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かに座


かに座


かに座(かにざ、蟹座、Cancer)は、黄道十二星座の1つ。トレミーの48星座の1つでもある。星座のほぼ中央にあるM44(プレセペ星団、プレセペ散開星団)が有名である。

主な天体

恒星

かに座は最も明るいβ星で3.520等、他は4等星以下と全体に暗い星からなる星座である。

以下の恒星には、国際天文学連合によって正式に固有名が定められている。

  • α星:アクベンス (Acubens) という固有名を持つ。
  • β星:タルフ(Tarf)は、かに座で最も明るい恒星。蟹の脚の先端にある。
  • γ星:アセルス・ボレアリス (Asellus Borealis) は、5等星。
  • δ星:アセルス・アウストラリス (Asellus Australis) は、4.2等星、K0型。γ星とδ星は、プレセペ星団を飼い葉桶と見なし、そこから飼い葉を食む驢馬(ロバ) (Aselli) と考えられたため、この名前がある。
  • ε星:連星系で、Aa星にMelephという固有名が付けられている。
  • ζ星:少なくとも4つの恒星からなる連星系。ζ1星には、ラテン語で甲殻類の殻を意味する言葉に由来するテグミン (Tegmine) という固有名が付けられている。
  • λ星:Piautos
  • ξ星:A星にNahnという固有名が付けられている。
  • 55番星:バイエル符号ではρ1星。G型主系列星の主星Aと赤色矮星の伴星Bからなる連星系で、主星Aには5つの太陽系外惑星が発見されている。55番星Aにはコペルニクス (Copernicus) という固有名が付けられている。
  • HD 73534:国際天文学連合の100周年記念行事「IAU100 NameExoworlds」でブータンに命名権が与えられ、主星はGakyid、太陽系外惑星はDrukyulと命名された。

その他の特徴ある恒星として以下のものがある。

  • ι星:4等と6.6等の星から成る二重星。小型の天体望遠鏡で容易に分離できる。
  • X星:SRB型に細分類される半規則型変光星。

星団・星雲・銀河

  • M44(プレセペ星団):散開星団。アラビア名はアンナトラ(An natra)。実視等級3.7等。M44はε星として扱われる。γ星、δ星、θ星、η星の作る四辺形と中心のM44の領域は、中国の星座では二十八宿の鬼宿(和名:魂緒(たまを)の星)に当たり、積尸気(ししき あるいは せきしき)と呼ばれる、屍体の山から立ち上る精霊(魄)が集まる姿とされる。
  • M67:散開星団。
  • NGC 2775:渦巻銀河。

なお、M1「かに星雲」はその形がカニに似ていることから命名されたものであって、かに座ではなくおうし座にある。

その他

  • かに座HM星:白色矮星の連星で、5分21.5秒周期で公転する極めて近い連星。

アステリズム

トレミーの48星座は、一部の星座を除けばバビロニア天文学エジプト天文学に遡れる。エジプト天文学では、かに座ではなく復活と不死性を持つ聖なる甲虫スカラベであった。バビロニアでは、MUL.AL.LULと記述され、カミツキガメ、ザリガニ、カニなど甲殻を持つ水棲動物の星座の意味であった。領土を霊的に守る境界標では、カニは一切使用されず陸亀、水中の亀のイメージが使用されている。

12世紀の資料では、水中甲虫とされた。9世紀のアラブ占星術師アブー=マーシャルの著書『Flowers of Abu Ma'shar』でそう書かれている。1488年にラテン語に翻訳された際にザリガニとなり、ドイツ語に翻訳された際にはそれに倣った。17世紀のヤコブス・バルチウスを含む天文学者らはロブスターであると記述した。

神話

ゼウスの子、勇者ヘーラクレース(ヘルクレス座)は、誤って自分の子を殺した罪を償うため、12の冒険を行うことになった。そのうちの1つがヒュドラー(うみへび座)の退治である。化け蟹カルキノス (古希: καρκίνος)は、最初はヘーラクレースとヒュドラーの戦いを見ていたが、しだいに同じ沼に住んでいる友人であるヒュドラーが形勢不利になったため、飛び出してヘーラクレースの足を挟んだ。しかし、彼はカルキノスを振り払い踏みつぶした。一部始終を見ていた女神ヘーラーは、勇敢なるカルキノスを哀れに思って、天に上げて星にした。

なお、別のパターンとして以下のような説もある。ゼウスの妻である女神ヘーラーは、ゼウスの愛人の子であるヘーラクレースを快く思っておらず、巨大な化け蟹を使いに出した。化け蟹ははさみでヘーラクレースの脚を切ろうとした。しかし、ヒュドラーとの格闘中の彼は、まったく気づかずに化け蟹を踏み潰して殺した。この捨て身の勇気を認められ、化け蟹は天に昇りかに座となった。

またエラトステネースに帰されている『カタステリスモイ』によれば、かに座のなかには、ギガントマキアーにおいてディオニューソス、ヘーパイストス、サテュロスたちが騎乗し、嘶きによって巨人たちを恐怖させ撃退した驢馬たちと、これを養う飼い葉桶を表す星々も含まれていると言われる。

関連項目

  • 中国の天文学二十八宿では、朱雀七宿の第2宿で鬼宿にあたる。

脚注

注釈

出典

Collection James Bond 007


Text submitted to CC-BY-SA license. Source: かに座 by Wikipedia (Historical)



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