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第53回スーパーボウル


第53回スーパーボウル


第53回スーパーボウル(Super Bowl LIII)は、2019年2月3日にジョージア州アトランタのメルセデス・ベンツ・スタジアムで開催されたアメリカンフットボール(NFL)の試合。2018年シーズンのNFLチャンピオンの座をかけて、AFC王者ニューイングランド・ペイトリオッツとNFC王者ロサンゼルス・ラムズが対戦した。

試合は13-3でペイトリオッツが勝ち、ジュリアン・エデルマンがMVPになった。

開催地決定まで

2015年3月15日、以下のスタジアムが最終候補地になることが発表された。2016年5月にオーナー投票が行われ、開催地がメルセデス・ベンツ・スタジアムに決定した。

  • ジョージア州アトランタ・メルセデス・ベンツ・スタジアム
  • フロリダ州マイアミガーデンズ・サンライフ・スタジアム
  • ルイジアナ州ニューオリンズ・メルセデス・ベンツ・スーパードーム
  • フロリダ州タンパ・レイモンド・ジェームス・スタジアム

同スタジアムでスーパーボウルが開催されるのは初めてだが、アトランタで開催されるのは、カート・ワーナー、マーシャル・フォーク、スティーブ・マクネア、エディ・ジョージといった選手が出場した第34回大会以来、19年ぶり3度目となった。

   は、勝利したチーム

出場チーム

NFC代表ロサンゼルス・ラムズはNFC第2シードから17年ぶり4度目の出場、AFC代表ニューイングランド・ペイトリオッツはAFC第2シードから3年連続11度目の出場である。勝利すれば、ラムズは19年ぶり2度目、ペイトリオッツは2年ぶり6度目のスーパーボウル制覇となる。両チームの対戦は第36回スーパーボウル以来17年ぶり2度目であり、この試合ではペイトリオッツが20対17で勝利し、スーパーボウル初出場であったトム・ブレイディがMVPを獲得している。

ロサンゼルス・ラムズ

1999年から5年間、ラムズは、QBカート・ワーナー、RBマーシャル・フォークなどを擁する圧倒的なオフェンスで強豪チームとして名を馳せたが、2004年から2016年までチーム成績が低迷した。2016年、22年ぶりにセントルイスからロサンゼルスへ本拠地を移転したシーズンも4勝12敗と低迷したが、2017年にNFL史上最年少の30歳でショーン・マクベイがヘッドコーチに就任するとチーム成績は劇的に改善した。マクベイの下、2年目のQBジャレッド・ゴフは不振だった1年目から成績を改善して、3桁のパサーレイティングを記録し、チームは2017年シーズンをNFC西地区優勝の11勝5敗で終えた(ワイルドカード敗退)。2018年のこのシーズンは、第9週でニューオーリンズ・セインツに負けるまでの開幕8連勝で始まり、13勝3敗で2年連続のNFC西地区優勝を輝いた。13勝3敗はNFCトップタイの勝率であったが、同じく13勝3敗のセインツに直接対決で敗北していたため、NFC第2シードでプレイオフに進出した。プレイオフ初戦のディビジョナルプレイオフでは、NFC東地区優勝、第4シードのダラス・カウボーイズを破った。第9週の再戦となったNFC決勝では、第1シードのセインツに延長戦の末に勝利して、第36回スーパーボウル以来、17年ぶり4度目のスーパーボウル出場を決めた。

オフェンス

このシーズン、ラムズオフェンスは、527得点、6738獲得ヤードを記録し、いずれもリーグ2位であった。3年目のQBジャレッド・ゴフはこのシーズンも成長を続け、自身最高の4688パスヤード(リーグ4位)、32タッチダウン、101.1、108ランシングヤード、2ラッシングタッチダウンを記録した。

ゴフのトップターゲットのロバート・ウッドは、86キャッチ1219ヤード、6タッチダウンを記録し、シーズン開幕前にペイトリオッツからトレードで獲得したブランディン・クックスは80キャッチ1204ヤード、5タッチダウンと活躍した。8試合で40キャッチしていたクーパー・カップが膝前十字靭帯を損傷し、残りシーズン絶望となったため、シーズン後半は、ジェラルド・エベレットやジョシュ・レイノルズなどもゴフのターゲットになった。

プロボウル選出のRBトッド・ガーリーはリーグ4位の1251ヤードラッシング、17タッチダウンを記録し、パスプレーでも59キャッチ、580ヤード、5ラッシングタッチダウンと活躍した。17タッチダウンはリーグトップ、パスと合わせた22タッチダウン、132得点はリーグ5位であった。このシーズン、3チームを渡り歩き、12月にラムズと契約したRBC・J・アンダーソンは405ヤードラッシングを記録し、プレイオフの2試合ではいずれもチームトップのラッシングヤードを獲得した。

ディフェンス

ラムズディフェンスはプロボウル選出のDTアーロン・ドナルドを中心として展開し、ドナルドはリーグトップの20.5サックを記録した。このサック数は実にチーム全体41サックの半分であった。ドナルドの他には、ベテランDTエンダムカン・スーはチーム2位の4.5サックを記録し、プロボウル選出のLBコーリー・リトルトンは125タックル(チームトップ)、4サック、3インターセプト、2パントブロックを記録した。ラムズは、ジョシュ・ジョンソン(119タックル、4インターセプト)、マーカス・ピータース(3インターセプト)、ラマーカス・ジョイナー(78タックル)、経験豊富なアキブ・タリブという強力なディフェンシブバック陣も擁している。

ニューイングランド・ペイトリオッツ

ペイトリオッツは、66歳のビル・ベリチックヘッドコーチの下、過去19年間で17回目の二桁勝利となる11勝5敗でレギュラーシーズンを終え、AFC東地区優勝、AFC第2シードでプレイオフに進出した。チームからプロボウルに選出された選手は2人しか居なかったが、リーグ4位の436得点、リーグ7位の325失点という好成績であった。プレイオフ初戦となるディビジョナルプレイオフでは、地区優勝を逃したためにペイトリオッツよりも良い勝率で第5シードに甘んじたサンディエゴ・チャージャーズを破った。続くAFC決勝では、チャージャーズを抑えて地区優勝に輝いた第1シードのカンザスシティ・チーフスを延長戦の末に破って、スーパーボウル出場を決めた。3年連続スーパーボウル出場は、マイアミ・ドルフィンズの3年連続(第6回・第7回・第8回)、バッファロー・ビルズの4年連続(第25回・第26回・第27回・第28回)に次いで、ペイトリオッツが史上3チーム目となった。

オフェンス

41歳のQBトム・ブレイディは、パスで4355ヤード、29タッチダウン(11インターセプト)を獲得し、ラッシングでも35ヤード、2タッチダウンを獲得して、14回目のプロボウルに選出された。この成績により、NFL史上2人目の7万パスヤード、1000ラッシングヤードの両方を達成したQBとなった(史上初はブレット・ファーヴ)。

前シーズン、ブレイディのトップターゲットであったブランディン・クックスは、シーズン開幕前にスーパーボウルの対戦相手であるラムズにトレードで移籍したが、十字靭帯損傷で前シーズン全休したジュリアン・エデルマンが74キャッチ、850ヤード、6タッチダウンでトップターゲットに返り咲いた。WRでは、エデルマンの他に、主にクリス・ホーガン(35キャッチ、533ヤード、3タッチダウン)とジョシュ・ゴードン(40キャッチ、720ヤード、3タッチダウン)がブレイディのパスターゲットとなった。

TEのロブ・グロンコウスキーは47キャッチ、682ヤード、3タッチダウンと前年よりパスキャッチの成績は落としたが、ブロッカーとしての活躍が目立った。

RBは、新人のソニー・ミシェルが931ヤード、6タッチダウンを獲得し、ベテランのジェームズ・ホワイトがパスキャッチとラッシングで、1176ヤード、12タッチダウンを獲得した。

ディフェンス

DEのトレイ・フラワーズがチームトップの7.5サック、3ファンブルフォースを記録した。LBカイル・バンノイはチームトップの92タックルを記録し、3.5サック、1ファンブルフォース、2ファンブルリカバーを記録した。

ディフェンシブバック陣では、Sデュロン・ハーモンが2年連続4インターセプトを記録し、プロボウル選出のCBステフォン・ギルモアが2インターセプト、2ファンブルフォースを記録した。Sパトリック・チャンも84タックル、1インターセプト、1ファンブルリカバーと活躍した。

エンターテイメント

試合前

開催地アトランタ生まれのクロエ&ハリーが愛国歌「アメリカ・ザ・ビューティフル」を歌い、 同じくアトランタ生まれのグラディス・ナイトが国歌「星条旗よ永遠なれ」歌った。

国歌斉唱が終了するタイミングでスタジアム上空を飛行機が通過するフライオーバーは空軍のアクロバットチーム、サンダーバーズ所属のF-16が行った。

ハーフタイムショー

マルーン5、トラビス・スコット、ビッグ・ボーイがパフォーマンスを行った。

試合経過

第1Q、試合開始直後のペイトリオッツの攻撃がインターセプトに終わり、次のドライブでもスティーブン・ゴストコウスキーのフィールドゴールが外れた。ラムズも前半2回しかファーストダウンを更新することができず、両チームとも試合開始から攻撃が上手く機能しなかった。両チーム合わせた前半の得点はペイトリオッツのフィールドゴールの3点のみに終わり、前半終了時としては、2対0で前半を終えた第9回スーパーボウルに次いで、2番目のロースコアゲームになった。

後半に入っても互いに相手の攻撃を抑え込む展開が続く中、第3Q終盤にラムズのキッカー、グレッグ・ズーラインが53ヤードのフィールドゴールを成功させて同点に追いつき、スーパーボウル史上最低合計得点、かつスーパーボウル史上初めて第3Q終了時点で0TDのまま、3対3で第4Qに突入した。第4Q最初のラムズのドライブがパントに終わり、自陣31ヤードからの攻撃権を得たペイトリオッツは、4本のパスを立て続けに通し、残り2ヤードのところまで一気に前進するとルーキーのソニー・ミシェルが2ヤードのタッチダウンランを決めて、両チーム通じて初めてのタッチダウンで7点のリードを奪った。試合時間残り7分で7点を追うことになったラムズは、3本のパス成功で敵陣27ヤードまで攻め込んだが、エンドゾーン付近を狙ったパスをステファン・ギルモアにインターセプトされ、得点することはできなかった。

このインターセプトにより、試合時間残り4分17秒、7点リードで攻撃権を得たペイトリオッツは、ランプレー主体で時間を消費しながら、敵陣24ヤードまで攻め込み、フィールドゴールで3点追加して、勝利を決定づけた。残り1分12秒、残りタイムアウトなしで攻撃権を得たラムズが10点差を追いつくためには、残り時間をほとんど消費せずに得点を決め、得点後のオンサイドキックを成功させて攻撃権を保有し続ける必要があった。しかし、敵陣30ヤードまで進んで狙った48ヤードフィールドゴールが左に外れて攻撃権を失い、ペイトリオッツの勝利が確定した。ペイトリオッツは、ピッツバーグ・スティーラーズと並び史上最多タイの6度目のスーパーボウル制覇、また前年のスーパーボウル敗戦チームがスーパーボウルを制するのは、第7回スーパーボウルのマイアミ・ドルフィンズ以来史上2度目。

なお、ペイトリオッツの13得点はスーパーボウル勝利チームの史上最少得点、かつ両チームの合計得点16、合計タッチダウン数1も過去最少だった。これまでの勝利チームの最少得点は、第7回スーパーボウルのマイアミ・ドルフィンズの14得点、両チームの合計得点の最少記録も同大会の21得点であった。また、ラムズの3得点は、第6回スーパーボウルで敗退したドルフィンズと並び、スーパーボウル史上最少得点タイ記録である。

MVPには、10キャッチ141ヤードでペイトリオッツの勝利に貢献したジュリアン・エデルマンが選ばれた。エデルマンはWRとして史上7人目のMVP受賞だが、0TDでの受賞は同じペイトリオッツのWRディオン・ブランチが第36回スーパーボウルのMVPとなって以来史上4人目。またヘッドコーチのベリチック、QBのブレイディは、それぞれスーパーボウル勝利チーム史上最年長のヘッドコーチおよび先発QBとなるとともに、それぞれヘッドコーチ、選手として史上最多となる6度目のスーパーボウル制覇を達成した。

ペイトリオッツのディフェンスであるデビン・マコーティーとジェイソン・マコーティーが共に出場したため、スーパーボウル史上初の双子での同時・同チーム出場選手が誕生した。

スターティングラインアップ

Collection James Bond 007

トーナメント表

脚注

出典


Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 第53回スーパーボウル by Wikipedia (Historical)