったところオーディションの記事が掲載されていたという。中学生の頃から、持ち前の個性的な声を聴いていた友人に「声優になれば?」と言われてきたという。両親は「アナウンサーにでもなれば?」と勧めてもらっていたが、昔から物語を読むのが好きだったため、声優を選ぶ。
「やりたいことをやるのだから自分のお金で」とファミレス、弁当屋でアルバイトをしていた。お金がたまってから再び声優雑誌を買っていたところ「お、これを今度こそ受かればいいんじゃない?」のようなオーディション記事が掲載されており、それを受けるために夜行列車で熊本から上京。その際、往復の交通費で貯金をかなり使ってしまったため、「落ちたらどうしよう!?」と心配になったが、結果は合格。熊本に戻って、「決まったので上京します」と親に言っていたところ「そこまで自分でやったんなら、もう好きにしていい」という感じだったという。
1997年、日本ナレーション演技研究所主催の第1回声優サマースクールにて、アイムエンタープライズ&私たち翔びます賞を受賞。その後、ヴォアレーブを経て、アイムエンタープライズ所属となる。
1998年、ゲーム『étude prologue 〜揺れ動く心のかたち〜/SS版』(佐伯悠見役)で声優デビュー。当時は精一杯しており、田舎から出てきた状態だったため、ほとんどレッスンをする間もなく収録に臨んでいた。芝居のことは全くわからなかったため、手探り状態で書いてある文字を読んでいるような感じだった。
収録で手応えなどは全くなく、緊張しており、不安になるばかりだった。その時に「声優に向いていないのかも」と落ち込んでいたが、その作品では、イベントがあり、色々な会場でファンに会う機会があり、「応援しています!」と言ってくれた。それで、「私はこんなにダメなのに、応援してくださる方がたくさんいるんだ!」ということで、嬉しかったという。その人物たちの期待に応えるためにも、「いまはダメだけど、もっともっと上手になりたい」と思ったという。
2008年、第2回声優アワードにおいてサブキャラクター女優賞を受賞。また、翌2009年の第3回声優アワードでは主演女優賞を受賞した。
2013年5月30日、公式ブログをスタートする。
舞台出演にも積極的でいくつかの舞台および朗読劇に参加している。
2022年5月30日の自身の誕生日に、Twitterにて公式アカウントを開設した。
一人称は「理恵」または「私」と呼ぶのが大半である。
音域はA - C♯。
デビュー当初から声質を活かして、幼年から10代の少女役を主に演じる。後に『十二国記』の泰麒、『鋼の錬金術師』シリーズのアルフォンス・エルリックといった少年役にも起用されたことで演技の幅を広げ、様々なキャラクターを担当するようになっていった。
『ゼロの使い魔』シリーズのルイズや『ハヤテのごとく!』シリーズの三千院ナギなど、ツンデレ系ヒロインを複数の作品で担当しているほか、『ワンセグTV SEGNITY』(いわゆるツンデレTV)、『ツンデレカルタ』、『∞プチプチ ぷち萌え』といったツンデレ、萌えの要素をもつ商品に起用されるなど、「ツンデレの女王」という異名もある。
特に少女キャラクターを演じる場合の釘宮理恵の声には独特の愛嬌と依存性があるとされており、その声に愛着を感じたファンの挙動などは、釘宮理恵に対する(しばしば度を越した)支持を表す“釘宮病”(釘宮ウイルス過敏性大脳皮質炎、Kugimiya Virus Hypersensitive Cerebral Corticalitis)というネットスラングで形容されることが多い。
役作りは原作がある場合は、原作を読み、セリフをその場で口にしながらという感じだという。「これは重要なセリフだな」と思ったところ、納得するまでしっくりくる喋り方を捜し、ぴったりくる場所を捜す感じだという。
好物は、ライチ・レバ刺し・麺類。中でも特にレバ刺しが大好物で、高橋美佳子のラジオ番組『美佳子@ぱよぱよ』にゲスト出演時、クイズコーナーで全問正解のご褒美に「1年分のレバ刺し」と希望したが、法改正によりレバ刺しが食べられないようになったため、現在はお肉全般としている(『ノイタミナラジオ』より)。逆に嫌いな食べ物は椎茸とネバネバしたもの(特に納豆やオクラ)である。また、健啖家である。
好きな映画は『少林サッカー』。アニメは『鋼の錬金術師』で、作中で最も好きなキャラクターはヴァン・ホーエンハイム。「一途な愛を捧げていた純なところが好き」と語っている。その他の全般的なキャラクターでは眼鏡をかけたキャラクター。
趣味はガーデニング で、ペットにはヨークシャー・テリアを2匹飼っている。
同事務所の田村ゆかり、中原麻衣、植田佳奈、斎藤千和、高橋美佳子、桑谷夏子、仁後真耶子や白石涼子、那須めぐみ、三瓶由布子、小清水亜美、渡辺明乃、儀武ゆう子、沢城みゆきと親交が深い。また、『ハヤテのごとく!』、『灼眼のシャナ』シリーズで共演した生天目仁美や伊藤静とも仲が良い。豊口めぐみと漫画家の藤井みほなと「ミュージカル同盟」を組んでいる(『超GALS!寿蘭』つながり)。
『鋼の錬金術師』、『ヘタリア』で共演した朴璐美と仲が良く、二作品とも作中で朴が兄役、釘宮が弟役であるため、朴のことを「兄さん」と呼ぶことがある。鋼の錬金術師で釘宮が演じるのは鎧の体の少年という特殊な役柄であるため、収録中は声にエフェクトをかけるための特別ブースに一人でいることが多かったが、終盤では朴と同じ場所で収録をできるようになり「同じ空気を振るわせあっているという感じが、演じていてすごく心地よかった」と述べている。
『超GALS!寿蘭』で共演した声優からは、当時それぞれに付けられた愛称で呼ばれることが多くあり、阪口大助、神谷浩史からは「くぎみー」(柿原徹也、中村悠一、白石涼子らもこの愛称を使う)、鈴村健一からは「だっちゅ」(キャラクターの口癖から)、豊口めぐみからは「サヨ」(キャラクター名から)と呼ばれている。
2001年7月から放送されたインターネットテレビ番組『釘宮理恵のSister Communication』で、自身初の冠番組にして単独パーソナリティーを務めた。この番組では、番組のコンセプトである「視聴者=兄(もしくは姉)、釘宮=妹」という設定を演じつつ、番組を仕切らなければならなかったが、多少のハプニングこそあったものの、最終回まで徹底して務めた。
『THE IDOLM@STER』のオーディション時、歌唱のオーディションもあり、釘宮はプッチモニの歌を披露した。
WEBラジオ番組『ゼロの使い魔 on the radio 〜トリステイン魔法学院へようこそ〜』では、相方の日野聡との漫才コンビのような掛け合いを見せ、人気を呼んでいた。
『とらドラ!』のオーディション時、監督の長井龍雪は当初「ツンデレ」と呼ばれるのが嫌で、釘宮を落とすつもりでいたが、実際にオーディションを行い、釘宮の演技を聞いた際に「すみません、負けました」と思い、逢坂大河役が決まる(とらドラ!スタッフに依る同人本「おつかれさまでした!の本」より)。
2010年1月、自身の関連書籍の販売促進のサイン会が台湾で行われたが、地元ファン約1000人が殺到して混乱状態となり、酸欠などのけが人が出るなどして現地メディアなどで報道された。
ライブやイベントなどで担当した主題歌やキャラクターソングを歌うことは滅多に無いが、アイドルマスターのライブには度々出演している。
2013年放送の『ドキドキ!プリキュア』に本編途中で加入する新キャラクター、 円亜久里/キュアエース役を演じる。釘宮がプリキュアシリーズに出演するのは2007年の『映画 Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!』でキュアレモネードの偽物であるダークレモネードを演じて以来 で、演じることについて釘宮は「心からうれしく、そして幸せな気持ちでいっぱいです。キラキラ輝けるよう、精いっぱい体当たりで頑張ります」「大役をいただいての途中参加で、不安と緊張でいっぱいだった私を、番組のみなさんは暖かく迎え入れてくださいました。その優しさ暖かさに感激し、私も精一杯心を尽くして取り組もうと決意しています」 と語っている。
太字はメインキャラクター。
※はインターネット配信。
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