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『Ray Of Hope』(レイ・オブ・ホープ)は、山下達郎の通算13作目のオリジナル・アルバム。2011年8月10日 (2011-08-10)にワーナーミュージック・ジャパンから発売された。
前作『SONORITE』から6年ぶりとなるオリジナル・アルバム。当初は『WooHoo』のタイトルで12曲入りのアルバムとして2010年9月15日 (2010-09-15)発売が予定されていた。しかし、制作過程で不満が生じたとして発売1か月前に延期を発表、以後発売日のアナウンスがないままシングルが数枚リリースされた。その後、1年近く経った2011年6月に発売日が正式発表された。
『WooHoo』のタイトル時点では当初、<ANGEL OF THE LIGHT>や<ミューズ>の収録も予定されていたが、最終的には未収録となった。また、2011年3月11日 (2011-03-11)に発生した東日本大震災の影響を反映して、タイトルも本作の収録曲<希望という名の光>の歌詞の一節からの“Ray Of Hope”となった。ラスカルズの1968年 (1968)のシングル「希望の光」の原題「A Ray of Hope」も念頭にあったという。山下は「1年遅れて今の形になって正解だったと思う」 とし、「『WooHoo』はただの語呂で意味はないんですけど、リーマン・ショック以降に続く不況や社会の不安みたいなものを笑い飛ばすことをアピールするつもりのタイトルでした。でも『WooHoo』で出ていたら、今の時代の空気には違和感があったかもしれない」と答えている。
アルバム収録曲中9曲にタイアップが付いているが、山下は「僕も“山下達郎はタイアップが多い”ってよく言われるけど、テレビとか映像メディアに出ないから、タイアップしか自分のプロモーション手段が無いのね。確かに、タイアップは先方のリクエストがあってそれに沿うことは必要なんだけど、その中に自分の個性というかパッションをどれだけ盛り込めるかという。自分の置かれたポジションでベストなものを作るというのはそういうことでね」という。
また、今作の音を山下自身は“アナログっぽい丸い音になった”とし、「今回は『SONORITE』よりも圧倒的にシンガー・ソングライター的アプローチで作ったんですよ。『COZY』は40代半ば、『SONORITE』は53歳のときに作ったアルバムで、非常に作家的な作品なんですね。50歳くらいになるとミュージシャンはいろいろモノを考えるようになる……特に歌手は“いつまで声が出るんだろう?”とか不安になるわけ。そうなると、声が出るうちにやりたい曲をやったほうがいいんじゃないかってことで、僕の場合は<忘れないで>っていう曲でカンツォーネを始めたり、レゲエをやったりした。で、そういうことをやっていくと一見バラエティに富んだアルバムになるんだけど、しっちゃかめっちゃかにもなる。それを前回すごく反省してね。ここ3年間ライブ・ツアーをやって、お陰さまでちゃんと声は出続けているので、今回は自分のキャラに合わない曲はやめようと。シンガー・ソングライター的に統一されたテイストでやろうと最初から考えていたんです。これから先もこの路線で行ければと。自分に望まれていることが何かということをいつも考えるのだけれど、キャリアを長く続けているといろんな人がいろんなことを言ってくるんですよ。どの時期にファンになったかで嗜好性が変わってくる。職業作家的なアプローチの時代、私小説的な歌の時代…たまたまそれが受けちゃったりすると、もっともっとと言われる…例えば<クリスマス・イブ>とか。でも、これからは心の赴くままに、気楽にやっていければということですね」と答えている。
初回限定盤には当初から「廃盤となった8cmシングルに収録されていたライブ・バージョンのアルバム化」として、一般に“Joy 2”と呼ばれている次作ライブ・アルバムへの繋ぎとして付属がアナウンスされていた『Joy 1.5』は大きな変更は無かった。
初回生産分のみ、初回盤付属の『Joy 1.5』のLIVE映像や、初公開の映像鑑賞および、山下本人のトークによる完全招待制のシアターイベント「Joy 1.5〜THE MOVIE」応募用シリアルコード入り。アルバム・カヴァーとブックレットには、実際にレコーディングで使用されているという山下個人の所有楽器がレイアウトされている。ただ、写真にある3MとAMPEXのテープだけは今回使われていないが、デザイナーの要望で加えられた。
2011年8月22日 (2011-08-22)付オリコン週間アルバムチャートでの初登場1位獲得により、1980年代から2010年代までの4つの十年代での首位獲得を達成した。また、年齢による20代-50代での4つの年代で首位を達成した。
全14曲を重量盤180g仕様のディスク2枚に分けて4面に収録。ダブルジャケット仕様で、歌詞カードに掲載されている楽器の数はスペースに限りがあるため、CDのブックレットに比べて少なくなっている。
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