天人峡温泉(てんにんきょうおんせん)は、北海道上川郡東川町の忠別川沿いにある温泉。大雪山国立公園内にあり柱状節理の深い渓谷の底に位置する。旭川市の奥座敷で、大雪山の登山拠点のひとつにもなっている。
大雪山の西麓、標高600メートルの天人峡地区に「御やどしきしま荘」が旅館、ホテルとして唯一存在し、日帰り入浴も扱っている。
以前は 「天人峡グランドホテル」(2011年閉館)、「天人峡パークホテル」(2014年1月閉館)も存在した。 温泉街で最も古い歴史を持つ1900年(明治33年)創業の「天人閣」は、2018年の事業譲渡後、12月から施設修理を名目に休業に入ったが、2019年11月時点でも再開の目途が立たず、2023年1月に天人峡グランドホテルと共に解体・撤去されることが決定した (「天人閣#解体決定までの経緯」を参照)。
温泉街の近くには、日本の滝百選にも選ばれた落差270mの羽衣の滝が存在する。羽衣の滝の先には「東洋のナイアガラ」と称される幅広な敷島の滝が存在する。温泉街からは散策路が整備されている。沢登りをする人に有名な、「日本で最も美しい沢」とよばれるクヮウンナイ川(美瑛町内に属している)は温泉街のすぐ近くにある。
忠別川は美瑛町と東川町との境界となっており、川の北側は東川町、南側は美瑛町となっている。
2018年4月に天人閣の事業を譲り受けたColours International(カラーズ・インターナショナル、イーホテルの持株会社)は、2020年2月に改修・リニューアルオープンの計画を公表する (「Colours International#天人閣改修計画」を参照) が実現せず、2023年1月に自治体により天人峡グランドホテルと共に解体・撤去される方針が決まった。
旭川市から車で約1時間。旭川空港から45分。
路線バスは以前は旭川電気軌道バス「いで湯号」が旭川駅から天人峡温泉に寄った後に旭岳温泉まで運行されていたが、2011年に路線が旭川空港経由となった代わりに天人峡温泉には立ち寄らなくなった。そのため、温泉に宿泊しない場合は自家用車やタクシーなどで行くか、「いで湯号」の「国立公園入口」バス停から7キロを歩くしかなくなった。なお、天人峡温泉の宿に宿泊する場合は、宿の無料送迎バスが利用できる。
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