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ベヨネース列岩


ベヨネース列岩


ベヨネース列岩(ベヨネースれつがん)は、伊豆諸島の岩礁群。東京都に属し、ベヨネース岩礁ハロースとも呼ばれている。欧名は「Bayonnaise Rocks」。

2016年時点で、所属市町村未定のため本籍を置くことはできず、東京都の直轄であり、都の出先機関である東京都八丈支庁が所管している。

命名の由来からすれば「ヨネー」(フランス語発音:[ba.jɔ.nɛz])となるが、国土地理院発行の地形図や気象庁の「火山データベース」でもヨネー列岩を採用している(本稿でもそれに倣う)。

地理

伊豆諸島南部、東京から南に408キロメートル、青ヶ島の南約65キロメートルに位置し、3個の烏帽子形の大岩礁と数個の小岩礁から成る。東8キロメートルに位置する海底カルデラ「明神礁カルデラ」のカルデラ縁上に位置するが、形成時期は明神礁カルデラより古い。植生はほとんどない。渡り鳥の休息地でもある。近海はカツオなどの大型魚を狙う人々の釣り場であり、八丈島から釣り船で6時間ほどである。また付近の海底にあるベヨネース海丘で海底熱水鉱床が発見されており、金・銀・銅などを含んでいる。最高標高は11メートルで、周囲に風や波を避けるものはなく、よほどの凪でなければ上陸は困難である。

気象庁は「ベヨネース列岩」を活火山名として登録しているが、事実上の活火山は先カルデラ火山(ベヨネース列岩など)、明神礁カルデラ、後カルデラ火山(明神礁、高根礁など)を総括した明神火山となっており、有史以降の火山活動は主に明神礁で見られている。

歴史

1846年にフランス海軍のコルベット「J・R・バヨネーズ」が発見、名前はこれに由来する。1896年以降、火山活動による海面異常や海底噴火がみられ、1906年、1946年、1952年 - 1953年には付近の明神礁で新島も出現した。この新島は青ヶ島からも遠望できるほどに成長した。

1953年10月5日にアメリカの海洋観測船「ベアード」の調査団長がゴムボートで上陸、岩石採取に成功する。この岩石は日本にも寄贈された。

本列岩は波浪で上陸困難だったことから、波浪の巣という意味で別名「ハロース」とも呼ばれるようになった。

2017年および2023年には、噴火活動と海水の変色が確認され、航行警報および噴火警報が発表された。

岩(島)の改称

2012年3月15日の東京都議会予算特別委員会の質疑において、吉田康一郎議員(中野区)が、ベヨネース列岩の個々の岩(島)に命名をするとともに、「ベヨネース」という洋名についても、日本語由来の名称を付けるべきと提案した。この折、吉田都議は、列岩の総称に「波浪巣島」「波浪巣岩」、3個の大きな烏帽子形の岩に「北烏帽子岩」「中烏帽子岩」「南烏帽子岩」、小さな岩礁に国に倣って「東小岩」「西上小岩」等の名称を提案しつつ、都民に広く名称案を募り、知事を長とする選考委員会で選定することを求めた。これに対し、当時の石原慎太郎東京都知事は「大賛成でありまして、責任を持ってやりたいと思います。」と答弁した。しかし、現在に至るまで正式な改名はなされていない。

脚注

参考文献

  • 清水浩史『秘島図鑑』河出書房新社、2015年7月30日、221頁。ISBN 978-4-309-27615-1。 

関連項目

  • 海底火山
  • 明神礁

外部リンク

  • ベヨネース列岩周辺の地図 - 地理院地図(国土地理院)
  • ベヨネース列岩の空中写真 - 地図・空中写真閲覧サービス(国土地理院)
  • 活火山情報:ベヨネース列岩 - 気象庁
  • 過去に発生した火山災害 - 気象庁
  • 明神礁;ベヨネース列岩についても記載 - 海域火山データベース(海上保安庁海洋情報部)
  • ベヨネース列岩 - 空中写真閲覧サービス(海上保安庁海洋情報部)

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: ベヨネース列岩 by Wikipedia (Historical)