![オオメマトウダイ科 オオメマトウダイ科](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/20/Neocyttus_helgae.jpg/400px-Neocyttus_helgae.jpg)
オオメマトウダイ科(学名:Oreosomatidae)は、マトウダイ目に所属する魚類の分類群の一つ。オオメマトウダイなど深海で生活する底生魚を中心に、4属約10種が記載される。科名の由来は、ギリシア語の「oreos(山)」と「soma(体)」から。
オオメマトウダイ科の魚類はすべて海水魚で、大西洋・インド洋・太平洋から南極海まで、世界中の海に幅広く分布する。とりわけ、南アフリカ沖およびオーストラリア南部の海域における報告が多い。一部の種類は底引き網などで漁獲され、食用魚として利用される。
本科は海底付近を遊泳して生活する、底生性魚類を主に含むグループである。ほとんどの種類は200m以深に分布する深海魚であり、水深400-1,800mにかけての大陸斜面を主な生息範囲としている。食性は肉食性で、他の魚類や甲殻類に加え、Pseudocyttus 属の1種(P. maculatus)のようにサルパ類を主食とするものも知られている。卵は浮性卵で、仔魚および稚魚は表層での浮遊生活を経た後に底部に移行する。
オオメマトウダイ科の仲間は体高が高く、著しく側扁した体型をもつ。他の多くの深海魚と共通する特徴として、眼は非常に大きい。体長20-40cm程度の種が多いが、最大種では全長68cmにまで成長する。口は上向きで、前方に突き出すことができる。鱗は小さく円鱗あるいは櫛鱗で、未成魚は体表の一部に円錐状の甲板をもつ。
背鰭は5-8本の棘条と28-36本の軟条で構成される。腹鰭には5-7本の軟条とともに1本の棘条を備え、棘条を欠く近縁のベニマトウダイ科との鑑別点となっている。胸鰭の鰭条は17-22本で。臀鰭は2-4棘26-33軟条である。椎骨は34-43個。
オオメマトウダイ科にはNelson(2006)の体系において、4属9種ないし10種が認められている。本稿では、FishBaseに記載される4属10種についてリストする。
ヒョウマトウダイ属のみを含む Pseudocyttinae 亜科と、残る3属が所属する Oreosomatinae 亜科の2亜科に細分する見解もある。
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