『Yuming Compositions: FACES』(ユーミン・コンポジションズ・フェイセス)は、松任谷由実のセルフカバーアルバム。2003年12月17日に東芝EMIより発売された(TOCT-25401)。
概要
当時のカバーブームの中、音楽生活30周年を記念し、以前から要望の高かったセルフカバーを題材としたアルバムが発売された。また、「シャングリラII」公演のため、曲作りをしながらのニュー・アルバムの製作は不可能と判断し、既に出来ている曲を収録したセルフカバーアルバムを発売しようということも制作の理由の一つである。
収録楽曲は全て松任谷由実自身によって選曲され、基本的に自分で歌うことはないと語っていた″呉田軽穂″名義の作詞・作曲楽曲も含まれている。
プロデュースは従来のアルバムと同じく松任谷正隆が務めているが、編曲は10曲中4曲(#3,#6,#8,#9)に留まり、他はRicky Petersonがアレンジを手がけている。
初回限定盤(TOCT-25400)は、三方背BOX仕様となっており、松任谷が2003年までにリリースされた全ディスコグラフィと、提供曲を網羅したブックレットが付属されている。
収録曲
CD
楽曲解説
- オーシャン・ブルー(ocean version)
- 1980年代初期の雰囲気を取り入れたダンス・ヴァージョン。1984年稲垣潤一への提供曲。
- 日付変更線
- オリジナルよりテンポが若干速い。1978年南佳孝への提供曲。
- 雨音はショパンの調べ
- 1984年小林麻美への提供曲で、イタリアの歌手ガゼボの「I like Chopin」の日本語詞カヴァー。このアルバムのCMで使われた。
- 瞳はダイアモンド
- 冒頭の詞「愛してたって言わないで」はカットされている。 1983年松田聖子への提供曲。
- あの頃のまま
- 歌の中の人物とブレッド&バターが重なるように意識して作ったナンバー。歌詞の中に過去を懐かしむフレーズとして「サイモン&ガーファンクル」が登場する。1979年ブレッド&バターへの提供曲。
- 『いちご白書』をもう一度
- 1975年バンバンへの提供曲。歌手として芽が出ていなかったバンバンは、この曲が売れなかったら引退して地元に帰るつもりだったという。しかし大ヒットし、またこの曲がソングライターとしてのユーミンの初ヒット曲となった。セルフ・カヴァーの音源化はこれが初であるが、70年代のコンサート・ツアーでこの曲を歌唱している。
- Woman "Wの悲劇"より
- 1984年薬師丸ひろ子への提供曲で、映画『Wの悲劇』の主題歌。
- やさしさに包まれたなら(Yumi Matsutoya with Yumi Arai)
- 2003年『MEGMILK』CMイメージソング。荒井由実時代(シングルヴァージョン)の歌声とデュエットしたセルフカヴァー。
- 星のクライマー
- マッキンリーで消息を絶った植村直己の夢と残された妻の彼への愛をテーマに作った曲。1984年の麗美への提供曲。
- ベルベット・イースター(beyond 30years)
- 音楽活動30周年を記念した、1枚目のオリジナルアルバム『ひこうき雲』からのセルフカヴァー。
- オーシャン・ブルー(blue version)
- ボサ・ノヴァ〜バラード風ヴァージョン。初回プレス限定盤のみ収録。
参加ミュージシャン
脚注
注釈
出典
外部リンク
- 松任谷由実オフィシャルサイトによる紹介ページ
- Yuming Compositions: FACES
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