![アバカブ アバカブ](/modules/owlapps_apps/img/nopic.jpg)
『アバカブ』(Abacab)は、ジェネシスが1981年に発表した11作目のスタジオ・アルバム。
前作『デューク』(1980年)と本作の間に、フィル・コリンズ初のソロ・アルバム『夜の囁き』(1981年)がリリースされており、同アルバムに共同プロデューサーとして参加したヒュー・パジャムが、本作ではエンジニアを務めた。
アルバム・タイトルにもなった「アバカブ」の曲名は、この曲が作られた当初A(ヴァース)、B(コーラス)、C(ブリッジ)が「ABACAB」の順に構成されていたことに由来しているが、最終的な曲構成はタイトルと異なるものになった。
「ノー・リプライ・アット・オール」にはアース・ウィンド・アンド・ファイアーのホーン・セクション(フェニックス・ホーンズ)が参加しているが、トニー・バンクスは当初、「ホーンの音はシンセで作れる」と主張し、この案に反対したという。外部ミュージシャンを作品に起用したのはデビュー・アルバム『創世記』のストリング・セクション以来のことだった。なお、ジェネシスが2010年にロックの殿堂入りを果たした際の式典では、フィッシュがCBSオーケストラのホーン・セクションを従えて「ノー・リプライ・アット・オール」のカヴァーを演奏した。
本作のアルバム・ジャケットは4種類の配色が存在し、左上から時計回りに青・ピンク・赤・緑のもの、赤・青・黄・グレーのもの、黄・赤・グレー・緑のもの、グレー・黄・ピンク・青のものがリリースされた。
全英アルバムチャートでは、前作『デューク』(1980年)に続く2度目の1位獲得作品となった。本作からは「アバカブ」(全英9位)、「キープ・イット・ダーク」(全英33位)、「マン・オン・ザ・コーナー」(全英41位)がシングル・ヒットした。
アメリカのBillboard 200では7位に達し、初のトップ10入りを果たした。1982年5月にはRIAAによってプラチナ・ディスクに認定され、その後も売り上げを伸ばして、1988年2月にはダブル・プラチナに認定されている。また、Billboard Hot 100では「ノー・リプライ・アット・オール」が29位、「アバカブ」が26位、「マン・オン・ザ・コーナー」が40位に達している。
音楽評論家のStephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて「グループはヒュー・パジャムと共に『デューク』における新機軸を更に拡大し、ポップで印象的な部分を増やしながらも、それらを最も芸術的なロックに継ぎ目なく組み込んでいる」と評している。
特記なき楽曲はフィル・コリンズ、マイク・ラザフォード、トニー・バンクスの共作。
アディショナル・ミュージシャン
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