バスコレクション(THE バスコレクション)は、株式会社トミーテックが発売するバス車両模型(ミニカー)のシリーズである。略称は「バスコレ」。2003年より発売開始され、その後同社から次々と発表された「ジオラマコレクション」シリーズの第1弾である。縮尺は1/150(Nゲージ)で、当初は鉄道模型のジオラマ用アクセサリー向けとして発売されたが、「バスコレ走行システム」の発売により、車両を自走させて楽しむことも可能になった。
本項では、小型バスの縮尺1/150モデルであるバスコレクション ミニバス編、および大型バスの縮尺1/80モデルであるバスコレクション80(バスコレクションはちまる)についても記述する、またバスコレクションのマスコットキャラクターとして設定され、後に同社からシリーズ展開された「鉄道むすめ」「バスむすめ」の先鞭を付けたバスガールフィギュアについても併記する。
当シリーズ登場まで、バスの縮尺1/150モデルは車種も限られた上、塗装も特定の事業者をイメージさせない曖昧なものであることがほとんどであった。しかしバスコレクションでは、実在のバス事業者から商品化許諾を受け、更にはそれらの車種を製品化したのはもちろん、行先表示や車体番号、ナンバープレートの表現、さらには乗降扉の位置や形状、各種排出ガス規制適合や灯火器類保安基準適合などの微妙な造り分けを行う精密な仕上がりから、バスファンのみならず鉄道模型ファンにも受け入れられた。また、バス事業者によるオリジナル車種の販売がなされる場合があり、この場合は中身の見えるケースでの発売となる。
通常シリーズ・ミニバス編は2〜3種類のボディーを選定し、ボディに応じた各事業者のバリエーションを展開する。通常シリーズ・ミニバス編はブラインドパッケージで販売され、「シークレット」が1〜2種類存在する。
第1弾〜7弾は378円、第8弾〜10弾は420円、第11弾〜15弾は525円、第16・17弾は630円、第18弾は840円、第19弾は972円、第20~23弾は1,080円(いずれも消費税込)と、徐々に商品価格が上がっている。
第1弾発売開始より、毎年最低1種は通常シリーズが発売されていたが、2012年と2015年は発売されなかった。
2013年3月より、新シリーズ「全国バスコレクション」の展開を開始した。
2015年以降のシリーズ展開は、地域性を重きに置いた傾向にあり、テレビ番組とのタイアップやバスターミナルセットなどが続々と発表されている。通常版でもいすゞ・ジャーニーQや三菱ふそう・ローザなど、ローカル路線で活躍する車両が製品化されるようになった。
上記の順に記述する。ボディメーカーは特に記述がない場合、下記の車体がプロトタイプとなっている。
2003年5月発売。製品の窓は全て非はめ込み式となっている。
2003年10月発売。
2004年2月発売。製品の窓は全て非はめ込み式となっている。この製品から、一部を除き細部表現がデカールによるものから印刷によるものに変更された。
2004年8月発売。
2005年1月発売。
2005年5月発売。都営バスは全て旧局章のナックルカラー。
2005年10月発売。
2006年4月発売。シリーズ初の高速・観光タイプでの構成となった。
2006年11月発売。シークレットは1種のみで、これは第1弾以来となる。
2007年8月発売。バリエーションはあるが、初めて1形式(日野・セレガ)のみの構成。
特筆すべきはセレガ(初代)・セレガRの通常ラインナップ全種の細部が異なると言う作り分けである。
(★印はセレガ(初代)、☆はセレガR、●はプラグドア、○は折り戸、■はJピラーあり、□はJピラーなしを表す。)
2008年4月発売。
2008年8月発売。
2009年2月発売。
2009年9月発売。
2010年3月発売。
このうち新常磐交通以外は元神奈川中央交通の車両である。
2010年11月発売。
2011年9月発売。
2013年8月発売。一部サイトにて、下記の『いすゞエルガ 東急バス』が『中国ジェイアールバス』に変更されている画像が、出回っていたが、製品は下記の内容で製品化される。 通常弾シリーズとしては初めて、ISOホイール(10穴)を装着した車両が製品化される(走行システム・JRバス東北2台セットの日野新型セレガ・全国バスコレクション・事業者特注品では、製品化済)。
2014年8月発売。それまでラインナップの半数近くを占めることもあった関東勢がわずか2種(シークレット含む)に抑えられる異例の内容になり、かつて通常シリーズに出ていた車種が尺違いとして新たに加わる史上初のケースも生まれた。
2016年8月発売。丸2年ぶりのシリーズ新作となった。富士重工3E初登場。
※このうち、道北バス・福島交通・関東自動車はいずれも元西東京バスの車両である。
2016年12月発売。「ミニバス編・第2弾」の副名称がある。
※当初は早池峰バスがラインナップされていたが、千葉内陸バスに変更された。
2017年6月発売。西武バスとしずてつジャストラインはバスコレ初のフルカラーLED行先表示を再現している。
2017年12月発売。「ミニバス編・第3弾」の副名称がある。
2018年6月発売。第17弾以来の高速・観光バスの新作となった。
2018年12月発売。東急バスとその譲渡車は、車内パーツも実車に倣って三方シートにするこだわりぶりである。
2019年6月発売。
2019年12月発売。
2020年6月発売。
2021年6月発売。「ミニバス編・第4弾」の副名称がある。
2022年6月発売。車種は三菱ふそうエアロクィーン・MS729で統一されている。
2022年12月発売。「三菱ふそうエアロエース・令和顔編」の副名称がある。シークレットは第19弾以来となる新規金型を起こしている。
2023年6月発売。「日野の初期ノンステップバス編」の副名称がある。
(□はKC-HU2PMCE、■はKL-HU2PMEEを指す。)
2024年6月発売予定。「三菱ふそうエアロスター 長尺短尺編」の副名称がある。
(長尺車のうち、〇はKC-MP717P、△はKL-MP35JP系、■はPJ-MP35JP、▼は2PG-MP35FPを指す。)
2019年9月発売。バスタ新宿に乗り入れる高速バスがテーマ。
2020年12月発売。バスタ新宿に続く企画物のブラインドシリーズ。その名の通り、都営バスで統一されている。
2021年12月発売。企画物のブラインドシリーズ第3弾。2021年に市営交通100周年を迎えた横浜市営バスで統一されている。
2023年2月発売。企画物のブラインドシリーズ第4弾。2022年に設立100周年を迎えた東急バスで統一されている。なお、年代は分社化前の1988年までとなっている。
2023年12月発売予定。企画物のブラインドシリーズ第5弾。ジェイアールバス各社が導入したスカニア・バンホール・アストロメガ TDX24で統一されている。シークレットはない。
2024年1月発売予定。企画物のブラインドシリーズ第6弾。2023年に設立115周年を迎えた西鉄バスで統一されている。
トミーテックの公式サイトでは「THEミニバスコレクション」の表記も見られるが、製品のパッケージは「THEバスコレクション ミニバス編」となった。前述の通り、第2弾以降は通常シリーズに編入された。
2006年8月発売。
通常シリーズ第21弾参照。
通常シリーズ第23弾参照。
通常シリーズ第29弾参照。
2017年11月から発売される新シリーズで、首都圏や関西圏など国内主要都市6都市8アイテムのバス事業者を、製品化している。
2017年11月発売。
専用の動力ユニットを組み込んだバスが専用道路パーツの上を走行するシステム。専用道路パーツはTOMIXワイドトラムレールに連結させて鉄道コレクションの路面電車などとすれ違い走行させることも可能。動力ユニットにあるマグネットをワイヤーガイドで誘導する、ドイツ・ファーラー社の「カーシステム」と同様の仕組みをとっている。また、道路パーツ下に組み込んだマグネットが発進や停止、加減速の信号を送る。
2011年3月発売
2011年11月発売。セット内容では付属の車両が同車種の大阪市交通局仕様であること以外は基本セットAと同一であるが、基本セットAの都営バス仕様は日野・ブルーリボンシティハイブリッドノンステップの初期のACG-/BJG-HU8JLFPをモデル化しているのに対し、このセットに付属している大阪市交通局仕様はマイナーチェンジ後のLJG-HU8JLGP(ホイールベース4.8m車)である。未塗装バスも大阪市交通局仕様と同型の車体が付属している。
2015年1月発売。付属車両は同車種の標準尺LNG-HU8JMGP(ホイールベース5.2m)の無塗装車とJR東日本・気仙沼線BRT「おっぽくん」ラッピング仕様が各1台。コースも単線往復のパターンを再現する為、末端でのUターン用のY字道路と、行き違い用に車線変更道路を設定。
2013年3月発売
基本セットA・A2とは異なる曲線道路C177を使用したオーバルコースとなる。
「ワイドトラム 路面レール・鉄コレ 広島電鉄特別セット」と組み合わせることができる
2011年11月発売。走行システム上を走行させるために必要な動力ユニット。ホイールベース32mm。適合車種は「いすゞ・BU04」「西日本車体工業96MCノンステップ」「いすゞ・エルガノンステップ」「富士重工新7Eノンステップ」「日野・ブルーリボンシティハイブリッドノンステップ」の5種類。
2012年6月発売。走行システム上を走行させるために必要な動力ユニット。ホイールベース35mm。適合車種は「三菱ふそうMP218/618」「富士重工業5E(5台セット)」「西工58MC」「西工96MCワンステップ」「三菱ふそうエアロスター」「富士重工業7E」「日野ブルーリボンHT/HU(5台セット)
2013年12月発売。走行システム上を走行させるために必要な動力ユニット。ホイールベース38~44mm。適合車種は「西工ネオロイヤル」「富士重工業R13」「日野セレガ・セレガR」「日野RV」「三菱ふそうニューエアロ」「三菱ふそうMS615」「いすゞガーラⅠ~Ⅲ」「日野RU638AA」
2015年12月発売。走行システム上を走行させるために必要な動力ユニット。動力機能はBM-02と同様だが一部のパーツ部品を追加している。ホイールベース35mm。適合車種は「三菱ふそうMP218/618」「富士重工業5E(5台セット)」「西工58MC」「西工96MCワンステップ」「三菱ふそうエアロスター」「富士重工業7E」「日野ブルーリボンHT/HU(5台セット)
2011年8月発売。
2014年7月発売。
2011年11月発売。
2011年11月発売。
2014年7月発売。
製品の内容は一部を除いて割愛する。これらの限定品の為に新規の金型が起こされたものも多い。
ウィンドウ付きパッケージの製品で、小売店でも販売される。
その名の通り、三菱ふそう・エアロキングに特化したシリーズ。
2021年4月発売。ブラインドパッケージとオープンパッケージの2形態で同時リリース。
エアロキングの最終生産型であるBKG-MU66JS系が新規金型で初登場。ブラインドパッケージは、バスコレとしては初めてシークレット未設定となった。
(○印はKC-MU612TA系、◎印はKC-MU612TA改系、●印はMU612TX系、△印はBKG-MU66JS系を表す。)
2022年3月発売予定。ブラインドパッケージのみのリリース。
2017年に発売した新シリーズで、各観光地、景勝地へ行く路線を取り上げている。
2017年3月発売。
2017年4月発売。
2017年7月発売。
2017年8月発売。
2017年9月発売。
2018年1月発売。
2018年4月発売。
2018年6月発売。
2018年7月発売。
2018年9月発売。
2018年9月発売。
2017年9月発売。
2018年3月発売。
ウィンドウ付きパッケージの5種類のセット、または通常品と異なり蓋が糊付けされていない個箱の単品(下記※印)で、原則としてトミーテックが出展するイベント会場でのみ販売される。
企画・販売は主にバス事業者が行う。一部を除いてウィンドウ付きパッケージの主に2~5台セットで、当該事業者が主催・出展するイベントや営業所などで販売される。
ワールドバスコレクションは、世界各国のバスを製品化されており、北米向けと欧州向けのみ販売となる。当初は日本国内では販売されていなかったが、2018年1月にトミックスワールド大宮で販売されていた。同店の移転に伴い、一般流通を開始した。縮尺1/160モデルである。また、パッケージは全国バスコレと同様、ブリスターパック形状のオープンパッケージでの発売となる。
現地代理店はウォルサーズが務めている。
現地代理店はファーラーが務めている。
縮尺1/80分のオープンパッケージとなり、前輪が可動となる。また方向幕シール(観光・高速バスのみ)、ミラーパーツ、ディスプレイケースが付属している。価格は観光・高速バスが2,940円(税込)、路線バスが3,675円(税込)であったが、「日野ブルーリボン観光型 北海道中央バス・東急バス」は4,200円(税込)と大きく値上げされた。
2014年7月から、全国バスコレクション80に名称を変えた。前輪の可動が無くなり、パッケージの簡略化(ディスプレイケース廃止)もされたため、価格が2,200円(税抜)と従来より安くなっている。
本シリーズのイメージキャラクターとして、以下の女性キャラクターが設定されている。
「バスガール」とは、かつて路線バスでツーマン運転が行われていた時代、女性が従事することが多かった路線バス車掌を指す(観光バスのバスガイド、案内係としてのアテンダントとは異なる)。小早川礼子・北村くれは・金沢西子は、バス車掌の制服・制帽を着用している。
2004年以降イベント会場限定で、高さ約10cm(スケール約16分の1)のフィギュアが「バスガールフィギュア」として制作・発売され、2006年10月には一般小売店向けにも小早川礼子の夏服モデルが発売された。価格は700円(消費税抜き)。またイベント限定でクリアファイル3種セットも販売された。
これは2005年11月よりシリーズ展開が開始された「鉄道むすめ」の先鞭を付けたものと言われている。また、2006年10月に開催された全日本模型ホビーショー(プラモデル・ラジコンショー)で、バスガイドのトレーディングフィギュア「バスむすめ」を2007年夏以降にシリーズ化することを発表し、2008年5月に第1弾が発売された。
フィギュアの内容は以下の通り。
2013年7月6日、ジオコレ誕生10周年企画「トミーテックバス祭り」で、トミーテック「鉄道むすめ」広報担当キャラクター・立石あやめとともに、A4判クリアファイル3種セットとして復刻、イベント限定で販売された。価格は3枚セットで1000円(消費税込み)。
クリアファイルの内容は以下の通り。
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