『シングルマン』(A Single Man)は、2009年のアメリカ合衆国のドラマ映画。世界的なファッションデザイナーとして知られるトム・フォードの監督デビュー作。出演はコリン・ファースとジュリアン・ムーアなど。原作はクリストファー・イシャーウッドの同名小説。日本では2009年9月20日に第22回東京国際映画祭、2010年7月9日に第19回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で招待上映され、2010年10月2日より一般公開された。
ストーリー
1962年のキューバ危機下にあったロサンゼルス。長年の同性愛の恋人だったジムを8か月前に交通事故で失い、生きる価値を見失っていたイギリス人の大学教授ジョージはピストル自殺を企てる。大学のデスクを片付け、弾丸を購入。「ネクタイはウィンザーノットで」と遺書をしたため、準備を進める。しかし、ジョージの教え子ケニーがジョージにゆっくりと近づいていく。
キャスト
※括弧内は日本語吹替
- ジョージ・ファルコナー - コリン・ファース(内田直哉)
- シャーロット(チャーリー) - ジュリアン・ムーア(日野由利加)
- ケニー・ポッター - ニコラス・ホルト(羽多野渉)
- ジム - マシュー・グード(川中子雅人)
- カルロス - ジョン・コルタジャレナ(酒巻光宏)
- ストランク夫人 - ジニファー・グッドウィン
- ストランク氏 - テディ・シアーズ
- ジェニファー・ストランク - ライアン・シンプキンス
- グラント - リー・ペイス
- 銀行員 - エリン・ダニエルズ
- ロイス - アリーン・ウェバー
- 電話をかけてくるジムの従兄弟 - ジョン・ハム ※声の出演
エピソード
- トム・フォードが自身でデザインしてミラノで作らせたものは、ジョージ(コリン・ファース)とケニー(ニコラス・ホルト)の衣装のみであり、あとは衣装係のアリアンヌ・フィリップスが担当している。
- ジョージの家は1948年にジョン・ロートナーによって建てられた実在する家であり、彼がフランク・ロイド・ライトの元から独立して初めて建てた家である。
- 同じ1960年代を舞台としたドラマ『マッドメン』と同じプロダクションデザインチームが起用されている。
- エンドロールの最後にて「For Richard Buckley(リチャード・バックリーへ捧ぐ)」と流れるが、これは監督であるトム・フォードの20年以上の長い恋人で「VOGUE HOMME international」の編集長であった(2005年に辞任)リチャード・バックリー(en:Richard Buckley)の事である。
- 映画に登場した犬(フォックステリア)は、トム・フォードとリチャード・バックリーが実際に2人の自宅で飼っている犬である。
引用
- 『多くの夏を経て』 After Many a Summer Dies the Swan - オルダス・ハクスリーの小説。ジョージが課題図書として学生に読ませている本。
- 「ストーミー・ウェザー」 Stomy Weather - 1933年の楽曲。エタ・ジェームズが歌ったレコードをチャーリーが自宅でかける。
- 「グリーン・オニオン」 Green Onions - ブッカー・T&ザ・MG'sの1962年のヒット曲。ジョージとチャーリーがダンスをするレコード。
- 『サイコ』 - アルフレッド・ヒッチコック監督の1960年の映画。劇中に登場する街の壁に映画のワンシーンが描かれている。
評価
批評家の反応
トム・フォードは本作が初監督であったが、Rotten Tomatoesでは86%と非常に高い評価を得た。
受賞・ノミネート
出典
外部リンク
- 公式ウェブサイト - ウェイバックマシン(2014年8月6日アーカイブ分)(英語)
- シングルマン - allcinema
- シングルマン - KINENOTE
- A Single Man - オールムービー(英語)
- Tech For PC
- A Single Man - IMDb(英語)
- A Single Man - Rotten Tomatoes(英語)
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