Aller au contenu principal

伊豆東部火山群


伊豆東部火山群


伊豆東部火山群(いずとうぶかざんぐん)は、伊豆半島の東部にある火山及び東方沖の海底火山からなる単成火山群である。

概要

伊豆半島の大地の基盤となる大型の複成火山13峰の活動が約20万年前に終了し、15万年前以降になると東部でスコリア丘・溶岩ドーム・爆裂火口などの単成火山が噴火するようになった。火山群を構成する単成火山の数は陸上部分だけで60以上にもなるが、同一の「噴火割れ目」上で同時に形成された火山もあるため、噴火の回数は40回程度である。本火山群は天城火山が活動を終えたあとに始まった火山活動であり、皮子平火口のように天城山の山腹に形成されることもある。

約2700年の間、火山活動がなかったが、1989年の伊豆半島東方沖で起きた群発地震の際に、伊東市の東方沖わずか3kmの海底で有史以来の噴火を起こし、噴火地点は手石海丘と命名された。

成因

フィリピン海プレートに載った伊豆の地殻は、本州側プレートとの衝突により大きな圧縮力を受け、東西に引き伸ばされている。このような場所は地下の岩石に割れ目ができやすく、マグマがたやすく上昇できるために火山が生まれる。この場合マグマが上がってきやすい割れ目が多数あるため、マグマは一度噴火して冷え固まってしまった火道を再使用する必要がなく、噴火のたびに異なる場所から噴火を引き起こす。これにより単成火山群が形成される。

なお、火山群のある地域、特に伊東市東部とその沖合いでは、マグマの岩脈貫入が原因とされる群発地震がしばしば発生する(伊豆半島東方沖地震など)。

観光

伊豆半島有数の観光地である伊東市の伊豆高原一帯は本火山群、特に大室山が噴出した溶岩流に覆われたなだらかな地形の上に発展している。この大室山は定期的な山焼きのために山体の形状が明瞭で伊東市のシンボル的な存在となっている。日本におけるスコリア丘の典型例として紹介されることもある。爆裂火口に水が溜まった火口湖の一碧湖は静かな観光スポットとなっている。名勝浄蓮の滝や万城の滝、河津七滝も本火山群の影響によって生み出されたもので、多くの観光客を集めている。

このように伊豆東部火山群の活動によって、半島に多くの地形が生み出され、伊豆半島ジオパークの指定地となっている。

主な火山と地形

下記の表で取り上げたものは地形の起伏が比較的に明瞭なものであり、これら以外にも多くの火山がある。

  • 画像の列のソートボタンで元の順序に戻る。

海底下の主な火山地形としては、手石海丘のほかは、西乳ヶ崎海丘、乳ヶ崎海丘、門脇海丘、赤沢海丘、熱川海丘、矢筈出シ、カド山ノ根、六十立などが存在している。このうち、最大の山体は赤沢海丘で、体積は15km3となっている。いずれも詳細な形成年代は不明。

脚注

注釈

出典

Collection James Bond 007

関連書籍

  • 小山真人 『伊豆の大地の物語』 静岡新聞社、2010年、303頁、ISBN 978-4783805496
  • 小山真人 『火山がつくった伊東の風景』 静岡新聞社、2009年、ISBN 978-4783897460
  • 小山真人 『火山がつくった天城の風景』 静岡新聞社、2010年、ISBN 978-4783897972

関連項目

  • 火山の一覧
  • 火山の一覧 (日本)
  • 気象庁が命名した自然現象の一覧#地震・火山現象

外部リンク

  • 伊豆東部火山群 - 気象庁
  • 伊豆東部火山群の火山観測データ 気象庁
    • 伊豆東部火山群の臨時及び過去の詳細月別火山概況・火山活動解説資料 気象庁
    • 伊豆東部火山群の最近(2ヶ月間)の日別地震回数表 気象庁
  • 日本の第四紀火山 伊豆東部火山群 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
  • 伊豆の大地の物語(伊豆新聞連載記事 ) - 静岡大学教育学部総合科学教室 小山真人研究室
    • 伊豆東部火山群の分布図 A、B、C
  • 日本の火山情報 伊豆東部火山群 - 財団法人消防科学総合センター 消防防災博物館
  • 機関誌「土と岩」 2016 No.64 02 伊豆東部火山群(東伊豆単成火山地域)の分布・噴火史の再検討 (PDF) - 中部地質調査業協会

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 伊豆東部火山群 by Wikipedia (Historical)



INVESTIGATION