たばこ病(たばこびょう)は、たばこの喫煙・受動喫煙等により罹患する疾病の総称。慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、たばこ病の主な疾患であり、一般向けの呼称として用いられている。また、がん、心臓病、呼吸器疾患など(詳細は後述)を含めた呼称としても用いられる。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、通称「たばこ病」と呼ばれ、「たばこ病」の主要な疾患である。「たばこ病」は以前、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の新たな名称の候補名であった。2010年7月、厚生労働省の検討会において「COPDを初めとしたたばこ病」という位置づけで「たばこ病」が用いられる他、「COPD」は「たばこ病」と呼ぶという案が検討され、「いろいろなたばこ病があって、COPDがその中に1つある」という案も出された。2010年11月には、「COPD」を医療機関向けの名称にして一般向けの名称は分かりやすくするために「肺たばこ病」にするという検討がなされた。
特定非営利活動法人日本禁煙学会(JSTC)は2007年に日本政府へ提出した文書において、「たばこ病」としてがん、心臓疾患、循環器疾患、呼吸器疾患などを挙げている。
FCTC推進国民会議代表加濃正人編集、医師松崎道幸とたばこ問題情報センター代表渡辺文学の監修による『タバコ病辞典』(実践社、2004年)においては「たばこ病」として260種類の疾患が研究に基づいて挙げられている。『タバコ病辞典』は、厚生労働省「たばこ・アルコール対策担当者講習会」において引用されている文献である。
タバコの喫煙により肺がん、肺気腫などの「たばこ病」に罹患した患者が起こした裁判がある(1998年たばこ病訴訟、2005年タバコ病をなくす横浜裁判)。
「たばこ病根絶」に関する請願が6件、2011年の第179回国会に付託されている。
世界保健機関(WHO)においては英語で「tobacco-related disease」、「tobacco-related illness and death」、「tobacco-related disease and death」、「tobacco-related diseases and deaths」、「tobacco-related deaths and disease」という表現がある。世界保健機関(WHO)によると、タバコの使用は主要な予防できる死因であり、タバコに関する疾患(tobacco-related disease)は、心筋梗塞、がん、脳梗塞、肺気腫、肺疾患、その他の疾患などである。
「たばこ病」として挙げられている主要な疾患の一覧。
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