KOMET (磁気浮上式鉄道)

KOMET（ドイツ語: Komponentenmeßtrager）は、ドイツで開発された電磁吸引支持方式 (ElectroMagnetic Suspension System(EMS)) の磁気浮上式鉄道である。

概要

高速の都市間輸送を担うために、旧西ドイツのメッサーシュミット・ベルコウ・ブローム (MBB) で1970年代初頭に開発が始まった。吸引式磁気浮上を採用して14mm浮上した。通常時の推進にはリニア誘導モータを使用した。1975年には実験線でヴァルター機関による水蒸気ロケット推進で401.3km/hの記録を樹立した。

車両

KOMETは全部で1両が製造された。

構造

浮上は強力な電磁石による磁気吸引方式。当時は適切な浮上高を模索していた時期で、後年のトランスラピッドやクラウス＝マッファイの技術を導入したHSSTよりも高い浮上高の14mmだった。

また推進力は、車上一次式リニア誘導モータで得られる。

脚注

注釈

出典

関連項目

• バーミンガムピープルムーバ - 1984年8月に世界で最初に開業した磁気浮上式鉄道
• M-Bahn - 1989年8月に世界で2番目に開業した磁気浮上式鉄道
• トランスラピッド - 吸引式磁気浮上で高速化に適した地上一次式リニア同期モータを備える。
• クラウス＝マッファイ・トランスアーバン - KOMETと同じく吸引式磁気浮上、車上一次式リニア誘導モータを備えていた。実用化の寸前まで進んでいたが、高速化に適したトランスラピッドに開発資源を注力するために放棄された。
• HSST - 1970年代に日本航空がクラウス＝マッファイの技術を導入して発展させた。