Aller au contenu principal

ドラえもん映画作品


ドラえもん映画作品


ドラえもん映画作品(ドラえもんえいがさくひん)では、藤子不二雄の藤本弘による漫画『ドラえもん』(1989年以降は藤子・F・不二雄名義作品)のアニメ映画作品を扱う。

概要

1980年より毎年3月に春休みの時期に合わせ公開されている。

東宝による配給で、『宇宙小戦争』以降はTOHOシネマズ日比谷(旧:日劇東宝→日劇2→TOHOシネマズ日劇)をチェーンマスターとする東宝邦画系劇場で毎年春休みシーズン前の3月(概ね1-3週目)に公開されている。チェーン系劇場では4月中旬の金曜日に終映となり、翌土曜日から同じ制作会社・配給系列の「劇場版クレヨンしんちゃん」へ入れ替えとなるパターンが多い。一部の劇場(主にシネマコンプレックス及び地方部の単館系劇場・巡回上映)では終映日を延長したり、上映開始日を遅らせる関係で5月以降も上映している場合もある。また、聴覚障碍者向けに日本語字幕付版の上映も劇場と時間を指定のうえ行われており、DVDソフト版での日本語字幕の収録においても活用されている。東宝の配給部長などを務めた堀内實三は、『ドラえもん』が定着したことにより3月の編成を考える必要がなくなり、正月と夏の興行だけ検討すれば良くなったことが東宝にとって幸いであったと述べている。

大長編映画

(『大長編ドラえもん』とドラえもん大長編映画の関係についての詳細は大長編ドラえもん#大長編漫画と映画の関係を参照)

1980年公開の『のび太の恐竜』から1997年公開の『のび太のねじ巻き都市冒険記』までは、映画公開の前年に藤本弘が同名の漫画(大長編ドラえもんシリーズと呼ばれる)の執筆に着手し、雜誌連載を開始するのが通例となっていた(例外の1作を除く)。藤本は「今年はこんな冒険をするんだよ」と家族に話すのが恒例だった。

藤本は多くの作品で脚本担当としてもクレジットされているが、ほとんどの作品で文字だけの脚本は執筆されず、藤本が連載する『大長編ドラえもん』の漫画を脚本として映画監督が絵コンテを描くことで映画の制作が進められた。漫画連載の5、6回目は映画公開間近の時期に雑誌に掲載されるため、作品終盤の内容は藤本によるシノプシス(あらすじ)や資料を元に絵コンテが描かれた(『夢幻三剣士』公開後の芝山努監督のインタビューより)。

1987年には藤本の入院により「大長編ドラえもん」は執筆されず、1988年公開の『のび太のパラレル西遊記』では、藤本の原案を元にもとひら了が脚本を執筆した。

1997年〜
1996年9月に藤本が逝去した翌年の1997年5月からは、漫画執筆担当の藤子プロ・萩原伸一(のちのむぎわらしんたろう)、小学館『コロコロコミック』の担当編集者、プロデューサー、監督らがまず話し合ってストーリーの骨組みを決定し、脚本家にシナリオを発注。完成したシナリオを元に映画が作られるようになった(『のび太の南海大冒険』以降)。芝山努監督は「(藤本の死去後は)『来年どういう話にしようか』ということにはそれほど参加していない」「萩原と電話やファクスのやりとりをして漫画と映画がずれないようにしている」と語っており、映画の絵コンテが藤本の生前と同様に萩原の連載漫画を元に描かれていることや、この時期の映画の物語作りには萩原の比重が大きいことが分かる。
2001年〜
(詳細は大長編ドラえもん#藤本没後を参照)
2001年公開ののび太と翼の勇者たちからは、漫画の執筆担当が岡田康則(藤本死去後に藤子プロに入社)となり、漫画の連載は映画公開直前の2回のみとなったため、上記のように漫画連載を参考にしつつ監督が絵コンテを執筆する工程ではなくなっていると考えられる。
2006年〜
(詳細は大長編ドラえもん#2006年〜(映画ストーリーなど)を参照)
2005年にアニメが大幅リニューアルされてからは、大長編漫画は執筆される年と、執筆されない年がある。元藤子プロのむぎわらしんたろうが漫画を執筆した『のび太と奇跡の島』などの数作品は、藤本の生前と同様に大長編漫画作品と強く連携して映画が作られている(むぎわらは映画に「企画・原案協力 / まんが」でクレジットされており、漫画連載はかつての藤本と同様のスケジュールで行われている)。
リメイク作は過去に執筆された藤本の大長編漫画と過去のアニメ映画作品を元に作られている。
特徴
各作品ごとに新たにキャラクターデザインや美術設定が起こされることも多く、「レギュラー陣の普段着がテレビ版と比べて若干複雑なデザインとなる」「普段から馴染みの場所であっても背景としての書き込みがより細かくなる」といった特徴が出る場合がある。

同時上映

藤子不二雄のコンビ活動時代はドラえもん以外の藤子作品が同時上映されていたが、独立後は『ドラえもん』の短編も数多く作られ、同時上映された。『帰ってきたドラえもん』などの感動路線の短編の他、ドラミやザ・ドラえもんズが主人公のスピンオフ的な作品も作られた。

声優交代前の25作品にはすべて同時上映作品があったが(そのすべてがドラえもんに関連した短編とは限らず、藤子不二雄の他の作品の短編映画やその他の映画作品である場合もある)、交代の後の作品にはなかった。

観客動員数

例年数百万人の観客動員と数十億円台の配給収入を維持しており、日本映画が低調であった時代でも上位を占める大ヒットシリーズとなっている。

2013年公開の『のび太のひみつ道具博物館』で邦画史上初となるシリーズ累計動員1億人を突破している。

年表

映画ドラえもんに関する特筆事項等を年代順に記す。藤本の体調不良による大長編ドラえもんの休載(または連載開始の遅延)は計7回あるが、以下にはその初回および映画の完成が特に危ぶまれた3回を記した(詳細は大長編ドラえもん#作品一覧を参照)。

  • 1979年
    • 4月 『ドラえもん』が2度目のテレビアニメ化。
    • 映画化の依頼が藤本に届く。
    • 12月 漫画『映画 ドラえもん のび太の恐竜』連載第1回が掲載。
  • 1980年
    • 3月15日 映画第1作『ドラえもん のび太の恐竜』公開。
  • 1986年
    • 藤本、胃癌手術。
    • 10月 漫画『大長編 ドラえもん のび太と竜の騎士』連載開始。
  • 1987年
    • 3月 映画『ドラえもん のび太と竜の騎士』公開。
    • 藤本の体調不良により『ドラえもん のび太のパラレル西遊記』(1988年)の大長編は描かれず。
  • 1988年
    • 1月 藤子不二雄の独立パーティ。
    • 3月 映画『ドラえもん のび太のパラレル西遊記』公開。同時上映のうちの1本は『ウルトラB』。藤本単独作品と安孫子単独作品の同時上映はこれが最後となった。
  • 1989年
    • 3月 10周年記念作品 映画『ドラえもん のび太の日本誕生』公開。
  • 1991年
    • 藤本の肝臓癌により漫画『大長編 ドラえもん のび太と雲の王国』の連載が4回で中断。
  • 1996年
    • 9月 藤本死去(肝不全)。漫画『大長編 ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記』の連載3回目の執筆中に意識を失った。残りの4回分の漫画連載は遺された藤本の下描き、ネーム、原案等に基づいて萩原伸一ら藤子プロのスタッフが執筆。
  • 1997年
    • 3月 映画『ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記』公開。
  • 1998年
    • 3月 映画『ドラえもん のび太の南海大冒険』公開。これ以降の映画は、藤本がその年の公開作の立ち上げに関与していない。
  • 2005年
    • 3月 レギュラー声優陣が交代(詳細は#声優陣の交代を参照)。その影響でこの年は映画公開なし。25年連続公開記録が途絶える。
  • 2020年
    • 8月 映画『ドラえもん のび太の新恐竜』公開。新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響で、例年より5か月遅い公開となった。
  • 2021年
    • 3月 前年から続く新型コロナウイルスの影響で、この年は映画公開なし。

声優陣の交代

2005年3月に、レギュラー声優陣が交代した。26年にわたって連続登板し続けた大山のぶ代らレギュラー声優陣での映画作品は2004年公開の第25作『のび太のワンニャン時空伝』で最後となり、2006年公開の第26作『のび太の恐竜2006』からは水田わさびら声優陣によるものとなった。

声優交代を境に、ここではその前後を第1期第2期と呼んで区分けしている。DVD販売等の媒体では、タイトルを青(第1期)と赤(第2期)で区別して表記している。

映画作品一覧

前述の通り声優交代を境に、2005年以前を1期群、以降を2期群と区別し、「期数-期内で何作目か」の形で示し、『その他』の項目で登場する派生作品もこれに順ずる。それぞれの期の詳細に付いては、テレビアニメ記事(1期・2期)を参照。

  • 何作目であるかは以下の通りで示している。
    • 「通算」では通算で何作目かを示す。
    • タイトルソート内は「のび太の(と)」を省略(例:のび太の恐竜は「きようりゆう」でソートされる)
  • 日本では1999年までの興行成績が配給収入で発表されていたため、1999年までの作品(第1作〜第20作)は配給収入のみ、2000年以降の作品(第21作〜)は興行収入のみを記録している。

大長編

メインタイトルとなっている長編作品。藤本の存命中は映画作品の制作に先駆けて『大長編ドラえもん』の漫画連載が開始されるのが通例となっていた(1作を除く)。下記の3つに分類される。

  • 藤本存命中の作品(恐竜〜ねじ巻き都市冒険記) ※アニメ1期藤本生前
  • 藤本没後、声優交代までの作品(南海大冒険〜ワンニャン時空伝) ※アニメ1期藤本没後
  • 2005年の声優交代後の作品(恐竜2006〜) ※アニメ2期

また、声優交代後の映画作品は、交代後に新しく物語が作られた「新作」と、交代前に一度公開された作品を再度作り直した「リメイク作」の2種類に分類できる。

ドラえもんの長編映画と、その同時上映作品(併映)の一覧は下記の通り。同時上映作品は、上映時間が長い順番で記す。

併映作品

『大長編ドラえもん』を原作とせず、他のメインタイトル作品と併映された映画作品。同年公開の作品は、上映時間が長い順に記す。

併映作品の分類

原作短編ドラえもん映画

藤本が描いた短編漫画作品のアニメ映画化。または藤本が描いた短編漫画作品を元に構成された映画作品。

  • ドラえもん ぼく、桃太郎のなんなのさ
  • 2112年 ドラえもん誕生
  • 帰ってきたドラえもん
  • のび太の結婚前夜
  • おばあちゃんの思い出
  • がんばれ!ジャイアン!!
  • ぼくの生まれた日
映画ドラミちゃん

ドラミが主役のシリーズ。ドラミが様々な時代を舞台に活躍するのが特徴。藤本による漫画作品は存在しない。作品一覧は下記の通り(括弧内は作品の舞台)。

  • ドラミちゃん ミニドラSOS!!!(2011年の未来世界)
  • ドラミちゃん アララ♥少年山賊団!(1580年の戦国時代)
  • ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!(白亜紀の恐竜時代)
  • ドラミちゃん 青いストローハット(22世紀〜ロボットの町)
映画ドラミ&ドラえもんズ

ドラミとドラえもんズ(またはドラえもんズのみ)が主役のシリーズ。藤本による漫画作品は存在しない。作品一覧はザ・ドラえもんズ#登場する映画作品を参照。

ソーラーカー映画
  • トキメキソーラーくるまによん(アニメ)
  • 太陽は友だち がんばれ!ソラえもん号(実写ドキュメンタリー)

3D映画

3DCG技術で作った立体映画。

その他

福祉映画

ドラえもん ケンちゃんの冒険
  • 1981年7月に福祉映画として上映/1981年10月5日TV特番放映
  • 全国心身障害児福祉財団製作で公民館など公共施設でのホール上映となった。
  • 監督・演出 - もとひら了
  • 脚本 - 水出弘一
  • 音楽 - 菊池俊輔
  • 作画 - 中村英一

プラネタリウム

作品の内容

季節

大長編漫画の連載は夏に始まることが多く、映画の公開は春だったため、各映画作品中の季節は春または夏になることが多い。ただし、例外もある。『おばあちゃんの思い出』及び『のび太の月面探査記』での作中の季節は秋になっている。また、『のび太の大魔境』での作中の季節は春だが、リメイク版では夏になっている。『のび太の宇宙小戦争』では作中の季節は設定されていなかったが、リメイク版では夏になっている。

小動物キャラ

声優交代後の作品には必ず「小動物」のキャラクターが登場するようになった。彼らは味方であることがほとんどだが、ピッポのように当初はドラえもんらと対立する敵である場合もある。

設定・ストーリー

声優交代後の設定・ストーリーは、声優交代前と比べて原作に近いものになっている。一方で、新キャラクターを登場させたりストーリーを別の方向へ変えたりすることで親世代も二度楽しめるような工夫も凝らしている。声優交代後に作られた新作の中には、主人公のドラえもんが目立った活躍をしている作品があれば、のび太達やゲストキャラクターにスポットが当たる為に扱いが悪くなり、あまり活躍が出来ていない作品もある。のび太は短編やテレビシリーズのように扱いが悪く活躍が少ない作品があるが、ゲストキャラクターと親しくなり、絆を深め、終盤で重要な役割を果たす作品もある。声優交代前のタイムパトロールが登場する作品では、ドラえもん達は彼らにほぼ頼った形になっているが、声優交代後の作品ではタイムパトロールの力を借りずに自分達で困難や強敵に立ち向かう形に変更されている。

音楽

大長編、「のび太の恐竜」から「のび太のねじ巻き都市冒険記」までは菊池俊輔、「のび太の南海大冒険」はアーティストの大江千里、「のび太の宇宙漂流記」は大江に加えて堀井勝美、「のび太の太陽王伝説」から「のび太のワンニャン時空伝」までは堀井のみ、「のび太の恐竜2006」から「のび太の南極カチコチ大冒険」までは沢田完、「のび太の宝島」以降は服部隆之が担当している。

オープニングテーマ

第39作『のび太の月面探査記』まで(第38作『のび太の宝島』を除く)は、シリーズ主題歌としてテレビ主題歌がオープニングに流れるのが通例だった。

第1作『のび太の恐竜』から第3作『のび太の大魔境』、そして第26作『のび太の恐竜2006』(声優交代後の第1作)、この4作品では、今で言う所謂アバンパートはなく、配給会社社紋(東宝)の直後からオープニングがスタートした。

アバンパートがあるの方は、第6作『のび太と鉄人兵団』以降は、のび太が「ドラえも〜ん」と叫ぶシーンまでをアバンパートとして入れる構成になったが、例外もある。

1期

第1作『のび太の恐竜』、第2作『のび太の宇宙開拓史』では、『ぼくドラえもん』が使われた。

第3作『のび太の大魔境』からオープニングが『ドラえもんのうた』(大杉久美子版)となった。第10作『のび太の日本誕生』から山野さと子版に変更された。第19作『のび太の南海大冒険』ではエンディングと統一感を出す形で吉川ひなの版が使われた。また、第21作『のび太の太陽王伝説』ではウィーン少年合唱団版が使用された。しかし、完全に交代することはなく、テレビシリーズと共通感を出すためこの2作を除いた形で第25作まで山野版が使用された。当初はテレビシリーズでの歌手交代後に歌手を交代する予定だったが1989年からの浸透もあり好評だったため、山野と契約が結ばれた。

第7作『のび太と鉄人兵団』以降の作品では、オープニングテーマの『ドラえもんのうた』前のプロローグで、最後にのび太が「ドラえも〜ん」と叫ぶのが定番になっている。だが、第25作『のび太のワンニャン時空伝』だけは例外的に、のび太の叫び声の後にドラえもんが「のび太く〜ん」と叫ぶ。なお、第20作『のび太の宇宙漂流記』ではのび太ではなく、ジャイアンとスネ夫が担当。これは、プロローグにドラえもんたちが一切登場しない場合でも行われる(第10作『のび太の日本誕生』と第13作『のび太と雲の王国』。なお、第14作『のび太とブリキの迷宮』ではのび太のパパのみの登場)。原作の大長編ドラえもんでそれらにあてはまる部分は、ドラえもんの作品ロゴの手書きがそのまま使われている。

2期

第26作『のび太の恐竜2006』、第27作『のび太の新魔界大冒険』では、夏川りみの『ハグしちゃお』が使われた。

2007年5月、テレビ主題歌がmaoの『夢をかなえてドラえもん』になり、第28作『のび太と緑の巨人伝』以降はオープニングも変更された。2019年10月テレビ主題歌が変更され、第39作『のび太の月面探査記』(第38作『のび太の宝島』を除く)までその曲をオープニングとして使用された。特に、第35作『のび太の宇宙英雄記』ではmaoではなく、ドラえもん(水田わさび)、のび太(大原めぐみ)、しずか(かかずゆみ)、ジャイアン(木村昴)、スネ夫(関智一)の5人で歌った。第38作『のび太の宝島』はオープニングテーマがなく、ドラえもん映画史上(『STAND BY ME ドラえもん』を除く)初のオープニングテーマなし作品となった。

2019年10月、テレビ主題歌は星野源の『ドラえもん』(『のび太の宝島』のエンディングも兼ねる)となったが、現在まで映画オープニングとしての起用はない。その後の作品は、『のび太の宝島』と同じ、オープニングテーマがない。

リニューアル後の作品では、第26作『のび太の恐竜2006』(アバンパートがない)、第28作『のび太と緑の巨人伝』、第34作『新・のび太の大魔境』(ドラえもんたちが登場しない)、第35作『のび太の宇宙英雄記』を除き、オープニング前にのび太が「ドラえも〜ん」と叫ぶシーンが挿入されている。なお、第33作『のび太のひみつ道具博物館』では、のび太ではなく、ドラえもんが担当し「のび太く〜ん」と叫ぶ、第37作『のび太の南極カチコチ大冒険』では、のび太が「さすがドラえもん」と言った後、オープニングを始める。

オープニングテーマのない作品は、通常オープニング映像があり、映画のタイトルが展示される。第43作『のび太の地球交響楽』(ドラえもんたちが登場しない)を除き、オープニング映像前にのび太が「ドラえも〜ん」と叫ぶシーンが挿入されている。

オープニングテーマ一覧

主題歌

1996年公開『のび太と銀河超特急』までの主題歌は、1984年公開の『のび太の魔界大冒険』を除いて武田鉄矢が作詞。絵コンテを読んで作詞し、その詞に合う曲を作れる人に曲を依頼するという流れで制作された。歌い手は初期の2-4作は岩渕まことだったが、90年代以降はほとんどの楽曲を武田鉄矢あるいは1994年に復活した海援隊が担当した。また、『のび太と夢幻三剣士』では、主題歌、挿入歌、共に武田鉄矢一座となっている。

武田本人が一番気に入っていると認め、藤子・F・不二雄も気に入っていた曲は『少年期』(後表参照)。

藤子・F・不二雄の死去後、武田は「藤子先生が亡くなった今、僕はドラえもんの映画の作詞を引退します」と宣言し、勇退。以降は毎回違った作詞家・作曲家が担当している。ただし、2010年公開『のび太の人魚大海戦』では映画30周年を記念して、再び武田が挿入歌の作詞・歌を担当した。

映画シリーズの主題歌を請け負ったことのある団体や個人としては、ウィーン少年合唱団・矢沢永吉・SPEED・スキマスイッチ・福山雅治・Perfume・秦基博・miwa・星野源・Mr.Children・Official髭男dismなどが知られている。また、小泉今日子・西田敏行・島崎和歌子・吉川ひなの・柴咲コウ・Kis-My-Ft2・菅田将暉といった公開当時にアイドルや俳優として活躍していた芸能人も担当している。なお『のび太とふしぎ風使い』、『のび太のワンニャン時空伝』では公開当時のテレビ版のエンディングを使用していた。

なお、『のび太の魔界大冒険』の主題歌である小泉今日子の「風のマジカル」は他作品とは扱いが異なる映画公開時とAmazonビデオで配信されている本作の映像の使用・タイアップ契約であり、原盤権を保有している音楽出版のバーニングパブリッシャーズおよび歌唱者のマネージメント元であるバーニングプロダクションと2次使用についての契約が何らかの理由で締結されなかったため、発売されている同作品のすべてのビデオソフト(1980年代に発売されたVHS版より)およびテレビ放送では前々作主題歌(「だからみんなで」)に差し換えられている。なお、同曲のドラえもん関連のCDへの収録は2010年発売のコンピレーションアルバム(後述)まで全く行われなかった。

多くの作品で、エンディングのほかに物語中盤の挿入歌として使用されているほか、『風のマジカル』『少年期』などはテレビシリーズ第2作1期のエピソードでも挿入歌として使われている。

主題歌一覧

大長編

併映作品

3D映画

コンピレーション・アルバム

  • 1995年3月1日、ポリドールレコードが『ドラえもん映画主題歌集』を発売した。これには武田鉄矢・武田鉄矢一座および海援隊(千葉和臣)が作詞・歌唱した映画主題歌とそのカラオケ音源が収録されている。ただし、西田敏行に提供した「時の旅人」のみ武田歌唱で録り下ろしたカバー曲となっている。ライナーノーツのデザインは「のび太の創世日記」の場面カットと、当時の海援隊メンバーのスチル写真である。2010年の『ドラえもん主題歌集+挿入歌』(後述)発売まで廃盤にしていない。
  • 1999年4月21日、小学館が『DORA THE BEST』を限定生産で発売した。これは、映画20周年を記念して、それまでの映画主題歌(『のび太の南海大冒険』まで)すべてとテレビアニメで流れた楽曲の計36曲を収録した2枚組CDとなっている。ただし「風のマジカル」はボーカルがないカラオケ(インストゥルメンタル)バージョンで収録されている。期間限定生産商品で発売前の受注予約も実施していたため、メーカー在庫切れ状態になった。
  • 2004年9月22日、CME(コロムビアミュージックエンタテインメント。現:日本コロムビア)が『映画ドラえもん25周年 ドラえもん映画主題歌篇』を発売した。コロムビアが音源を保有する楽曲を中心に選り抜きで収録している。また、『ドラえもん のび太の太陽王伝説』以降の主題歌が初めて収録されたコンピレーションである。
  • 2010年2月24日、CMEは映画30周年を記念し、武田鉄矢および海援隊が歌唱した楽曲を除いた2009年までの映画主題歌(パーマンなどドラえもん以外の併映作品は除く)を2枚組で収録した『映画ドラえもん30周年記念企画 ドラえもん映画主題歌大全集』を発売した。ビクターレコードが発売した「風のマジカル」の音源を初めて収録した作品である。2009年11月には同様のコンセプトでテレビアニメの主題歌を収録した『テレビアニメ30周年記念ドラえもんテレビ主題歌大全集』が連動企画で発売されている。
  • 2010年5月5日、ユニバーサルミュージックのナユタウェイブレコーズが、武田鉄矢/海援隊 名義で『ドラえもん映画主題歌集+挿入歌』を発売する。1995年の『ドラえもん映画主題歌集』(先述)収録曲に加え、1996年の「私のなかの銀河」と2010年の「遠い海から来たあなた」を追加した内容となっている。『ドラえもん映画主題歌大全集』と「帰る場所」を補完することで、mihimaru GTを除く30年分の主題歌を網羅できる構成となっている。事実上、1995年盤の再版かつマイナーチェンジ版であるが、ライナーノーツやCDのデザインは改めている。なお、同じレコード会社所属の島崎和歌子による主題歌については『ドラえもん映画主題歌集』が収録している。
  • 2013年9月18日、日本コロムビアから5枚組の『藤子・F・不二雄生誕80周年 ドラえもん 歌の大全集』が発売された。これにはテレビアニメ版、映画版の主題歌・挿入歌をはじめ、併映作品等の関連作品の楽曲も収録されている。ただし、2011年の主題歌『友達の唄』及び挿入歌は収録されていない。
  • 2015年4月1日、日本コロムビアから3枚組のアルバム『映画ドラえもん主題歌大全集』が発売された。これには『のび太の宇宙英雄記』までの長編・短編映画の主題歌・一部挿入歌が収録されている。前回未収録となった『友達の唄』は収録されたが、『風のマジカル』・『君だけを忘れない』(『ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!?』エンディングテーマ)・『君にいてほしい』(『ザ☆ドラえもんズ ムシムシぴょんぴょん大作戦!』主題歌)・『ひまわりの約束』(『STAND BY ME ドラえもん』主題歌)・『360° 』は未収録となり、『のび太の宇宙英雄記』関連の楽曲は『夢をかなえてドラえもん』(キャラクターソングヴァージョン)と『ミラクル銀河防衛隊のテーマ』のみの収録となった。
  • 2020年2月26日、日本コロムビアから4枚組のアルバム『映画ドラえもん うたの大全集』が発売された。全82曲。『のび太の月面探査記』までの長編・短編作品の主題歌および挿入歌を収録している。2015年のアルバムで未収録となった楽曲はすべて収録されている。

ゲスト声優

1985年公開の『のび太の宇宙小戦争』は、ギルモア将軍の声を俳優・元プロ野球選手の八名信夫が担当し、映画ドラえもんシリーズで本職が声優ではないゲスト声優が起用されるのは初めて。

藤子・F・不二雄の死後、1998年公開の『のび太の南海大冒険』は、タレントや落語家などの有名人がゲスト声優として起用され、その後、本職が声優ではない芸能人を起用される作品が多くなった。現在まで、俳優、女優、歌手、アイドル、お笑い芸人、スポーツ選手、落語家など、さまざまな職業の有名人が映画ドラえもんシリーズに出演している。

ゲスト声優は通常、映画公開前に映画を宣伝し、完成披露試写会に出席し、予告やTVCMを収録してテレビで放送する。第22作『のび太と翼の勇者たち』(2001年)から第27作『のび太の新魔界大冒険』(2007年)および第43作『のび太の地球交響楽』(2024年)の主題歌の歌手がゲスト声優を務めた。第31作『新・のび太と鉄人兵団』(2011年)から第33作『のび太のひみつ道具博物館』(2013年)、局アナで結成された「ドラアナ団」が映画を宣伝した。第34作『新・のび太の大魔境』(2014年)・第36作『新・のび太の日本誕生』(2016年)・第37作『のび太の南極カチコチ大冒険』(2017年)はゲスト声優による応援ダンスがテレビアニメのエンディングで放送された。

以下に本職が声優ではないゲスト声優を示す。

ゲスト声優一覧

アスペクト比・デジタルリマスター版について

第1作『のび太の恐竜』から第18作『のび太のねじ巻き都市冒険記』までは4:3で制作されており、TV放送やDVD等のメディアではそのまま使われている。映画館では上下カットの16:9として上映。第19作『のび太の南海大冒険』以降は制作時から16:9で、TV放送やDVD等のメディアと映画館上映時が全て統一されて上下がカットされる事は無くなった。第1作『のび太の恐竜』のVHD版はパッケージに「ビスタサイズ・ノーカット版」と表記されているがこれは誤植であり、実際は4:3スタンダードサイズで収録されている。

2018年、WOWOWにて37作が一挙放送された。デジタルリマスターが施され、全作が16:9ビスタサイズで放送された。

2022年3月、Amazon Prime Videoにて全40作が一挙に配信された。デジタルリマスター版が配信され、WOWOW同様全作が16:9ビスタサイズで放送された。

2022年3月現在、25作以前のデジタルリマスター版Blu-rayの発売はされていない。

エンドロール後のおまけ映像

リニューアル後の第1作目である『のび太の恐竜2006』から始まった。エンドロール後に、ドラえもんが「みんな、面白かった?来年もまた見てね!(年によっては「またね!」)」と述べ、翌年も新作の映画が公開される予定である旨を告知するために利用されてきた。なお、リニューアル後の第2作目である『のび太の新魔界大冒険』以降から、翌年公開予定の映画に登場する物やキャラクターが登場し、その映画の内容を一部明らかにするようなスタイルが取られている。

大人だけのドラえもんオールナイト

1985年に新宿東宝ビレッジで開催されたのを皮切りに、以降、毎年新作公開日前後に、新宿コマ劇場や池袋HUMAXシネマズなど東京都内の映画館で、『大人だけのドラえもんオールナイト』というイベントが2004年まで20年間行われていた。このイベントは名目上「大人だけ」となっているわけではなく、本当に18歳未満の者・高校生以下は参加できない。これは、東京都の条例によって、23時以降に終了する映画上映会に18歳未満の者の入場が禁止されているためである。このイベントでは23時前後から翌日の早朝までその年の新作映画を含む過去の映画数本が上映されるほか、監督や声優たちの舞台挨拶やトークなども行われた。なお「チケットぴあ」のみで発売される入場券は、発売からわずか数分で完売するほどであった。

その後、2005年に声優交代を含めた完全リニューアルのため新作映画の公開が中止となり、「大人だけのドラえもんオールナイト」は一応の終了としていた。しかし、2010年3月5日にTOHOシネマズ六本木ヒルズにて6年ぶりに開催されたのを皮切りに以後再び2014年まで毎年行われ好評だった。従来と同じような監督や声優たちの舞台挨拶やトークなどのほか、旧メインレギュラー声優陣の5人うち、大山のぶ代を除いた毎年2名が事前公表なしでサプライズゲストとして登場するのが恒例となっていた(大山は会場への手紙のみで参加した年もある)。そのため、めったに見られない旧声優と現声優の共演トークが見られる貴重な機会でもあった。2015年は後述の「ドラえもん映画祭」が開催されたため実質上の発展的終了となり10年ぶりに開催は見送られ、翌年2016年についても行われていない。

ドラえもん映画祭

ドラえもん映画祭は、2010年の2月上旬から3月上旬にかけて、東京都千代田区神田神保町にある神保町シアターにて開催された映画『ドラえもん』30周年記念イベントである。過去に公開された『ドラえもん』映画作品を劇場のスクリーンで上映するという趣旨のイベントであり、上映にあたっては当時のフィルムのうち保存状態が良好なものをそのまま使用したため、当時の劇場公開時にしか観られない映像(上映終了後のCMなど)も観賞することができた。イベントの前売券は劇場窓口で即完売し、追加上映も決定するほどの反響を呼んだ。

2010年が想定以上の人気と反響があったことから、同じく節目の年である2015年にも同・神保町シアターで行われた。価格は2014年に増税が行われたため、200円値上げされた。

テレビ放送

基本的に、映画の公開から約1年後にテレビで放送される。

テレビ放送でのカット箇所

2005年の声優交代以降、オープニング・エンディングをカットして放送されている。ただし、必ずカットされるオープニング・エンディング以外、必ずしもノーカットというわけではなく、オープニング・エンディング以外にも一部のシーンがカットされている。以下にその内容を示す。

脚注

注釈

出典

関連項目

  • ドラえもん (1979年のテレビアニメ)
  • 藤子不二雄アニメ史
  • コスモ石油(上映期間中はJFN系各局並びに関東地方の独立FM局であるNACK5、FM Yokohama、BayFMにて、通常CMではなく電話風の応援メッセージを流す)
  • モンスターストライク

外部リンク

  • 「映画ドラえもん」オフィシャルサイト シリーズの映画作品全体を紹介している。
  • 映画ドラえもん公式サイト 最新作をはじめとする最近公開された映画作品の個別の公式サイト。
  • ドラ映画ヒストリー 2006年からの映画作品のリンク集
  • ドラえもん映画作品 - ABEMAビデオ

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: ドラえもん映画作品 by Wikipedia (Historical)

Articles connexes


  1. STAND BY ME ドラえもん
  2. 映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記
  3. 映画ドラえもん のび太の宝島
  4. 映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜
  5. 映画ドラえもん のび太の人魚大海戦
  6. 映画ドラえもん のび太の新恐竜
  7. ドラえもん
  8. 映画ドラえもん のび太の恐竜2006
  9. 映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝
  10. 映画ドラえもん のび太の月面探査記
  11. 映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館
  12. ドラえもん のび太の海底鬼岩城
  13. 映画ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史
  14. 映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 〜ペコと5人の探検隊〜
  15. 映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険
  16. ドラえもん (1979年のテレビアニメ)
  17. 2112年 ドラえもん誕生
  18. ドラえもん のび太とブリキの迷宮
  19. ドラえもん のび太のワンニャン時空伝
  20. ドラえもん のび太の創世日記