海南料理(かいなんりょうり)は、中華人民共和国海南省海南島の郷土料理。
海南は、海の幸、山の幸の両方が新鮮で豊富に採れ、料理に用いられている。特に海鮮料理の人気が高い。南方系であるため、米を使用した料理も多い。
料理の種類は多く、地元の海南料理(瓊式)、広東料理や福建料理などを海南島の素材で作った料理、黎苗料理などがある。
熱帯気候のため、海南料理の味付けは、あっさりしてさっぱりするようなものが多い。食材本来の味を活かすことを追求するため、調理手順は複雑ではないが、新鮮で質の良い材料が必要となってくる。このため、海南料理は美容と健康に良いとされる。
1939年に日本で出版された『海南島読本』(南支調査会著・出版)では、海南料理について以下のように評している。
「広東料理の末流という外はない」「田舎料理の範囲を脱しない」としながらも「流石広東の末流」とし、「浙江、福建からの移住地であるため、それらの地方色が濃厚に加味されているように思われる」と評している。海南島独特の面目がある料理例として「アヒルの舌の吸い物」「魚の唇の煮込み物」「鳥の肝の揚げ物」に異色があるとしている。
果物は豊富であるが、台湾の果物よりは質は劣る。ヤシをはじめ在来品種は豊富にある。
以下のような酒がある。
中華人民共和国産のコーヒーとしては雲南省のものが知られるが、近代中国でコーヒー栽培の産業化に初めて成功したのは海南島だとされる。1908年に華僑がマレーシアからコーヒーを持ち込んだとされる。
栽培種別は、大量生産に向くロブスタ種が主であり、アラビカ種、リベリカ種も少量ながら栽培されている。
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