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2013年のル・マン24時間レース


2013年のル・マン24時間レース


2013年のル・マン24時間レース(仏: 24 Heures du Mans 2013)は、フランス西部自動車クラブ (ACO) が統括する81回目のル・マン24時間レースであり、2013年のFIA 世界耐久選手権の第3ラウンドでもある。2013年6月22日から6月23日にかけてフランスのサルト・サーキットで行われた。今年度は最初のル・マン24時間レース(1923年)から90年目となる大会でもある。

レースはトム・クリステンセン、アラン・マクニッシュ、ロイック・デュバル組がドライブするアウディ・スポーツチーム・ヨーストのアウディ・R18 e-tron クアトロが優勝した。アウディは過去14年で12勝目を挙げ、クリステンセンは自己のル・マン24時間レース最多勝利の記録を9に伸ばした。オーク・レーシングのモーガン-ニッサンがLMP2クラスで優勝し、ポルシェ AG チーム・マンタイがLMGTE Proクラス、IMSA・パフォーマンス・マットムートがLMGTE Amクラスで優勝した。

LMGTE Amクラスでアラン・シモンセンがテルトル・ルージュでタイヤバリアに激突した。事故の衝撃でシモンセンのアストンマーティンは屋根の一部とロールケージが潰れるほど大破した。シモンセンは現場で応急手当を受けた後、サーキットのメディカル・センターに運ばれたが、負傷が原因で死亡した。

スケジュール

エントリー

ACOはル・マン24時間レースの56の招待状を発行した。エントリーはLMP1(ル・マン・プロトタイプ 1)、LMP2(ル・マン・プロトタイプ 2)、LMGTE Pro(ル・マンGTエンデュランス・プロフェッショナル)、LMGTE Am(ル・マンGTエンデュランス・アマチュア)に区分された。1月16日のエントリー締め切りまでにACOは71通の申込書を受理した。

自動エントリー

自動エントリーの権利は前年度チャンピオン、またはアメリカン・ル・マン・シリーズ、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ、プチ・ル・マンといったル・マンをベースとしたシリーズの優勝者に与えられる。またいくつかのシリーズは2位にも与えられた。これに加えミシュラン・エナジー・エンデュランス・チャレンジ勝者にも与えられた。最後のエントリーはフォーミュラ・ル・マンの勝者に認められ、LMP2カテゴリーの勝者が招待される。今シーズンは初めてアメリカン・ル・マン・シリーズ、プチ・ル・マンの勝者が自動エントリーされない。その代わり、アメリカン・ル・マン・シリーズは「at-large」エントリーとして3台が招待された(シリーズは参加希望したチームにエントリー権を与えた。)。

自動エントリーが認められたチームは、車両は前年度の車両から変更することができるが、カテゴリーの変更は認められない。しかしながら、2つのGTEカテゴリーでは、これらのチームによって選ばれたドライバーラインアップに基づくチーム間での交換が可能である。

2012年11月14日、ACOは自動エントリーリストを発表した。

56番目のエントリー

新技術のデモンストレーションを行うことになっていた2013年の56番目のエントリーに、ACOは2012年6月2日、スイスで開発されたGreenGT LMP-H2 - 水素電池で駆動するモーターがル・マン・プロトタイプ形式のボディーに収められる - が自動エントリーされると発表した。GreenGTはレースの3週間前に、水素電池システムの複雑な微調整を完了するには時間が不足しているとして撤退を発表した。56番に対する代替エントリーは行われなかった。

エントリーリスト

2013年のFIA 世界耐久選手権のエントリー発表に関連して、ACOはル・マンへの56台のエントリーと予備の10台を発表した。

3月1日にエクストリーム・スピード・モータースポーツはLMGTE Amクラスへのフェラーリのエントリー撤退を発表し、アストンマーティン・レーシングが5台目の車両をエントリーさせることとなった。また、アストンマーティンはLMGTE AmからLMGTE Proへの参加へ変更した。2週間後、セバスチャン・ローブ・レーシングがLMP2 オレカ-ニッサンの撤退を発表、レース・パフォーマンスがオレカ-ジャッドをエントリーさせることとなった。前年度ル・マンおよび世界耐久選手権LMP2クラス優勝のスターワークス・モータースポーツも4月9日に撤退を発表、モーランド・レーシングがモーガン-ジャッドでエントリーすることとなった。ガルフ・レーシング・ミドルイーストは4月19日に2台目のLMP2を撤退させることを発表、DKRエンジニアリングのローラ・ジャッドがエントリーする。6月1日にグリーンGT・テクノロジーは56番目のエントリーから撤退することを発表した。これに代わってプロスピード・コンペティションのLMGTE Amクラスへのポルシェでのエントリーが発表された。イベントの始まりまでに、リザーブの数は1台にまで減少した。

予選

予選は3回、各2時間ずつ行われた。第1セッションは水曜の夜に行われ、第2セッションは木曜日の午後、最終セッションは木曜日の夕方に行われた。雨が第1セッションと第2セッションに影響を与え、事故のための何回かの中断があった後、終了が早められた。木曜日の終わりに、ロイック・デュバルのドライブするアウディ2番車が水曜日に出した 3:22.346 というタイムが総合ポールポジションに決定した。アウディはトップ3を確保し、トヨタの2台がポールタイムから4秒以上離れてこれに続いた。LMP2カテゴリーのポールポジションはオーク・レーシングのオリビエ・プラが木曜日の最終セッションで、ジョン・マーティンの水曜日の記録を破って獲得した。水曜日にアストンマーティンの99番車がLMGTE Proカテゴリの最速タイムを記録したが、姉妹車の97番車をドライブするシュテファン・ミュッケが木曜日にこれを破り、これを再び99番車のフレデリック・マコヴィッキィが更新、ポールポジションを獲得し、アストンマーティンが1-2となった。LMGTE Amカテゴリは両日ともアストンマーティンの95番車、アラン・シモンセンがポールポジションを獲得した。

予選結果

各クラスのポールポジションは太字で表示。最速タイムは灰色地で表示。

  • ^ - 印の付いた車両はクラスのポールタイムの110%以内に入らなかったため、グリッド後方に下げられた。

決勝

決勝は6月22日(土)の15:00 (CEST) にスタートした。3ラップ目にアストンマーティン95番車をドライブするアラン・シモンセンがテルトル・ルージュでコントロールを失いタイヤバリアに激突した。強い衝撃のため屋根の一部とロールケージが変形し、シモンセンは駆けつけた救護員によって救助され、メディカル・センターに運ばれたものの、負傷のため死亡した。アストンマーティン・レーシングは他に4台を参加させていたが、シモンセンの家族がレースの継続を願ったため撤退しなかった。

レースの序盤はアンドレ・ロッテラーのアウディ1番車とアンソニー・デビッドソンのトヨタ8番車でトップが争われた。3時間を終えた頃、アウディがリードを確立し、トップ3を維持する。3連勝を狙うアウディ1番車はトム・クリステンセンのアウディ2番車に追い上げられ、およそ1分の差となる。7時間目の辺りでクランクセンサーに異常が生じ、1番車は長時間のピットストップを強いられる。レースに復帰した時点で24位へ後退し、結局は5位でフィニッシュする。2位に浮上したオリバー・ジャービスのアウディ3番車もまた問題を抱え、パンクのため数分を失う。22時間が過ぎた頃、ニコラ・ラピエールのドライブするトヨタ7番車をかわして3位でフィニッシュした。ラピエールは直後にスリップのため壁に接触した。彼は車を放棄するように見えたが、再びスタートしてピットに戻り応急修理を受けた。レースに復帰して4位争いを始める。レースの終盤、トヨタ8番車のセバスチャン・ブエミは、すぐ2位を受け入れると決めた。

レースはいくつかの重大事故のためセーフティーカーが12回出動し、スローペースで進んだ。コースオフィシャルが事故のため破損したセーフティバリアを修復するため多くの時間が必要となった。セーフティカーがコースを走行している時間は合計で5.5時間に及んだ。

レースはトム・クリステンセン、アラン・マクニッシュ、ロイック・デュバル組のアウディ・R18 e-tron クアトロ2番車が優勝した。クリステンセンは9回目、マクニッシュは3回目、デュバルは初めてのル・マン優勝となった。アウディにとっては14年間で12回目の優勝となった。アウディは24時間を経過した時点でトヨタ・TS030 HYBRID8番車に対して1ラップの差を付け、アウディの3番車も表彰台に入った。LMP2カテゴリではオーク・レーシングのベルトラン・バゲット、マーティン・プロウマン、リカルド・ゴンザレス組が優勝、オーク・レーシングはクラスで1-2フィニッシュとなった。LMGTE Proカテゴリではポルシェ チーム・マンタイのマルク・リープ、リヒャルト・リーツ、ロマン・デュマ組が新型ポルシェ・991のデビューを優勝で飾った。LMGTE AmカテゴリではIMSA・パフォーマンスのジャン=カール・ヴェルネイ、レイモン・ナラク、クリストフ・ブーレ組が優勝、ポルシェのル・マンでの勝利を100へ伸ばした。レース後の車検でG-ドライブ・レーシングのオレカ-ニッサン26番車は燃料タンクの容量がオーバーしていたことで失格となり、グリーヴス・モータースポーツのザイテック-ニッサン42番車がLMP2クラスの3位に繰り上がった。

決勝結果

各クラスの勝者は太字で表示。優勝ラップ数の70%(244)に満たない車両は非完走 (NC) で表示。

脚注



Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 2013年のル・マン24時間レース by Wikipedia (Historical)