『サムライホルモン』は、2013年9月27日にくらむちゃうだーより発売された日本のアダルトゲームである。
本作を原作としたアダルトアニメ『サムライホルモン THE ANIMATION』(詳細は後述)や、iOS/Android用時計アプリ『サムホル時計』も存在する。
くらむちゃうだーの第1作である本作は、戦国時代を舞台にしたコメディタッチのアドベンチャーゲームだが、謎解きなどの仕掛けも存在する。
小国"大津塚"は、侵攻しようとした国々が次々と不幸に見舞われたことから、国の秘宝である"緋天の巻物"のたたりによって護られていると恐れられてきた。
永禄4年、城主・神楽坂政親が何者かによって殺され、"緋天の巻物"も奪われる。下手人とされる堀紋十郎を、政親の嫡男・小十郎太が追い、風魔の一族も"緋天の巻物"を狙って紋十郎の後を追っていた。
プログラムを務めたMikageは、「基本的にはコメディながらもそれを見せない作風をしている」「見せ方に工夫をしたかった」と、Game-Styleとのインタビューで振り返っている。
シナリオライターを務めたさいとぅなんぺぇは、Game-Styleによるインタビューで「痴漢ものにしようと思ったが、現代ものではネタが出尽くしていたため、時代劇物を作ろうと考えた」と話しており、「現代要素を入れたパロディ時代劇も考えたが、そうなると作品の軸がぶれてしまうため、戦国ブームにあやかって舞台を戦国時代にした」と述べている。また、さいとぅは「当初は時代考証をほとんど行っておらず、後から指摘を受けて直していった」とも述べる一方、原画を務めたすずきめいはデザインを手掛けるに当たり、時代考証をあまり行わなかったと述べている。
そのほか、さいとぅは「当初、盟友であるすずきめいと二人でゲームを作るつもりだったため、ダウンロード専用の低価格ソフトを出そうと考えていたが、予定が色々と変わり、2012年の時点でフルプライスのゲームを出そうという話になった。『サムライホルモン』の体験版は元々ダウンロード専用の低価格ソフトにするつもりだったもので、ユーザーの反応次第で続きを出そうと考えていた」と述べている。その結果として、すずきは「『ダウンロード専用ソフトを作るなら、わかりやすいデザインにしなくてはいけない』という考えでキャラクターのデザインを行った」と述べている。
さいとぅは、Game-Styleによるインタビューで「Hを前面に押した作品ではあるが、Hシーンでのヒロインの感情や主人公に対する心理描写にも力を注ぎ、主人公に対する攻略ヒロインのアプローチは全員違うものにした」と述べている。
シズネは当初は汚れ役の予定だったため、その名残として特殊な形状の陰核を持っているといった設定がつけられた。小十郎太は当初、清楚でボーイッシュな感じにしようと考えていたが、男性的な描写を強めてもよくないため、男性として育てられたことにコンプレックスを抱えつつも、女性としての部分を大事にするという設定へ変更され、性的知識を少しずつ得ていく過程をコメディとして表現しつつも、女性として開花していく様子に重きが置かれた。また、小十郎太の武器であるオサフネは、初期デザイン案では片刃の剣だったが、いつのまにか両刃に変更された。那由他の容姿は、すずきが別のゲームで使用する予定だったものが基になっている。
『サムライホルモン THE ANIMATION』のタイトルで、2014年10月3日にオールイン エンタテインメントよりDVD/BDで発売された。25分。
単巻のみという尺の都合もあり、原作の要素は大幅に削減されて歴史物のエロに特化した内容となっている。
アダルトライターの穴リスト猫は、アダルトアニメ版について、「ストーリーを楽しみたい場合は物足りないかもしれないが、作画も安定しており、30分に収めるためにエロに特化したのは正しかった」と述べ、原作ファンだけでなく、くノ一や歴史ものが好きな者にもお勧めだと評価した。
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