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2006年の文学


2006年の文学


2006年の文学(2006ねんのぶんがく)では、2006年(平成18年)の文学について記述する。

できごと

  • 1月 - 新潮文庫『博士の愛した数式』(小川洋子著)が発売2ヶ月で100万部を突破。新潮文庫では史上最速。
  • 1月 - リリー・フランキーの『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』(扶桑社)が100万部突破。扶桑社の100万部突破は、2000年の『チーズはどこへ消えた?』以来。
  • 3月10日 - 『文藝春秋』4月号発売。村上春樹は同号に『ある編集者の生と死――安原顯氏のこと』と題するエッセイを寄稿。編集者の安原顯が生前、担当した作家の直筆原稿を本人に無断で売却していたこと、それらが古書店やインターネットオークションなどで高額で取引されていることなどを述べた。
  • 4月5日、第3回本屋大賞が発表される。リリー・フランキーの『東京タワー』が受賞した。
  • 5月11日 - 『国家の品格』(藤原正彦著、新潮新書)が発売190日で200万部突破。『バカの壁』(養老孟司著、新潮新書)よりも2ヶ月早い。
  • 8月 - 坂東眞砂子が「日本経済新聞」に連載しているエッセー「プロムナード」で、「子猫殺し」と題して子猫を殺していると告白、反響を呼ぶ。
  • 9月15日 - 『女性の品格』(坂東眞理子著、PHP新書)が発売される。同書はトーハン発表の「2007年年間ベストセラー」総合1位を記録した。

芥川賞・直木賞

第134回(2005年下半期)
  • 芥川賞 - 絲山秋子『沖で待つ』
  • 直木賞 - 東野圭吾『容疑者Xの献身』
第135回(2006年上半期)
  • 芥川賞 - 伊藤たかみ『八月の路上に捨てる』
  • 直木賞 - 三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』、森絵都『風に舞いあがるビニールシート』

その他の賞

小説
  • 日本推理作家協会賞(第59回) - 恩田陸『ユージニア』(長編および連作短編集部門)、平山夢明『独白するユニバーサル横メルカトル』(短編部門)
  • 野間文芸賞(第59回) - 黒井千次『一日 夢の柵』
  • 野間文芸新人賞(第28回) - 中原昌也『名もなき孤児たちの墓』
  • 江戸川乱歩賞(第52回) - 鏑木蓮『東京ダモイ』、早瀬乱『三年坂 火の夢』
  • 谷崎潤一郎賞(第42回) - 小川洋子『ミーナの行進』
  • 吉川英治文学賞(第40回) - 該当作なし
  • 吉川英治文学新人賞(第27回) - 今野敏『隠蔽捜査』
  • 泉鏡花文学賞(第34回) - 嵐山光三郎『悪党芭蕉』
  • 三島由紀夫賞(第19回) - 古川日出男『LOVE』
  • 山本周五郎賞(第19回) - 宇月原晴明『安徳天皇漂海記』
  • 柴田錬三郎賞(第19回) - 小池真理子『虹の彼方』
  • 伊藤整文学賞(第17回) - 島田雅彦『退廃姉妹』(小説部門)
  • 本屋大賞(第3回) - リリー・フランキー『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』
児童文学
  • 野間児童文芸賞(第44回) - 八束澄子『わたしの、すきな人』
  • 赤い鳥文学賞
  • H氏賞
戯曲
  • 岸田國士戯曲賞(第50回) - 佃典彦『ぬけがら』、三浦大輔『愛の渦』
評論、ノンフィクション
  • 日本推理作家協会賞(第59回) - 郷原宏『松本清張事典 決定版』、柴田哲孝『下山事件 最後の証言』(評論その他部門)
  • 大宅壮一ノンフィクション賞(第37回) - 奥野修司『ナツコ 沖縄密貿易の女王』、梯久美子『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』
  • 伊藤整文学賞(第17回) - 川西政明『武田泰淳伝』(評論部門)
  • 小林秀雄賞(第5回) - 荒川洋治『文芸時評という感想』(四月社)

海外の賞

  • ノーベル文学賞 - オルハン・パムク
  • ブッカー賞 - キラン・デサイ『The Inheritance of Loss』
  • ピューリッツァー賞 - ジェラルディーン・ブルックス『マーチ』(フィクション部門)、クラウディア・エマーソン『Late Wife』(詩部門)
  • ヒューゴー賞 - ロバート・チャールズ・ウィルソン『スピン』(長編小説部門)、 コニー・ウィリス『インサイドジョブ』(中長編小説部門)、 ピーター・S・ビーグル『ツー・ハーツ』(中編小説部門)、デイビッド・D・レバイン『Tk'tk'tk』(短編小説部門)
  • ゲオルク・ビュヒナー賞 - オスカー・パスチオ
  • フランツ・カフカ賞 - 村上春樹
  • 世界幻想文学大賞 - 村上春樹『海辺のカフカ』(長編小説部門)

2006年の本

小説

  • 浅田次郎 『中原の虹』(講談社)、『月下の恋人』(光文社)
  • 大沢在昌 『魔女の笑窪』(文藝春秋)、『狼花 新宿鮫IX』(光文社)
  • 小川洋子 『ミーナの行進』(中央公論新社)
  • 奥田英朗 『ガール』(講談社)、『町長選挙』(文藝春秋)
  • 加藤廣 『秀吉の伽』(日本経済新聞社)
  • 小池真理子 『虹の彼方』(朝日新聞社)
  • 小林信彦 『うらなり』(文藝春秋)
  • 佐藤多佳子 『一瞬の風になれ』(講談社)
  • 谷川流 『涼宮ハルヒの憤慨』(角川書店)
  • 谷村志穂 『余命』(新潮社)
  • 手嶋龍一 『ウルトラ・ダラー』(新潮社)
  • 西加奈子 『きいろいゾウ』(小学館)
  • 東野圭吾 『赤い指』(講談社)
  • 三浦しをん 『まほろ駅前多田便利軒』(文藝春秋)、『風が強く吹いている』(新潮社)
  • 三津田信三 『厭魅の如き憑くもの』(原書房)、『凶鳥の如き忌むもの』(講談社)
  • 宮部みゆき 『名もなき毒』(幻冬舎)
  • 村上春樹 『はじめての文学 村上春樹』(文藝春秋)
  • 村上龍 『盾』(幻冬舎)
  • 森見登美彦 『夜は短し歩けよ乙女』(角川書店)
  • よしもとばなな 『イルカ』(文藝春秋)
  • リリー・フランキー 『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』(扶桑社)
  • 渡辺淳一 『愛の流刑地』(幻冬舎)
  • ダン・ブラウン 『ダ・ヴィンチ・コード』(角川書店、越前敏弥訳)
  • J・K・ローリング 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(静山社、松岡佑子訳)
  • F・スコット・フィッツジェラルド 『グレート・ギャツビー』(中央公論新社、村上春樹訳)

その他

  • 内田樹 『私家版・ユダヤ文化論』(文藝春秋)、『態度が悪くてすみません』(角川書店)
  • 内田樹、小田嶋隆、平川克美、町山智浩 『9条どうでしょう』(毎日新聞社)
  • 内田樹、三砂ちづる 『身体知―身体が教えてくれること』(バジリコ)
  • 奥野修司 『心にナイフをしのばせて』(文藝春秋)
  • 竹内一郎 『人は見た目が9割』(新潮新書)
  • 柴田元幸 『翻訳教室』(新書館)
  • 半藤一利 『昭和史 戦後篇(1945-1989)』(平凡社)
  • 藤原正彦 『国家の品格』(新潮新書)、『この国のけじめ』(文藝春秋)
  • 保坂和志 『小説の誕生』(新潮社)
  • 三浦展 『下流社会』(光文社新書)

死去

1月 - 3月

  • 1月9日 - 大島博光、長野県出身の詩人。多喜二・百合子賞受賞。95歳没。
  • 1月30日 - ウェンディ・ワッサースタイン、アメリカの劇作家。55歳。
  • 2月8日 - マイケル・ギルバート、イギリスの小説家。93歳没。
  • 2月12日 - 日下圭介、日本の小説家。江戸川乱歩賞受賞。66歳。
  • 2月17日 - 茨木のり子、日本の詩人。79歳没。
  • 2月24日 - オクティヴィア・E・バトラー、米国のSF作家。58歳没。
  • 3月2日 - 久世光彦、日本の脚本家。山本周五郎賞を受賞し小説家としても活躍した。70歳。
  • 3月27日 - スタニスワフ・レム、ポーランドの小説家。1961年に『ソラリスの陽のもとに』を著した。84歳没。
  • 3月30日 - ジョン・マクガハン、アイルランドの小説家。71歳。

4月 - 6月

  • 4月3日 - 村上元三、日本の小説家。『水戸黄門』などの歴史小説を書き、大衆文学の担い手となった。96歳。
  • 4月13日 - ミュリエル・スパーク、イギリスの小説家。88歳。
  • 4月30日 - プラムディヤ・アナンタ・トゥール、インドネシアの小説家。81歳没。
  • 5月4日 - 吉行理恵、日本の小説家、詩人。芥川賞受賞。66歳。
  • 6月3日 - 清岡卓行、日本の小説家、詩人。芥川賞受賞。83歳。
  • 6月19日 - 宗左近、福岡県出身の詩人。『炎える母』や、「縄文」シリーズなどの詩集で知られる。87歳。
  • 6月21日 - 斎藤怘、日本の詩人。82歳。
  • 6月21日 - 近藤芳美、日本の歌人。歌集『早春歌』『埃吹く街』などで戦後歌壇を牽引した。93歳。

7月 - 9月

  • 7月15日 - 今辻和典、日本の詩人。
  • 7月17日 - ミッキー・スピレイン、アメリカの小説家。マイク・ハマーを主人公とした小説で知られる。88歳。
  • 7月31日 - 吉村昭、日本の小説家。『戦艦武蔵』『関東大震災』などの作品で記録文学を開拓した。79歳。
  • 8月3日 - 青木日出夫、日本の翻訳家。70歳没。
  • 8月20日 - 永田耕一郎、日本の詩人。句集に『遥か』など。87歳。
  • 8月30日 - ナギーブ・マフフーズ、エジプトの小説家。作品に『蜃気楼』などがあり、エジプトでは初のノーベル文学賞受賞。94歳。
  • 9月1日 - 小林久三、日本の小説家。江戸川乱歩賞受賞。70歳。

10月 - 12月

  • 10月1日 - 米澤嘉博、熊本県出身の漫画評論家。53歳没。
  • 10月26日 - 小島信夫、岐阜県出身の小説家。『アメリカン・スクール』で第32回芥川賞を受賞した。91歳没。
  • 10月30日 - 木下順二、日本の劇作家。『夕鶴』『子午線の祀り』などで戦後演劇を代表。92歳没。
  • 11月1日 - ウィリアム・スタイロン、アメリカの小説家。1968年にピューリッツァー賞を受賞した。1979年に『ソフィーの選択』を著した。81歳没。
  • 11月2日 - レナード・シュレイダー、アメリカの脚本家。同じく脚本家のポール・シュレーダーの実兄である。62歳没。
  • 11月9日 - エレン・ウィリス、アメリカのジャーナリスト、エッセイスト。64歳没。
  • 11月23日 - 灰谷健次郎、兵庫県出身の児童文学作家。代表作に『兎の眼』『太陽の子』など。72歳没。
  • 12月20日 - 青島幸男、日本のタレント・作家・政治家。『人間万事塞翁が丙午』で第85回直木賞を受賞した。74歳没。

脚注

Collection James Bond 007

関連項目

  • 文学賞の一覧
  • 2006年の出版

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 2006年の文学 by Wikipedia (Historical)