![済生会 済生会](/modules/owlapps_apps/img/nopic.jpg)
済生会(さいせいかい、英語: Social Welfare Organization Saiseikai Imperial Gift Foundation, Inc.)とは、日本の慈善事業団体である。正式名称は、社会福祉法人恩賜財団済生会(しゃかいふくしほうじんおんしざいだんさいせいかい)。
青森県・秋田県・山梨県・岐阜県・徳島県・高知県・沖縄県の7県を除く40都道府県で、病院や診療所などの医療機関99施設と老人や障害者などの福祉施設280施設を開設・運営しており、約59,000人の職員が働く。運営する施設のうち、病院及び診療所は、医療法第31条の公的医療機関として位置づけられている。
もともとの設立の趣旨は経済的に恵まれない人々に医療を提供することであり、現在も社会福祉法に基づく無料低額診療事業を行う。近年では茨城県立こども病院や大阪府済生会千里病院救命救急センター(旧・大阪府立千里救命救急センター)のように、公立病院の運営を済生会が受託したり、指定管理者として管理している施設もある。
「済生」という言葉そのものは中国の古典に由来する。財団はウェブサイトにおいて「済生」という語を、「生」すなわち「いのち」「民草=国民」「繁栄」を「
2021年現在、財団はその名称になぞらえ、「生活困窮者を済う(すくう)」「医療で地域の生(いのち)を守る」「会を挙げ、医療・福祉の切れ目ないサービス」の3つを活動の目標として掲げている。
「恩賜」と「財団」は1行に書かずに、済生会よりも小さい文字で2行に組み文字にするのが正式名称である。これは明治天皇の意向とされており、第二次世界大戦後に社会福祉法人に組織形態が変わった後も引き継がれている。
設立時、下付金によって設立する財団の名称について、当時の桂太郎首相が「恩賜財団済生会」で伺いを立てたところ、天皇は「済生の事業は天皇と国民が一緒になって行うのだから、皇室だけが先行するような恩賜財団は適当ではない」として許さなかった。目立たないよう「恩賜」「財団」を組み文字にして改めて提案し、許されたという。
財団公式ウェブサイトでもコンピュータの特性を理由とし、「本来の表記」ではないと断りつつ、1行での表記を行っている(スタイルシート(CSS)によって「恩賜財団済生会」のような表記は可能であるが、対応ブラウザに限られる)。
「なでしこ紋章」と呼ばれる紋章は1912年(大正元年)に制定されたもの。初代総裁である伏見宮貞愛親王が済生会の理念を詠った和歌にちなみ、撫子の花葉に露をあしらっている。
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