フジッリ(イタリア語: fusilli)とは、ショートパスタの一種である。フジッリ・ブカーティ、ロングパスタのフジッリ・ルンギ、類似した外観のロティーニについても本項で記す。
カンパニア州を発祥とするショートパスタ。
語源については以下のように言われる。
直径は8ミリメートルから12ミリメートル前後であり、トマトソース、オイルソース、クリームソースなど、どんなソースでも適している。
ホウレンソウを材料に加えて緑色に仕上げたフジッリや、ビーツを加えて赤色に仕上げたフジッリもある。
大きめのフジッリをフジローニ、フッジローニ(イタリア語: fusilloni)と呼ぶ。
かつては家庭内で手作りされており、母から娘へと製法のレシピが受け継がれていた。
鉄の編み棒の周囲に1本のパスタを手作業で素早く巻き付けて作るのだが、この動作が紡績機の動きに似ていることから、紡績機に使用する紡錘を意味する語が語源となった。
日本では、フジッリ以外にもくるくるパスタやカールマカロニの名称で呼ばれることがある。
フジッリ・ブカーティ(イタリア語: fusile bucati)はシチリア発祥のショートパスタの一種。
ブカティーニ同様に中心に穴が空いたフジッリである。直径もフジッリ同様。
穴にソースが入り込むことにより、トマトソースやクリームソースでも濃厚なソースのほうが合うほか、ラグーとの相性に優れる。
フジッリ・ルンギ(イタリア語: fusile lunghi)はロングパスタの一種。「長いフジッリ」の意である。
フジッリ・ブカーティのロングパスタ版とでもいうべき穴が空いたフジッリ・ルンギ・ブカーティもある。
ロティーニ(イタリア語: rotini)はフジッリ同様に螺旋状の外観を持つショートパスタ。しばしばコルク抜きにも例えられる。
形状が似ているため混同されることも多く、アメリカ合衆国の多くのスーパーマーケットでは、フジッリを「rotini」と表すこともよくあり、逆にロティーニにフジッリの名称ラベルを貼り付けていることもよくある。
製法の違いとしては上述のようにフジッリは1本のパスタを巻き付けて螺旋状にするのに対し、ロティーニは押し出してねじれを作ることにある。このため、ロティーニのほうが螺旋の隙間が狭くなっており、言い換えると「よりきつく巻かれて」いる。長さもロティーニのほうはフジッリよりもわずかに短いことが多い。
形状の違いにより、ソースの絡み方に差異は出るものの、多くの場合はフジッリを指定する料理のレシピはロティーニを用いても調理可能である
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