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加藤勝信


加藤勝信


加藤 勝信(かとう かつのぶ、1955年〈昭和30年〉11月22日 - )は、日本の政治家、大蔵官僚。自由民主党所属の衆議院議員(7期)、自由民主党税制調査会小委員長、社会保障制度調査会長。旧姓は室崎(むろさき)。

厚生労働大臣(第19・20・22・26代)、内閣官房長官(第84代)、沖縄基地負担軽減担当大臣(菅義偉内閣)、拉致問題担当大臣(菅義偉内閣)、働き方改革担当大臣(第4次安倍第2次改造内閣)、内閣府特命担当大臣(拉致問題)(第3次安倍第3次改造内閣・第4次安倍内閣)、内閣府特命担当大臣(少子化対策、男女共同参画)(第3次安倍第1次改造内閣・第3次安倍第2次改造内閣)、一億総活躍担当大臣(第3次安倍第1次改造内閣・第3次安倍第2次改造内閣)、女性活躍担当大臣(第3次安倍第1次改造内閣・第3次安倍第2次改造内閣)、再チャレンジ担当大臣(第3次安倍第1次改造内閣・第3次安倍第2次改造内閣)、内閣官房副長官(第2次安倍内閣・第2次安倍改造内閣・第3次安倍内閣)、内閣人事局長(初代)、内閣府大臣政務官(第1次安倍改造内閣・福田康夫内閣)、自由民主党総務会長(第56代)、自由民主党総裁特別補佐などを歴任。

来歴

生い立ち

東京都出身である。
父、室崎勝聰は日野自動車工業社員(のち取締役副社長)。
東京学芸大学附属小金井中学校(同級生には後に大蔵官僚の田中一穂、日本労働組合総連合会会長神津里季生)、東京都立大泉高等学校を経て、1979年3月に東京大学経済学部を卒業。
同年4月に大蔵省入省。郵政省宇宙通信企画課出向、倉吉税務署署長、渡辺秀央内閣官房副長官秘書官、主計局主査(労働予算担当)、主計局主査(防衛予算担当)などを経験、農林水産大臣だった加藤六月の秘書官も務める。

加藤六月の次女と結婚さらに加藤に改姓(婿養子)。

1995年、大蔵省大臣官房企画官を最後に退官。退官後は六月の秘書を務めた。

衆議院議員

1998年、第18回参議院議員通常選挙に岡山県選挙区(定数2)から無所属で出馬したが、得票数4位で落選(岡山県選挙区からは江田五月、妻の従兄弟にあたる加藤紀文が選出)。2000年の第42回衆議院議員総選挙に自由民主党から比例中国ブロック単独7位で出馬したが、再び落選。なおこの時、当初は義父・加藤六月の地盤であった岡山5区から民主党の公認を受けての出馬を模索していたが、直前で岡山県選出の橋本龍太郎元首相の誘いを受け、自民党に鞍替えした(岡山4区で橋本のライバルだった義父・加藤六月は出馬せず、引退)。その後、川崎医療福祉大学客員教授に就任。

2003年の第43回衆議院議員総選挙では、比例中国ブロック単独3位で自民党から出馬し、初当選。当選後は橋本龍太郎が会長を務める平成研究会に入会する。

2005年の第44回衆議院議員総選挙では再度岡山5区からの出馬を党本部に強く希望したものの、党本部は村田吉隆を公認。加藤に対しては郵政民営化法案に反対した平沼赳夫の選出選挙区である岡山3区からの出馬を要請したが、加藤はこれを拒否し、無所属での出馬を表明した。しかし、共倒れを危惧した党本部が仲裁に入り、コスタリカ方式による出馬で決着させて保守分裂選挙を回避し、村田、加藤のいずれも当選した。2007年、第1次安倍改造内閣で内閣府大臣政務官(経済財政、防災、食品安全、地方分権改革、地方・都市格差是正、道州制の担当)に任命され、福田康夫内閣でも再任(一部、役職の地方・都市格差是正担当は地方再生担当へと変更)。

2009年の第45回衆議院議員総選挙では、前職の村田吉隆が比例中国ブロックに回り、加藤は岡山5区から出馬。投開票の結果、加藤は民主党新人の花咲宏基を下し3選(花咲も比例復活)。

自民党政権奪還後

2012年(平成24年)9月の自由民主党総裁選挙では安倍晋三の推薦人に名を連ねた。その後、総裁に選出された安倍の下で政調会長への起用が有力視されていたが、最終的に総裁特別補佐及び自民党報道局長に就任した。

2012年12月の第46回衆議院議員総選挙で4選。選挙後に発足した第2次安倍内閣では、額賀派所属ながら内閣官房副長官に起用され、2014年(平成26年)5月には内閣人事局発足に伴い初代内閣人事局長に任命された。

2014年12月、第47回衆議院議員総選挙で5選。2015年(平成27年)10月7日に発足した第3次安倍第1次改造内閣で内閣府特命担当大臣(少子化対策、男女共同参画)及び一億総活躍担当、女性活躍担当、再チャレンジ担当、拉致問題担当、国土強靱化担当として初入閣。2016年(平成28年)8月3日に発足した第3次安倍第2次改造内閣で、新たに設けられた働き方改革の担当大臣を兼任。12月9日、新設された休眠預金活用の担当大臣を兼任。2017年(平成29年)8月3日、第3次安倍第3次改造内閣において、横滑りで厚生労働大臣に就任。引き続き、働き方改革および拉致問題担当大臣にも任命された。

2017年10月、第48回衆議院議員総選挙で6選。第4次安倍内閣では再任し、2018年(平成30年)10月の内閣改造のタイミングで一旦は自由民主党総務会長に就任するも、2019年(令和元年)9月の第4次安倍第2次改造内閣で厚生労働大臣及び働き方改革担当大臣に再登板した。

2020年(令和2年)9月、安倍の内閣総理大臣及び自由民主党総裁辞任に伴い行われた2020年自由民主党総裁選挙で菅義偉が総裁に選出され、同月16日に菅義偉内閣が発足すると、菅の後継として内閣官房長官に起用された。

第1次岸田内閣成立とともに官房長官を退任し、2021年10月31日、第49回衆議院議員総選挙で7選。同年11月、自由民主党税制調査会小委員長、社会保障制度調査会長に就任。

2022年8月10日、第2次岸田第1次改造内閣において3度目の厚生労働大臣として再登板。

2024年5月14日、自由民主党北朝鮮による拉致問題対策本部長に就任。

衆議院で1票の格差を是正する10増10減にて地盤の岡山5区は岡山3区との統合が衆議院を通過したことで、加藤の選挙区は平沼正二郎(以下:平沼正)と統合される。3区は郵政解散で平沼赳夫(以下:平沼赳)が造反して以降、刺客として擁立された阿部俊子と争っており、平沼赳の復党後は平沼正が無所属で出馬。平沼正は当選後に自民党入りし阿部が比例で復活当選したことで次期総選挙では平沼正・阿部と勝信が同じ選挙区となる。

政策・主張

憲法

  • 憲法改正について、2021年のアンケートで「賛成」と回答。
  • 憲法9条への自衛隊の明記について、2021年のアンケートで「賛成」と回答。
  • 改正すべき項目として「自衛隊の保持を明記する」「教育の充実に向けた環境整備を行う旨を明記する」「各都道府県から必ず1人は参議院議員を選出するよう明記する」「緊急事態に関する条項を新設する」と主張。
  • 憲法を改正し緊急事態条項を設けることについて、2021年の毎日新聞社のアンケートで「賛成」と回答。

外交・安全保障

  • 「他国からの攻撃が予想される場合には敵基地攻撃もためらうべきではない」との問題提起に対し、2021年のアンケートで「どちらとかと言えば賛成」と回答。
  • 「北朝鮮に対しては対話よりも圧力を優先すべきだ」との問題提起に対し、2021年のアンケートで「どちらかと言えば賛成」と回答。
  • 普天間基地の辺野古移設について、2021年のアンケートで「賛成」と回答。

ジェンダー

  • 選択的夫婦別姓制度の導入について、2014年のアンケートで「反対」と回答。2021年の朝日新聞社のアンケートで「どちらとも言えない」と回答。同年のNHKのアンケートで回答しなかった。
  • 同性婚を可能とする法改正について、2021年の朝日新聞社のアンケートで「どちらとも言えない」と回答。同年のNHKのアンケートで回答しなかった。
  • 同性カップルが婚姻の法的効果を受けられないのは憲法違反とした札幌地裁の判決をめぐり、加藤は2021年3月17日の記者会見で「婚姻に関する民法の規定が憲法に反するものとは考えていない」と述べた。
  • 「LGBTなど性的少数者をめぐる理解増進法案を早期に成立させるべきか」との問題提起に対し、2021年のアンケートで回答しなかった。
  • クオータ制の導入について、2021年のアンケートで「どちらかと言えば反対」と回答。

その他

  • 「原子力発電への依存度について今後どうするべきか」との問題提起に対し、2021年のアンケートで「下げるべき」と回答。
  • 新型コロナウイルス対策として、消費税率の一時的な引き下げは、2021年のアンケートで「必要でない」と回答。
  • 森友学園への国有地売却をめぐる公文書改竄問題で、2021年5月6日、国は「赤木ファイル」の存在を初めて認めた。しかし5月13日、菅義偉首相はファイルの存在を踏まえた再調査を行わない考えを報道各社に書面で示した。9月の自民党総裁選挙で総裁に選出された岸田文雄も10月11日、衆議院本会議の代表質問で再調査の実施を否定した。国の対応をどう考えるかとの同年の毎日新聞社のアンケートに対し、「これ以上、調査や説明は必要ない」と回答。
  • 受動喫煙防止を目的に飲食店を全面禁煙とする健康増進法改正案について「事業継続に影響を与える」として反対。

人物

統一教会との関係

  • 2014年3月13日、加藤が代表を務める「自由民主党岡山県第5選挙区支部」は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体「世界平和女性連合」に会費として1万5000円を支出した。
  • 2016年3月27日、自由民主党岡山県第5選挙区支部は、「世界平和女性連合」に会費として1万5000円を支出した。
  • 2018年7月、統一教会の岡山家庭教会が岡山県岡山市のジップアリーナで開いた「復興記念・2018孝情文化ピースフェスティバルin OKAYAMA」に秘書を代理出席させ、「心よりお喜び申し上げます」「敬意を表し感謝を申し上げます」とのメッセージを寄せた。
  • 2018年10月24日、統一教会系の「世界日報」に加藤のインタビューが掲載された。

その他

  • 漫画やアニメにも造詣が深く、菅内閣で官房長官を務めていた2020年10月20日の会見で記者から当時公開された映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の記録的ヒットについて質問された際、映画を評価すると同時にTVアニメ『鬼滅の刃』の視聴者であることを明かし、その回答の中で自身が漫画『進撃の巨人』の読者であり、全巻を読んでいるということも語った。2021年4月9日、同日発売の別冊少年マガジンで『進撃の巨人』が完結した際にも会見で質問を受け、同作品のヒットを評価すると同時に、改めて同作品を単行本で読んでいることを語った。
  • 2018年6月13日の厚生労働委員会において、西村智奈美が職場内での会食の際に喫煙店が選択される、いわゆる「イヤイヤ受動喫煙」の例について質問をしたところ、加藤は「これはハラスメント全体の話」と答えた。続けて西村が「嫌々ついていって無理やり吸わされるたばこの煙については、受動喫煙防止対策はとらなくてもいいということか」と質問したところ、加藤は「嫌々ついていくというところが問題」と答えた。
  • 2020年9月18日、磁気治療器の販売預託商法を展開したジャパンライフの元会長の山口隆祥および旧経営陣14人が詐欺の疑いで逮捕された。2日前に官房長官に就任した加藤は9月18日の記者会見で、山口が「桜を見る会」の招待状を顧客勧誘に利用した問題に関し、招待者名簿などの再調査は行わない考えを示し、幕引きを強調した。また加藤自身が、同社のチラシに「山口会長と会食した加藤氏からジャパンライフの取り組みを非常に高く評価していただきました」と書かれ、広告塔としての役割を果たしたことについて質問を受けると、「(山口に)厳重な抗議をしている」と答えた。

選挙

著作

  • 室崎勝信「『旅具通関』とは?」『ファイナンス』21巻10号、大蔵省、1986年1月、84-85頁。ISSN 0448-6072
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家族・親族

家族構成は妻と娘4人。室崎商店の社長であった祖父・室崎勝造は漁業、水産物缶詰加工業、窯業、冷凍倉庫業を手掛けた他、島根県議会では議長も務め、実業界や政界で活躍した。父・室崎勝聰も日野自動車工業の副社長を務めた。

国土庁長官、北海道開発庁長官、農林水産大臣を務めた元衆議院議員の加藤六月は岳父。なお、六月は安倍晋三の父・晋太郎元外相の最側近だったこともあり、加藤家と安倍家は家族ぐるみの付き合いがあることから、勝信は安倍家に仕える側近の一人とされ、ポスト安倍の有力候補に数えられていた。
妻の親である六月の「娘に官僚の婿を迎えたい」とする意向により現在の妻の姉加藤康子((一財)産業遺産国民会議専務理事)と婚約していたが、康子は一方的に婚約を破棄した上でハーバード大学へ留学に出てしまい、妹と婚約・結婚する事となった。この情報の出所は当然ながら本人ではなく所謂永田町関係者からであろうが、政略結婚の典型の様に週刊誌等で伝えられた。
この加藤家との縁により、自治大臣、国家公安委員会委員長、北海道開発庁長官、岡山県知事、参議院議員を務めた加藤武徳は、妻の伯父に当たり、武徳の息子で元参議院議員の加藤紀文は義理の従兄弟。

  • 祖父:室崎勝造(実業家・政治家) - 室崎商店社長、島根県議会議長
  • 父:室崎勝聰(実業家) - 日野自動車工業副社長
  • 岳父:加藤六月(政治家) - 国土庁長官、北海道開発庁長官、農林水産大臣
  • 義伯父:加藤武徳(政治家) - 自治大臣、国家公安委員会委員長、北海道開発庁長官
  • 義姉:加藤康子(評論家) - 内閣官房参与

年譜

  • 1955年11月22日 - 東京都生まれ
  • 1979年 - 東京大学経済学部卒業。大蔵省入省。
  • 1982年 - 郵政省宇宙通信企画課出向。
  • 1984年 - 倉吉税務署署長。
  • 1985年 - 大蔵省関税局監視課長補佐。
  • 1986年 - 大蔵省理財局国債課長補佐。
  • 1986年 - 内閣官房副長官秘書官
  • 1988年 - 大蔵省理財局国有財産総括課長補佐兼理財局総務課。
  • 1990年 - 大蔵省主計局主査(労働予算担当)。
  • 1991年 - 大蔵省主計局主査(防衛予算担当)。
  • 1994年 - 農林水産大臣秘書官。
  • 1995年 - 大蔵省大臣官房企画官を最後に退官。加藤六月秘書。
  • 1998年 - 第18回参議院議員通常選挙落選(岡山県選挙区)。
  • 2000年 - 第42回衆議院議員総選挙落選(比例中国ブロック)。川崎医療福祉大学客員教授。
  • 2003年 - 第43回衆議院議員総選挙当選(比例中国ブロック)。
  • 2005年 - 第44回衆議院議員総選挙当選(比例中国ブロック)。衆議院環境委員会理事。
  • 2007年 - 内閣府大臣政務官(経済財政、防災、食品安全、地方分権改革、地方・都市格差是正、道州制担当):(第1次安倍改造内閣・福田康夫内閣)。
  • 2008年 - 自由民主党経済産業部会部会長代理。衆議院内閣委員会理事。
  • 2009年
    • 自由民主党厚生労働部会医療委員会事務局長。
    • 自由民主党文部科学部会特別支援教育小委員会委員長。第45回衆議院議員総選挙当選(岡山5区)。自由民主党厚生労働部会部会長・IT戦略特別委員会事務局長・行政改革推進本部幹事。衆議院厚生労働委員会理事。
  • 2010年 - 自由民主党副幹事長。
  • 2012年 - 自由民主党総裁特別補佐・報道局長・厚生労働部会副部会長・社会保障制度に関する特命委員会事務局長。第46回衆議院議員総選挙当選(岡山5区)。内閣官房副長官(第2次安倍内閣)。
  • 2014年 - 内閣人事局長(初代)。第47回衆議院議員総選挙当選(岡山5区)。
  • 2015年 - 内閣府特命担当大臣(少子化対策、男女共同参画)及び一億総活躍担当、女性活躍担当、再チャレンジ担当、拉致問題担当、国土強靱化担当。
  • 2016年 - 内閣府特命担当大臣(少子化対策、男女共同参画)及び一億総活躍担当、働き方改革担当、女性活躍担当、再チャレンジ担当、拉致問題担当。
  • 2017年 - 厚生労働大臣及び働き方改革担当、内閣府特命担当大臣(拉致問題)。第48回衆議院議員総選挙当選(岡山5区)。
  • 2018年 - 自由民主党総務会長。
  • 2019年 - 厚生労働大臣及び働き方改革担当大臣。
  • 2020年 - 内閣官房長官就任。沖縄基地負担軽減担当大臣、拉致問題担当大臣兼務。
  • 2021年 - 自由民主党税制調査会小委員長。自由民主党社会保障制度調査会長兼務。

所属団体・議員連盟

  • 自民党たばこ議員連盟
  • 創生「日本」(事務局長)
  • 神道政治連盟国会議員懇談会
  • 日本会議国会議員懇談会
  • 平和を願い真の国益を考え靖国神社参拝を支持する若手国会議員の会
  • 速やかな政策実現を求める有志議員の会
  • 日韓議員連盟
  • 自民党動物愛護管理推進議員連盟
  • 再チャレンジ支援議員連盟
  • TPP交渉における国益を守り抜く会
  • ボーイスカウト振興国会議員連盟
  • 対北朝鮮外交カードを考える会
  • 心理職の国家資格化を推進する議員連盟
  • 文化芸術懇話会

脚注

注釈

出典

外部リンク

  • 公式ウェブサイト
  • 加藤 勝信 (katsunobu.kato.7) - Facebook
  • 加藤勝信 (@KatsunobuKato1) - X(旧Twitter)
  • 勝信TV - YouTubeチャンネル

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 加藤勝信 by Wikipedia (Historical)