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レゴランド・ジャパン(Legoland Japan Resort)は、愛知県名古屋市港区金城ふ頭にあるレゴブロックのテーマパーク。世界で8番目に開業したレゴランドである。
顧客として2歳から12歳の子供とその家族を想定し、レゴブロックそのもので遊ぶことのほか、レゴブロックの世界観を体現し、来客が能動的に体験できるアトラクションを準備している。事業主体はイギリスのマーリン・エンターテイメンツグループが担う。マーリン社は、経営不振となったレゴランドを2005年に買収した投資会社ブラックストーン・グループ傘下の遊戯施設企業で、マダム・タッソー館など世界各地にテーマパークを所有している。また、造成・施設建設工事は大林組が行った。総事業費は約320億円とされる。2017年4月に開業した部分は、第1期で9.3ヘクタールであり、海外で展開する他のレゴランドと比較すると小規模ではあるが、立体的に施設を配置することで同程度の内容を確保しているという。第1期開業後の展開としては、公式ホテルとして「レゴランド・ジャパン・ホテル」の開業、第2期として名古屋市国際展示場第1展示館の跡地(約1.9ヘクタール)開発が予定されている。マーリン社のニック・バーニーCEOによると、東京と大阪の間であり、また日本の中心に位置する名古屋市という立地は、日本初のレゴランドを進出するにふさわしいとしている。休日平均約8,000人の来客を見込む。
運営は2013年にマーリン社が設立した「LEGOLAND Japan合同会社」が行なっている。同社代表は本多良行が2021年より務めている。
当地は名古屋港の金城ふ頭エリアに位置する。金城ふ頭は、名古屋港築港13号地として1963年(昭和38年)に土地造成が開始された公有水面埋立地である。また、名古屋港の中央部に位置し、貿易の中心として長く活用されてきた。名古屋市はこの金城ふ頭エリアの一部を「モノづくり文化交流拠点」と位置付け、2008年度から整備を行ってきた。2011年には、その一環としてリニア・鉄道館が開業している。当園は、名古屋市国際展示場北側の駐車場であった土地を利用したもので、前述のとおり2期工事として国際展示場跡地を利用した施設の建設が予定されている。
園内は、入場ゲート入ってすぐの「ファクトリー」をはじめとして、「パイレーツ・ショア」・「ナイト・キングダム」・「レゴ・シティ」・「アドベンチャー」・「ブリックトピア」・「ミニランド」「レゴニンジャゴー・ワールド」と大きく8つのエリアに分かれており、それぞれ設定されたテーマによるアトラクションが配置されている。
その名が示す通り、レゴブロックの製造過程を見学することができる。また、アジア圏最大級と謳うレゴショップも所在する。
レゴブロックの製造過程を見学することができるツアー。レゴ社は日本に工場を持たないため、この施設が唯一、日本でレゴブロックを製造している。見学後には、実際にここの機械で作った特製レゴブロックが配られる。
ビッグ・ショップ
アジア最大級のレゴショップ。パーク限定商品もある。
当園が所在する名古屋市の建造物をはじめとして、日本各地の名所をレゴブロック計10,496,352個により再現している。制作は世界各地のレゴプロビルダーが担い、2年掛けて行われたという。海に近い屋外で展示するため、ブロック内には鉄板が仕込まれ、特殊な接着剤により強度が高められている。また、5年を目処にブロックを交換する予定である。
2019年7月1日に追加して開業した。既に開業している国外のレゴランドでは人気のエリアである。面積は4,400平方メートルで、うち3100平方メートルに関しては隣接するポートメッセなごや1号館の敷地を譲り受けて整備される。空中に吊された座席が旋回する「フライング・ニンジャゴー」と称するアトラクションなど3基と忍者体験コーナーが設けられる。
混雑時はエリア内の入場制限が実施される。その場合には当日配布している整理券、免許皆伝の証、スキップパス3のいずれかが必要となる。
園内ではそれぞれ独自の特徴を備えた5箇所のレストランと、8つのスタンドにより食事や軽食が提供されている。例えば、中世をイメージしたエリアであるナイト・キングダム内にあるナイト・テーブル・レストランではスモーブローと呼ばれるデンマーク料理を用意している。また、レゴブロックの形を模したレゴポテトや当地の名物である小倉トースト風のフレンチトーストなども販売される。 また、園内ではアルコール類の提供は行われない。
小学校までの学校団体を対象とした特別プログラムが用意される。これは、学習指導要領に沿った45分のワークショップをはじめとして、「ものを作りだす面白さ、表現するよろこび、想像する楽しさを体験できる」としている。また、一般利用では禁止されている弁当の持ち込みが認められる。
1Dayパスポートおよび年間パスポートの2種類が販売されている。2022年12月1日より繁忙期と平常期の2段階設定をさらに細分化した価格変動制を導入した。また、事前購入割引体系および年間パスポート3種の価格差も同時に見直した。
1DAYパスポートの販売価格は13歳以上が6900円、3歳以上12歳以下が5300円で開園した。これは、先行するテーマパークである東京ディズニーリゾート(TDR)およびユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)と比較して、大人料金は安く、子供料金が高い設定である。入園料について朝日新聞は、当地は三世代同居が多く裕福な祖父母が孫に対して支出することを期待するものであると分析している。また、1DAYパスポートは原則として再入場ができない。これは、開園直前に決定したとされ、レゴランドの来園者の利用を見込んだMaker's Pierの利用状況に悪影響を与えたとされる。
2018年7月19日より、繁忙期(ピーク時)と閑散期(オフピーク時)で価格が変動する他、事前購入で通常より割引される(価格は以下の通り)。なお、800円の追加料金でシーライフ名古屋の入場が可能な「コンボ1DAYパスポート」も販売されている。こちらは1回に限り再入場が可能である。
※表示価格は全て税込み価格。
※当日窓口購入の場合のみ、チケット 1 枚に付き 500 円の発券手数料がかかる。
年間パスポートは、1DAYパスポート3回分の金額より安く、TDR・USJと比べても大幅に廉価に設定されている。1DAYパスポートと異なり、再入場が可能である。また、1DAYパスポートで入場しても、園内のゲストサービスにおいて差額を支払うことで年間パスポートに変更できるサービスも用意される。このサービスは入園者の1割超が利用しており、運営会社によれば他のレゴランドと比較しても圧倒的に多いという。
その後、シーライフ名古屋にも入場できる「リゾート年間パスポート」も発売された。
2018年7月19日からの年間パスポートは3種類用意された。同年7月19日~9月2日のキャンペーン期間中は「年パス・デビュー!キャンペーン」としてそれぞれ800~3,000円安い料金設定もされた。
年間パスポートには特典も用意されている。
※上記の特典はレゴランド・ジャパン・リゾートのみ利用できます。年間パスポート・プレミアムの特典に関しては、マダム・タッソー及びレゴランド・ディスカバリー・センターは対象外。
入場料の高さは開園当初から指摘されてきた。それに対し、2017年4月24日までに販売された年間パスポート1枚につき、同行者2人の入場料を半額にするキャンペーンを同年5月末まで実施し、割引の効果を検証するとしていた。この検証の結果、同年5月26日に「ファミリー1DAYパスポート」と称する割引チケットを同年内いっぱい発売することとなった。このチケットは、現地の窓口を除く入場券販売チャンネルにおいて入場の7日前より前に購入することができ、4人用が18,300円、3人用が14,700円という価格設定となっている。また、これとは別に事前購入割引として、7日前より前に購入した場合には約10パーセント、6日から2日前に購入した場合には約6パーセントを割り引くサービスを同年内いっぱい提供する。これも現地窓口では発売しない。
メインターゲットである小学生が夏期休業に入った7月29日には、年間パスポート所有者のほか、同行する2人までの来客について入園料を3割引にする割引が開始されたが、8月9日に至ってその無料化に踏み切ったという。これは子ども用年間パスポート所有者1人に対して、同行する大人2人の場合、1万3800円相当が割り引かれる計算となる。さらに、園内レストランについても年間パスポート所有者とその同行者について、一律3割引とするもので、夏休みが終わる8月31日まで行われる。
またこのほか、20名以上の団体料金として、学校団体に限り平日1400円(休日などの特定日は2000円)、一般団体は大人6555円、子供5035円の設定が存在する。
ホームタウン1DAYパスポートとして、愛知県・岐阜県・三重県・静岡県在住者限定で2018年7月13日までの期限付き地域限定チケットが販売、13歳以上のおとな料金6900円が4500円に、3歳~12歳のこども料金5300円が3300円に割引される。
対象のアトラクションを、列に並ぶよりも少ない待ち時間で優先利用できるチケット。パーク内のショップで当日販売されている。
開園時刻は10時で共通しているが、閉園時刻が17時・18時・19時と日によって異なり、公式サイトにおいて案内がなされている。
遊具類のメンテナンスと従業員の休日確保のため、2017年6月以降、休園日を設ける。2017年内の休園日は、いずれも火曜日と水曜日で、閑散期を中心に6月、7月、9月、11月、12月の計34日で、6月と9月はすべての火・水曜を休園とする。海外のレゴランドでも週2日の休園日を設定したり、雪の多い地域では冬季に数カ月で休園している例があるという。2018年以降の休園日は未定としていたが、2017年同様休園日はいずれも火・水曜日で、6月、9月、11月はすべての火・水曜を休園とする計50日。
名古屋市内に所在するヒルトン名古屋・名古屋観光ホテル・ロイヤルパークホテル ザ 名古屋・キャッスルプラザの4ホテルをオフィシャルパートナーホテルとして提携している。ホテルにおいてはそれぞれ専用の宿泊プランを準備する。
レゴランド・ジャパンに隣接して、2018年(平成30年)4月28日にレゴランド・ジャパン・ホテルが開業した。建物は8階建てであり、1階と2階の一部には水族館のシーライフ名古屋が入居する(詳しくは後述)。レゴランド・ジャパンおよびホテル・水族館を総称して、レゴランド・ジャパン・リゾートと呼称している。
ホテル全体の収容定員は1000人ほどで、客室は252室用意されている。客室はそれぞれレゴブロックの世界観を表現した演出がなされている。
館内は海賊をモチーフとした「パイレーツフロア」やエジプトを探検するというテーマで統一された「アドベンチャーフロア」、中世ヨーロッパ風の「キングダムフロア」、シリーズの世界観を再現した「レゴニンジャゴーフロア」「レゴフレンズフロア」にそれぞれ分かれている。
宿泊料金は、通常料金として朝食付きで3万1000円を下限として設定している。
予約は2017年12月1日からホームページで受け付ける。ホテルと水族館は年中無休営業。テーマパークは繁忙期以外に休園日設定の方針。
ホテル内には飲食店が2店舗存在しており、宿泊者以外の利用も可能となっている。ビュッフェレストランは朝食時と夕食時にそれぞれ営業し、世界のさまざまな料理や当地なごやめしが提供される。また、ダイニングバーではレゴの世界観とバーの雰囲気を両立した演出がなされ、昼食時間帯・午後・夜間の営業でそれぞれ別メニューが用意されているという。
シーライフ名古屋は前述の通り、レゴランド・ジャパン・ホテルの1階・2階部分に位置する水族館である。2018年(平成30年)4月15日に開業した。館内は11の区画に分かれており、木曽川をテーマとした展示やおとぎ話である浦島太郎をテーマとした「竜宮城」ゾーンなどがあるという。また、レゴランド・ジャパン・リゾートの一角でもあることから、レゴブロックと魚介類を関連させた展示も行っている。
入場料はレゴランド・ジャパンとは別に設定されており、大人1900円、子供1500円となっている。レゴランドと共通入場券も存在し、大人が7400円、子供が5800円となっている。
また、入場料とは別に、館内に設定されたミッションをこなしながら展示を見てまわれる「レンジャー・ミッション・パック」やバックヤード体験ツアーがそれぞれ500円で設定されている。
開園時刻は10時だが、閉園時刻は14時・17時・18時・19時と日によって異なる。入園できるのは閉園時刻の一時間前までとなっている。
「過去のパートナー」
徒歩5分の場所にあおなみ線の金城ふ頭駅が所在する。あおなみ線では、開業に併せて2017年3月末よりレゴブロックをモチーフとした特別列車の運行や、従来各駅停車で24分掛かっていた所要時間を17分に短縮するノンストップ列車の運行を開始し、同園への交通アクセスとしての体制を整えている。
レゴランド・ジャパンの開業に合わせて、金城ふ頭地区に乗り入れる路線バスが新たに開業している。ジェイアール東海バス・三重交通・つばめ自動車の3社で、三重交通は中部国際空港・桑名駅および長島温泉との間、ジェイアール東海バスは中部国際空港からの直通便、つばめ自動車は地下鉄名古屋港駅のあるガーデンふ頭との間を結ぶ。ただし、ジェイアール東海バスの路線およびつばめ自動車の路線については、2017年(平成29年)4月1日から翌年3月31日までの期間限定での運行となっている。
つばめ自動車が運行していた「みなとシャトルバス」については、実証実験期間終了とともに予定通り運行を取りやめている。
ガーデンふ頭から名古屋港ワイルドフラワーガーデン ブルーボネットを経由して金城ふ頭を結ぶ水上バス「名古屋港トリトンライン」が運航されている。また、2017年10月から、ささしまライブ24地区を起点に中川運河を通り、ガーデンふ頭を経て、金城埠頭に至る水上バスの運航が予定されている。名古屋市当局は、前述のあおなみ線を含めて「金しゃちループ」として広報する。
最寄りのインターチェンジは伊勢湾岸自動車道の名港中央ICである。
専用駐車場を持たず、近接して整備された名古屋市営金城ふ頭駐車場を利用するよう案内している。入場時間は8時から22時30分と限られるが、出場に関しては24時間可能となっている。5000台収容。
開業半年の入場人数目標100万人は達成したが、200万人入場のアナウンスを2018年に行うことはできなかった。
1周年にコメントを寄せたエコノミストの内田俊宏中京大学客員教授は、レゴランドの不十分なコンテンツに対して価格設定が高すぎであり、批判を受け止め改善を行えば来場者の誘致が見込めるが、残された時間はそれほど多くないとの見解を示した。
これまでに2度の遊具緊急停止に見舞われたが、けが人は出ていない。
2022年4月に開業5周年を迎えたレゴランド・ジャパンは、テーマパークとしては初めて名古屋市と包括連携協定を締結。主に、子どもたちへの豊かな教育活動推進、海の環境保全活動、および名古屋市の魅力発信に関わる活動に取り組む。
また、世界14ヵ国からグローバルな人材と10代~シニア世代までが集まる企業として、多様性および一人ひとりの個性を尊重し合うため、全従業員の身だしなみ基準「グルーミングスタンダード」を改定。より良い職場環境とゲストサービスの提供を目指す。
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