モールス符号(信号)のような無機質なイントロで始まる作品。C.Q.はアマチュア無線で通信開始時に、コールサインを名乗る前に発する符号であり、主に不特定多数へ呼びかける(コールする)時に使用する。音声では「CQ CQ こちらは J○○XXX」、モールス符号(欧文)では「― ‐ ― ‐ 、― ― ‐ ― (ツートツート ツーツートツー)」となる。「C.Q.」の語源はイギリス英語の Seek You や Call to Quarters が訛ったもの、若しくは アメリカ英語の Come Quick の省略形と諸説ある。
おだやかな時代
1986年にテレビ朝日の報道番組『ニュースステーション』内のコーナー、『日本の駅』のテーマソングとして書かれた曲。当初は最初の部分しか唄われておらず(同1986年に朝日新聞社より刊行された『中島みゆき全歌集』にも、最初の部分だけしか書かれていない)、譜割りも全く違っており曲調も後のゴスペル調ではなく限りなくフォーク調であった。アルバムに収録されるに当って新たに詞が書き足された。リズム・セクションは国内で録音されたもので、リタ・クーリッジが参加したコーラスはそれとは別にロサンゼルスで録音された。プロモーション・クリップも存在し、PV集『A Film of Nakajima Miyuki』と『THE FILM of Nakajima Miyuki』に収録された。
トーキョー迷子
アルバムの発表に先駆ける形で、同年の6月にシングルで発売された。アルバムに収録されているのはシングルとはドラムの打ち込みが違う別ミックス(ベーシック・トラックはシングル、アルバム共に同じ)。シングルの発表に際してプロモーション・ビデオが作られ、PV集『A FILM of Nakajima Miyuki』と『THE FILM of Nakajima Miyuki』に収録されている。1992年に発売されたコンピレーション『中島みゆき BEST SELECTION II』に収録されているのはこのアルバムに入っていた方のバージョンである。