![メクレンバーグ郡 (ノースカロライナ州) メクレンバーグ郡 (ノースカロライナ州)](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4b/Map_of_USA_NC.svg/400px-Map_of_USA_NC.svg.png)
メクレンバーグ郡(メクレンバーグぐん、英: Mecklenburg County)は、アメリカ合衆国ノースカロライナ州の西部に位置する郡である。人口は111万5482人(2020年)。州内ではウェイク郡に次いで人口第2の郡である。郡庁所在地はシャーロット。
メクレンバーグ郡は1762年にアンソン郡の西部が分離して設立された。郡名はイギリス王ジョージ3世とシャーロット・オブ・メクレンバーグ=ストレリッツの結婚を祝した命名である。郡設立のときに領域が不確定だったために、南部と西部は後にサウスカロライナ州の一部となる領域まで広がっていた。1768年、カトーバ川より西側の領域の大半がトライアン郡(現在は廃郡)に指定された。この西部の領域はノースカロライナとサウスカロライナの間で境界を確定されるまで、さらに10年の年月を要した。1792年、郡北部がカバラス郡となった。最後は1842年、郡南部とアンソン郡の西部を組み合わせ、ユニオン郡が設立された。
メクレンバーグ独立宣言は1775年5月20日に署名されたとされている。もしこの文書が真正のものであれば、メクレンバーグ郡は13植民地の中で最初にイギリスからの独立を宣言した所となる。
1945年から1972年、優生学と呼ばれる遺伝子操作の実験で、メクレンバーグ郡は403人を不妊化した。この数字は州内のどの郡よりも遙かに多かった。
1971年、郡内でスワン対シャーロット・メクレンバーグ教育委員会裁判が行われ公民権運動の中でも重要な判決が出された。
アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は546平方マイル (1,415 km2)であり、このうち陸地526平方マイル (1,363 km2)、水域は20平方マイル (52 km2)で水域率は3.65%である。
郡内の主要商業空港はシャーロット・ダグラス国際空港である。
メクレンバーグ郡はワシントンD.C.とアトランタを結ぶノーフォーク・サザン鉄道の本線が通り、またトラックで大量の貨物が出入りすることから、1日25編成の貨物列車が運行され、鉄道貨物輸送の中心になっている。
アムトラックの旅客列車3系統も毎日運行されている。クレセント号はシャーロットと北はニューヨーク市、フィラデルフィア市、ボルティモア市、ワシントンD.C.、シャーロッツビル市、グリーンズボロ市、南はアトランタ市、バーミングハム市、ニューオーリンズ市とを結んでいる。カロリニアン号はシャーロットとニューヨーク市、フィラデルフィア市、ボルティモア市、ワシントンD.C、リッチモンド市、ローリー市、ダーラム市、グリーンズボロ市とを繋いでいる。ピードモント号はシャーロットとローリー市、ダーラム市、グリーンズボロ市とを繋いでいる。シャーロットのアムトラック駅はトライアン通り北1914にある。
新しくマルチモードの駅としてゲイトウェイ駅が計画されてきた。リンクスのパープルライン駅、グレイハウンド・バスの新しい停留所、またシャーロットのアップタウンを通るクレセント号の停車駅が予定されている。
シャーロットとワシントンD.Cを結ぶ南東高速鉄道回廊の当初区間では、南の終着駅も計画されている。現在は構想段階であり、最終的にはワシントンD.Cからジョージア州メイコンを繋ぐ予定である。
郡内のライトレールはリンクス高速輸送サービスが運行している。シャーロット・アップタウンからパインビルまでの9.6マイル (15.4 km) が運行されており、全線開通は2034年の予定である。
シャーロット地域交通システムがシャーロット市とデイビッドソン、ハンターズビル、コーネリアス、マシューズ、パインビル、ミントヒル各地自体を含む郡全域でバス便を運行している。
昔ながらのシャーロット・トロリーはシャーロット地域交通システムとの共同運行を行っている。
メクレンバーグ郡は工業地帯であり、東部シーボードの中心にあることや主要州間高速道路2本の交差点にあることから、トラック輸送のハブにもなっている。
メクレンバーグ郡の主要産業は金融、製造と、特に金融と医療を支える専門職サービスである。フォーチュン500に入る企業は、9位のバンク・オブ・アメリカを含め7社ある。
メクレンバーグ郡に本社があるフォーチュン500企業
以前にフォーチュン500に入っていたワコビアがシャーロットに本社を置いていたが、ウェルズ・ファーゴに151億米ドルで買収された。ウェルズ・ファーゴはシャーロットでのワコビアの機能の大半を維持している。連邦準備制度委員会はその合併を2008年10月12日に承認した。
メクレンバーグ郡最大の雇用主は従業員数26,283人のカロライナズ医療システムであり、その次はウェルズ・ファーゴの2万人、バンク・オブ・アメリカの13,960人が続いている。
以下は2000年の国勢調査による人口統計データである。
メクレンバーグ郡には7つの法人化自治体がある。市はシャーロット1つ、町はコーネリアス、デイビッドソン、ハンターズビル(以上シャーロットの北)、マシューズ、ミントヒル、パインビル(以上シャーロットの南と南東)の6町である。ストーリングスの町の小部分が郡内に入っているが、大半はユニオン郡内である。郡内の未編入領域は、十分な集中度に達すれば自治体に併合されている。
メクレンバーグ郡は地域のセントラニナ自治体委員会のメンバーである。
郡には2つの政体がある。メクレンバーグ郡政委員会とシャーロット・メクレンバーグ教育委員会である。どちらも委員は9人であり、6人が小選挙区から選出され、3人が郡全体を選挙区に選ばれている。
救急サービスはメクレンバーグ救急医療サービス機関であるMEDICが行っている。
2012年アメリカ合衆国大統領選挙では、バラク・オバマに60.65%の支持を与え、対するロムニーとライアンは38.24%だった。
シャーロット・メクレンバーグ教育学区が全郡の公共教育を管轄している。
シャーロット・メクレンバーグ郡公共図書館が郡民へのサービスを行っている。どの支所で発行された利用者カードでも、20か所すべての支所で利用できる。蔵書は150万件以上あり、DVD、CD、ベストセラー、ダウンロード、書籍など人気のある資料もある。
ビリー・グラハム図書館に20世紀の福音伝道者ビリー・グラハムの経歴に関する資料が収められている。
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