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探偵物語 (1951年の映画)


探偵物語 (1951年の映画)


探偵物語』(原題: Detective Story)は、ウィリアム・ワイラー監督、製作による1951年のアメリカ映画である。シドニー・キングスレーの同名の舞台を原作としている。

日本での邦題は「detective」を「探偵」と直訳したことによるものであるが、作品の内容を踏まえれば「刑事物語」と訳す方が適切であり、誤訳の一種と言える。

ストーリー

ニューヨーク21分署の刑事部屋を舞台に、様々な人間模様を描く。

ジム・マクラウド刑事(カーク・ダグラス)は犯罪を一切許さない非情な男である。担当する事件の捜査の過程で、彼は自分の新婚の妻メアリー(エリノア・パーカー)が、彼が憎んでいる容疑者、シュナイダー医師によって堕胎の手術を受けていた事実を知ることとなる。

心優しく、美しい妻を許したいと思いつつも、生来の厳格な性格から、心から許すことができないマクラウドは苦悩する。そのことを悟った妻は身を引くように、彼のもとを去ってゆく。

ブロディ刑事は会社の金を使い込んだ青年アーサーと話をし、海軍の事故で亡くなった自分の息子に似ている彼を、なんとか立ち直らせたいとの想いを抱く。その想いは面会に刑事部屋に来ていたアーサーの幼なじみのスーザンも同じだった。ブロディはアーサーを担当しているマクラウドに「公判請求を取り下げてもらえないか」と頼むが、厳格なマクラウドは受け入れない。

取調べが済み、拘留待ちの強盗犯チャーリーとルイスの二人組みは手錠をされて、椅子に座っていた。自暴自棄になったチャーリーは目の前を通った刑事の腰から拳銃を奪い、周囲の警官を下がらせ立てこもろうとする。しかし、その場にいたマクラウドはチャーリーの警告を無視し、彼に近づき腹に三発の銃弾を受ける。同時にチャーリーはその場で取り押さえられる。

救急車を呼ぼうとするが、マクラウドは死を覚悟し牧師を呼べと言う。死を目前にしてマクラウドはブロディにアーサーの調書を持ってくるように言う。マクラウドは目の前でそれを破らせる。そして、分署長に告訴は取り下げだと告げ、メアリーの名を呼び、神に救いを祈りながら息を引き取る。

ブロディ刑事はアーサーに二度と馬鹿なことをするな、と厳しく言い聞かせて彼を釈放する。アーサーとスーザンは手をとりあって21分署を去ってゆく。

キャスト

  • ジム・マクラウド - カーク・ダグラス:刑事。犯罪を一切許さない頑なで非情な男。
  • メアリー・マクラウド - エリノア・パーカー:ジムの妻。
  • ルー・ブロディ - ウィリアム・ベンディックス:人情家の刑事。
  • スーザン・カーマイケル - キャシー・オドネル:姉ジョイの恋人で、幼なじみのアーサーを救おうとする。
  • カール・シュナイダー医師 - ジョージ・マクレディ:堕胎医。ジムに目の敵にされる。
  • モナハン警部補 - ホレイス・マクマホン:分署長。
  • ミス・ハッチ - グラディス・ジョージ:面通しの証人としてジムに呼ばれて来た女。
  • チャーリー・ゲニーニ - ジョセフ・ワイズマン:強盗犯。
  • 万引き犯 - リー・グラント:二十一分署に連行され、分署内の様々な人間模様を目撃する。
  • タミ・ジャコペティ - ジェラルド・モーア:メアリーの過去に関わる男。
  • ギャラガー刑事 - フランク・フェイレン:電話番、相談窓口担当。
  • エンディコット・シムズ - ワーナー・アンダーソン:シュナイダーの弁護士。
  • アーサー・キンドレッド - クレイグ・ヒル:金の使い込みで捕まった青年。
  • ルイス・アボット - マイケル・ストロング:強盗犯。チャーリーの相棒。
  • ジョー・フェインソン - ルイス・ヴァン・ロッテン:新聞記者。
  • ダーキス刑事 - バート・フリード
  • エンディコット・シムズ - ワーナー・アンダーソン
  • オブライエン刑事 - グランドン・ローデス
  • パット・キャラハン刑事 - ウィリアム・フィリップス
  • バーンズ警官 - ラッセル・エヴァンズ

日本語吹き替え

  • NHK版:初回放送1969年2月8日『劇映画』20:00-21:29
  • フジテレビ版:初回放送1973年3月23日『ゴールデン洋画劇場』

映画賞受賞・ノミネート

脚注

外部リンク

  • Detective Story - TCM Movie Database(英語)
  • 探偵物語 - allcinema
  • 探偵物語 - KINENOTE
  • Detective Story - オールムービー(英語)
  • Detective Story - IMDb(英語)

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 探偵物語 (1951年の映画) by Wikipedia (Historical)


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