単位円の開被覆が任意に与えられたとき、開弧の族からなる細分が取れる。そのような任意の被覆は、さらに細分していけば円の各点 x が「高々」二つの開弧に属すようにすることができるから、定義により、円は次元 1 を持つ。つまり、どんな弧の族から始めたとしても、そのうちのいくつかは捨てたり縮めたりして、残りがまだ円を、ただし一重に、被覆するようにすることができる。
正規空間 X の被覆次元が高々 n であるための必要十分条件は、X の任意の閉部分集合 A について f: A → Sn が連続ならばその拡張となる連続写像 g: X → Sn が存在することである。ここで Sn は n-次元球面を表す。
色つき次元に関するオストランドの定理: 正規空間 X が不等式 dim X ≤ m ≥ 0 を満たすための必要十分条件は、空間 X の任意の局所有限開被覆 に対して、X の開被覆 で n + 1 個の被覆族 の和として表すことができるものが存在することである。ただし、で、 たちは互いに交わらず、各 i および α に対して Vi,α ⊂ Uα を満たすものとする。
歴史
ルベーグの先行する結果に基づき、被覆次元の厳密な定義を初めて与えたのはチェックである。
関連項目
次元 (数学)
次元論 (代数学)
メタコンパクト空間
点有限族
参考文献
歴史的な文献
Karl Menger, General Spaces and Cartesian Spaces, (1926) Communications to the Amsterdam Academy of Sciences. English translation reprinted in Classics on Fractals, Gerald A.Edgar, editor, Addison-Wesley (1993) ISBN 0-201-58701-7
Karl Menger, Dimensionstheorie, (1928) B.G Teubner Publishers, Leipzig.
A. R. Pears, Dimension Theory of General Spaces, (1975) Cambridge University Press. ISBN 0-521-20515-8
現代的な文献
V.V. Fedorchuk, The Fundamentals of Dimension Theory, appearing in Encyclopaedia of Mathematical Sciences, Volume 17, General Topology I, (1993) A. V. Arkhangel'skii and L. S. Pontryagin (Eds.), Springer-Verlag, Berlin ISBN 3-540-18178-4.