獨協大学前駅(どっきょうだいがくまええき)は、埼玉県草加市松原一丁目にある、東武鉄道伊勢崎線の駅である。「東武スカイツリーライン」の愛称区間に含まれている。駅番号はTS 17。 「草加松原」(そうかまつばら)の副駅名が設定されている。
東武伊勢崎線は1962年(昭和37年)5月31日に営団地下鉄日比谷線(現・東京メトロ日比谷線)との直通運転を開始し、東京都心部に直結する通勤路線に変貌を遂げた。当時は高度経済成長期の真っ只中で、旺盛な住宅需要に応えるために、「東洋一のマンモス団地」と言われた草加松原団地が線路の西側に隣接する形で建設された。当駅は草加松原団地入居開始に合わせて、同年12月1日に松原団地駅(まつばらだんちえき)として開設した。
1964年(昭和39年)に団地と隣接する形で獨協大学が開校した。獨協大学の誘致には東武鉄道も関与しており、東武鉄道の子会社社長であった関湊が大学運営母体である獨協学園の理事に転じて(後に理事長に就任)大学経営を主導するなど、両者には密接なつながりがあった。
新設当初は地上駅であったが、鉄道高架複々線化事業に伴い、1988年(昭和63年)度より現在の高架駅となった。トラス屋根を生かして自然光を採り入れ、コンコースに樹木やベンチを配するなど、明るい共同空間として仕上げた点が評価され、1993年(平成5年)度の草加市第6回まちなみ景観賞を受賞した。
2003年(平成15年)3月からは、草加松原団地の建物や設備老朽化が進んだことに伴い、都市再生機構(UR)が団地の建替え事業を開始し、コンフォール松原と名称を変えた。
2014年(平成26年)3月に東口の旧日光街道にある草加松原が国指定の名勝「おくのほそ道の風景地」の1つに指定されると駅名変更の動きが地元で高まり、草加商工会議所を中心に「松原団地駅名変更協議会」が設立された。駅名変更の要望は同協議会と市の連名で東武鉄道に提出されていた。
東武鉄道は「大学のあるまち」として地域イメージアップにつながる上、名勝「草加松原」を副駅名とすることで観光地としてのPRにも繋がるとし、2016年(平成28年)6月22日、翌2017年(平成29年)春に駅名を獨協大学前駅(どっきょうだいがくまええき)に改称し、副駅名として「草加松原」を導入することを発表した。また、名称変更に要する費用(約3億円)は獨協大学が全額負担した。地元の要望を受けて駅名を改称するのは、東武鉄道ではこれが初の例となる。
島式ホーム1面2線を有する高架駅。緩行線のみホームがある。
東武鉄道の駅における自動改札機設置時期では、試行的に1972年(昭和47年)から設置していた西新井駅を除くと最も早く、1992年に新駅舎供用と同時だった。
2022年度(令和4年度)の1日平均乗降人員は51,352人である。伊勢崎線の駅では第11位である。伊勢崎線の普通列車のみ停車する駅としては竹ノ塚駅に次いで乗降人員が多い。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は以下の通り。
スーパーや大手ドラッグストア、大手飲食チェーンが多数点在し、カラオケなどの若者向け娯楽施設も多い。西口では市街地再開発が進められ、東武鉄道が商業施設「トーブ イコート」(敷地面積1万2,000㎡)を2023年3月30日に開業した。
東口と西口にロータリーがあり、そこから路線バスが運行されている。運行路線の詳細は東武バスセントラル草加営業事務所および朝日自動車越谷営業所を参照。
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