![関係調 関係調](/modules/owlapps_apps/img/nopic.jpg)
関係調(かんけいちょう、英: related key)とは、音楽理論用語のひとつで、ある調から「特に近い」と感じられる調性感をもつ幾つかの調のこと。近親調とも呼ばれる。
なお、関係調以外の調を「遠隔調」という。 ロマン派音楽の時代に入ると、遠隔調への転調も頻繁に行われるようになった。
基準となる調を主調(しゅちょう)または基調(きちょう)と呼ぶ。主調と関係調との間には音階の構成音や主要な和音に共通性がみられるので、転調等もスムーズに行われる。
同主調を除けば関係調同士の相互関係は、五度圏上、主調を中心とした扇形の関係図にまとめることができる(五度圏を参照)。
狭義でいう関係調は#同主調、#平行調、#属調、#下属調の四つである。広義では属調平行調と下属調平行調が含まれる。さらに属調の同主調と下属調の同主調も含めることもあるが、あまり一般的ではない。関係調の範囲は厳密に決まったものではない。
同主調(どうしゅちょう、英: parallel key/パラレル・キー)とは、同じ主音(第一音)を持つ長調と短調。「同名調(どうめいちょう)」ともいう。調名は「長」、「短」を除けば同じである。長調の場合、短調の場合ともに主調と必ず異なる音は第三音のみである(第六音、第七音も主調と異なるが、和声的短音階や旋律的短音階を考えると決定的ではない)。
平行調(へいこうちょう、英: relative key/レラティブ・キー)とは、同じ調号によって示される調。並行調とも書く。長調においてはⅥ度調、短調においてはⅢ度調となる。
属調(ぞくちょう、英: dominant key/ドミナント・キー)とは、主調の属音を主音とする同種の調(長調に対する長調、短調に対する短調)。調号は♯が一つ増えるか♭が一つ減る。Ⅴ度調。
下属調(かぞくちょう、英: subdominant key/サブドミナント・キー)とは主調の下属音を主音とする同種の調。調号は♭が一つ増えるか♯が一つ減る。Ⅳ度調。
属調平行調は属調の平行調、または平行調の属調である。調号は♯が一つ増えるか♭が一つ減る。長調においてはⅢ度調、短調においては下主音を主音とするⅦ度調。
下属調平行調は下属調の平行調、または平行調の下属調である。調号は♯が一つ減るか♭が一つ増える。長調においてはⅡ度調、短調においてはⅥ度調。
ハ長調を例とした関係調を表にまとめると、以下のとおりである。
英語圏では、同主調を「parallel key(平行調の意)」とよび、平行調を「relative key(関係調の意)」と言い、日本語と一致していない。平行調、同主調などの名称は、日、英、独、仏 各国語がまちまちであり、混乱しやすい。
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