道徳ドキュメント(どうとくドキュメント)は、2006年4月12日から2015年10月2日まで(本放送終了は2015年3月6日) NHK Eテレで放送されていた小学校5~6年生、及び中学生向け道徳番組、ドキュメンタリー番組である。字幕放送、及び視覚障害者向けに副音声による解説放送を行っている。
放送開始当初は小学校5~6年生向けだったが、2011年度以降は中学校にも対象を広げることになった。学校放送で小学校向けと中学校向けの双方が対象となるのは『みどりの地球』以来26年ぶりであり、これ以降において小学校と中学校の双方を対象とした学校放送が制作されるきっかけとなった。
2015年10月2日をもって本番組は終了。本番組の後番組として、2015年度10月9日からは10分番組の『オン マイ ウェイ(ON MY WAY)』が放送されることになった。
なお、2015年度前期は、本番組と同じ小学校5年生~中学校向け道徳番組として『ココロ部!』が新たに開始することに伴い、小学校5年生~中学校向け道徳番組は15分番組である本番組と10分番組である『ココロ部!』の2番組が並立するようになった。
メインテーマは「ドキュメントを通して学ぶ、道徳教育番組」。
これまで小学校高学年向けの道徳番組では、『明るいなかま』から『あしたへジャンプ』や『はばたけ6年』、前番組の『虹色定期便』といった教育的なねらいに迫るスタイルのドラマ形式で長年放送されていたが、2005年度をもって小学校高学年向けの道徳番組でのドラマが終了。それに代わる新しい形での道徳番組としてスタートしたのが本番組であり、現実の問題と向き合いながら道徳を考えるところが大きな特徴である。
ナビゲーターに石井正則を迎えて、実際に起きている事象やある人物の生き方をドキュメンタリー形式で取り上げながら、過去に起こったことを振り返るイラストを多く用いるなど小学校高学年にも分かりやすいような構成となっていた。
これまでの本番組らしさを継承しつつ、現在起きていることにこだわるなどよりドキュメンタリー色を強く出すようになった。また、ナビゲーターが石井正則からNHKアナウンサーの堀伸浩に交代するとともに、VTRをつなぐスタジオ演出において、事実の背景を的確に紹介するために模型や特撮を使うなどして、見る人に楽しませたり興味を持ってもらうように工夫している。
また、2011年以降は従来の小学校高学年に加えて中学校も対象に加えるようになった。中学校を対象とした道徳番組は『ティーンズTV 私の生きる道』以来8年ぶりである。本番組が中学校も対象に加えるようになったのは、中学校向けの道徳番組が『心のメッセージ』や『マイライフ』など元々ドキュメンタリー形式が一般的であったということもある。
本番組は番組タイトル通りにドキュメンタリー形式の内容として放送している。その内容は、東日本大震災や戦争関連、いじめ問題といった『NHKスペシャル』でも大きく取り上げる社会的な問題を持ったテーマから、ごみ問題やマナーといった身近な問題まで幅広く取り上げている。また、映像を『プロフェッショナル 仕事の流儀』などの番組で使用したものを再構成するなどして使用しているケースもある。スポーツ選手が登場することもあり、過去にはサッカー日本女子代表の主力選手である岩清水梓を取り上げたこともあった。
放送回ごとに下記の3つの副題のついたシリーズで構成する。前番組である『虹色定期便』など人形劇やドラマ形式の他の道徳番組では先生向けの「利用のてびき」などに各回ごとの簡単なあらすじの前にカッコ書きで番組のねらいが記載されているが、本番組では番組タイトルに「道徳」の二文字がはいっていることや、それぞれのシリーズを通して教室や家庭で話し合うきっかけを与えることを目的としているため、「利用のてびき」などには各回ごとの簡単なあらすじに番組のねらいは記載していない。
いずれも日本時間。
2011年度以降は各教科ごとに放送曜日を固定するようになり、本番組も他の道徳番組と同様に放送曜日が金曜日に固定するようになったが、2015年度は前述の通り、同じ道徳番組として開始する『ココロ部!』が金曜日に編成する関係上、本番組の放送曜日は木曜日へ変更となった。
全編のナレーションを担当した。
谷地健吾(2014年1月24日 - 2015年3月6日・あきらめたことをあきらめない 回から 男らしさ、女らしさって何? 回まで)
三輪秀香(2014年1月24日 - 2015年3月6日・全8回)
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