![三十番神 三十番神](/modules/owlapps_apps/img/nopic.jpg)
三十番神(さんじゅうばんしん)は、神仏習合の信仰で、毎日交替で国家や国民などを守護するとされた30柱の神々のことである。太陰太陽暦では月の日数は29日か30日である。
最澄(伝教大師)が比叡山に祀ったのが最初とされ、鎌倉時代には盛んに信仰されるようになった。中世以降は特に日蓮宗・法華宗(法華神道)で重視され、法華経守護の神(諸天善神)とされた。これは、京都に日蓮宗を布教しようとした日像が、布教のために比叡山の三十番神を取り入れたためである。また、吉田神道も天台宗・日蓮宗とは別の三十番神として「天地擁護の三十番神」「王城守護の三十番神」「吾国守護の三十番神」などを唱えた。吉田兼倶は三十番神信仰が吉田神道から発すると主張した。吉田神道では天孫降臨のときの「三十二神」と関連づける記述もある。1868年、神仏分離にともない、明治時代の初期、一時的に配祠が禁じられていたことがある(現在は各宗派・寺院の判断で堂内祭壇、堂内摂社などの形で自由に祀られている)。
下表は、日蓮宗における三十番神である。なお、『神道大意』や『拾芥抄』においても同様の三十番神を掲げる。
現在は太陽暦の採用により31日が存在するため、31日の神として五番善神(薬王菩薩、勇施菩薩、多聞天、持国天、鬼子母神、十羅刹女)を勧請する場合がある。
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