![ヘレン・ミレン ヘレン・ミレン](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/67/Helen_Mirren-2208_%28cropped%29.jpg/400px-Helen_Mirren-2208_%28cropped%29.jpg)
ヘレン・ミレン(Dame Helen Mirren DBE, 1945年7月26日 - )は、イギリスの女優。『クィーン』(2006年)でアカデミー主演女優賞を受賞。その他、エミー賞を4度、トニー賞を2015年に受賞し演劇の三冠王を達成。
2003年12月に大英帝国勲章を受勲したため、デイムの敬称を冠しデイム・ヘレンあるいはデイム・ヘレン・ミレンと書かれることもある。
イングランド・ロンドンにて、イレーナ・ヴァシーリエヴナ・ミローノヴァ(Елена Васильевна Миронова / Ilyena Vasilievna Mironova)として生まれ、エセックス州で育った。父親のヴァシーリイ・ペトローヴィチ・ミローノフはロシア帝国貴族の出であったが、ロシア革命により亡命を余儀なくされた。母親のキャサリン・アレクサンドリア・エヴァ・マチルダ(旧姓ロジャース)はイギリス人。
両親に勧められて師範学校に進学したが、後に中退。
ナショナル・ユース・シアター、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで舞台女優としてキャリアを始める。その後、映画・テレビなどの分野で活躍する。1991年から2007年まで放送された『第一容疑者』のジェーン・テニスンはミレンの当たり役となり、同シリーズではエミー賞を3回受賞している。
これまでカンヌ国際映画祭の女優賞を『キャル』と『英国万歳!』で2度受賞している。アカデミー賞には『英国万歳!』と『ゴスフォード・パーク』で2度候補になった。後者では他に数々の批評家賞を得ている。
2006年、タイトルロールのエリザベス1世を演じたミニシリーズ『エリザベス1世 〜愛と陰謀の王宮〜』がイギリスで放送され、更に翌年にはエリザベス2世を演じた『クィーン』が公開、第63回ヴェネツィア国際映画祭に出品され高い評価を受けた。ミレンは前者で第58回プライムタイム・エミー賞で主演女優賞を、後者ではヴェネツィア国際映画祭の最優秀女優賞を受賞し、アメリカでは2006年度の批評家賞を総なめ、そして第79回アカデミー賞でも主演女優賞を受賞し、ついにオスカー像を手にした。また、第64回ゴールデングローブ賞ではこの両作品でダブル受賞を果たした。エリザベス2世本人からもバッキンガム宮殿での夕食会に招待されたが、撮影のためスケジュールが合わないとして辞退したため、物議を醸した。
2015年、舞台『The Audience』で、第69回トニー賞 演劇主演女優賞を受賞。また、『黄金のアデーレ 名画の帰還』で実在のユダヤ系女性であるマリア・アルトマンを演じたことから、世界ユダヤ人会議より特別名誉賞を受賞する。
1997年に映画監督のテイラー・ハックフォードと結婚した。現在はロサンゼルス在住。
『GQ』誌の2008年10月号で、ドラッグ吸引やデートレイプ被害について告白した。ミレンは30代半ばまでは少量のコカインを吸っていたが、1983年に逮捕された元ナチス親衛隊のクラウス・バルビーが、逃亡先のボリビアでコカイン取引を行っていたことを知り、きっぱりとやめたという。
『Casualty』、『Without a Trace』、『Criminal Minds』などを手掛ける脚本家・テレビプロデューサーのサイモン・ミレンは甥。
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