東部州(タミル語: கிழக்கு மாகாணம்、シンハラ語: නැගෙනහිර පළාත、英語: Eastern Province)は、スリランカの東海岸に位置する州。州都はトリンコマリー。 住民はタミル人、ムーア人、シンハラ人に分かれる。
東部州は、1987年の「インド・スリランカ協定」に基づき、1988年9月に暫定的に、北部州と統合され北東部州となったが、2007年に再度切り離され、東部州に戻った。
東部州は面積9,996 km2の南北に伸びた州域を持つ。
北で北部州、東でベンガル湾、南で南部州に、西でウバ州と中部州、北中部州に接している。
東部州の海岸線の大部分はラグーンとなっている。大きなものとしてはバッティカロア・ラグーン、コキライ・ラグーン、Upaar Lagoon、Ullackalie Lagoonが存在する。
東部州は3つの県から構成されており、州内には45の郡(DS地区)、1085のGN地区が含まれる。
2012年時点の東部州の人口は1,551,381人。東部州はスリランカで最も多様な民族・宗教が混住している地域である。
東部州の人口動態は北部州と同じく、2009年まで続いた内戦により大きな影響を受けている。この内戦における死者は10万人に上ると推定されており、また内戦期間を通じて、数十万から百万とも言われるタミル人が西側諸国などへ移住した。それ以外でも、多くのタミル人が比較的安全なコロンボへと移住している。タミル人以外の民族・宗教グループも同様にスリランカ各地へと逃れており、内戦の終結後はこうした避難民の多くが帰還している。
「スリランカの食料庫」として知られるほど農林水産業が盛んな地域で、水稲は全国生産量の25%、生乳は17%、魚介類は21%を占める。また近年は灌漑農業によるトウモロコシ生産に力を入れており、国内需要の25%を生産することを目標にしている。一方で工業も州内総生産の34%を占めており、トリンコマリー港周辺には輸出加工区(EPZ)が複数設定されている。
また数多くのラグーンを抱えていることからリゾート開発も積極的に行われており、観光産業も盛んである。
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